- Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093864435
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
杉村さん、がんばってる!
-
杉村三郎シリーズ。
衝撃の離婚からのその後のおはなしが4つ。
いきなり私立探偵事務所なんて始めてるので、あれ?こんな流れあった?となるけど、そのあたりのいきさつは3話目で明らかになります。
調査会社の下請けをしつつ、警察には相手にされないような気がかりや人探しの相談事を請け負ううちに潜んでいた闇を明らかにしてしまう、というようなおはなしでした。
ちょっとぞくりするような、そして露わになる感情は分かりたくないけど分かってしまうような人間の嫌な部分をついてくる。
登場人物が結局みんないい人みたいな話よりは読みごたえがあるけど、ほんとやりきれなくて切なくなっちゃうよね。
今日は折しも東日本大震災から5年半とニュースでもやっていたけど、あの直後の津波の恐怖やら原発事故の混乱やら作中にも登場して、なんか自分のなかでの風化具合に凄いいたたまれないし情けない。
まあそれでも、杉村さんがそれなりに前向きに頑張ってるのが良かったな。娘さんとも仲良くやってるみたいで安心した。 -
杉村三郎シリーズ、そして短編。「ペテロの葬列」を読まずに、読んでしまったから、離婚した理由も、今多コンツェルンを辞めた理由も、私立探偵になった理由も分からないまま。ただ、短編だし、前の事件が分からなくても、辞めた後に知り合う人たちとの物語なので、それなりに読める。残酷と言うような事件もなく、人の良心とは何か?をつい考えてしまう一冊。順番は前後してしまうが、「ペテロの葬列」を読もう!
-
もやもやする話が多い杉村シリーズだけど、砂男がメタリカのあの曲を題材にしているのでテンション上がりました。砂男に星5つです。
-
前作が、かなり衝撃的なラストだったのと、主人公の杉村さんの人となりがとても印象深かったっというダブルの印象で読み始めたからか、すこしパンチが弱く感じました。
そして、今回は主人公である杉村さんの魅力があまり出てなかったような気がしてます。
ストーリーは、短いお話が4作品。
それぞれとても面白いお話でしたが、なんせ前作の衝撃が強かったせいもあり、普通。という。
本当に普通。
あ〜もっと私の中の杉村さんは、素敵だったはず〜って勝手に想像してしまいました。(笑)。
-
ペテロの葬列の衝撃のラストがなかったことのように。