蒼のファンファーレ

著者 :
  • 小学館
3.89
  • (38)
  • (59)
  • (48)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 379
感想 : 58
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864725

作品紹介・あらすじ

爽やかな涙を呼ぶスポーツエンタメ決定版!

「藻屑の漂流先」と揶揄されていた緑川厩舎のメンバー達。
廃業寸前だった彼らが、芦原瑞穂という女性騎手の真摯な姿勢と情熱で生まれ変わり、G1の桜花賞に挑戦、惨敗した翌年。
場違いな超良血馬がやってくる。馬主はマスメディアでも有名な風水師。
何もかも謎めいている彼は、厩舎を立て直すきっかけとなった馬(フィッシュアイズ)との勝負を望んでくる。その狙いとは・・・・。
母との関係に揺れる誠、初めての恋愛感情に戸惑う瑞穂、昔の恋人と出会ってしまう光司・・・。
様々な出来事、思いを乗り越えて、再び心が一つになった厩舎のメンバー達。目指すのは、再び、G1。チャンピオンズカップ。
心に傷を抱えたはみ出し者たちが再び一丸となって臨む、大きな大きな夢の行方は・・・?


【編集担当からのおすすめ情報】
お待たせいたしました!愛すべき緑川厩舎のメンバーが戻ってきました。前編となる小説「風の向こうへ駆け抜けろ」は、馬好き、競馬好きの方々はもちろん、多くの方から応援していただいた一冊となりました。おかげさまで、この「蒼のファンファーレ」は、JRA発行の「優駿」誌上にて、13回連載させていただくことになり、好評を博しました。「この小説が大好きだったんです」という声をいまだにいただき、秋には「風の向こうへ駆け抜けろ」のNHKラジオドラマ化も決まりました。
現在大人気の藤田菜七子騎手も愛読者の一人。今回、この「蒼のファンファーレ」オビコメントと、同時文庫化する「風の向こうへ駆け抜けろ」巻末では「私にとって大切な小説」という特別寄稿をくださっています。
心に傷を抱えながらも前を向くはみ出し者達の絆と冒険を、どうぞご堪能ください。そして、一緒に闘い、笑い、涙してください。きっと明日を生きる勇気がわいてくるはずです。
どうぞよろしくお願いいたします。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • もう何回痺れたか、サムイボ出たのか、一気に緑川厩舎の人々の覚悟する所から調教する所からレースまで読み終える。レースでの並んであっさり抜き去り圧倒して馬の心を折るとかあるんだ!最後のフィッシュとティエレンの一瞬の戦いに外から双方の竜と例えた2頭が雪崩れ込んでゴールするとかのめり込んだ。フィッシュの元クズ人間調教師が出るしワンの正体も驚くし、テキのお母さんの言葉とか、ゲンさんが殴られても庇う、喋れと鼓舞するとか誠がテキ〜と叫んだ所が1番感動した泣けた。1も2もなんて圧倒的な内容だ!塩撒かれて始まる物語、瑞穂

  • 「風の向こうへ駆け抜けろ」の続編。既刊なので続けて読めた事に感謝。愛すべきキャラ達の続編描いてくれないかな…

  • はじめ読んでいて、何かぎくしゃくと分かりにくいなと思っていたら、「空の向こうへ駆け抜けろ」の続編だったそうな

    まるでアニメを見ているような、わちゃわちゃした感じ
    いろんなことを盛り込み過ぎではないのかな
    地方の零細厩舎である緑川厩舎の厩務員や調教師、騎手
    みんな訳ありでここに流れ着いてきたような人ばかり
    それぞれの過去や経緯など

    しかし、完全な男社会である競馬界に入り、話題作りのための好き勝手なもてはやされ方、その反対に手厳しい
    罵詈雑言、野次などにぐっと耐え、馬との信頼関係を築き、一人前の騎手として成長していく芦原瑞穂や二階堂
    冴香

    競馬界に限らず、今までは男性のみとされたいろんな場面に女性が進出するようになった今日ではあるが、その道を切り開かれた初めの方々は苦労されたんだろうなと思った

    馬の心理描写?がおもしろかった
    自分の乗り手だった騎手がある日よその馬に乗っている!
    困惑、不安、不信感、嫉妬.、反抗・・・
    また一から馬との信頼関係を築いていく大変さ

    まるで人間と同じだな
    でも、あのうるうるとした黒いつぶらな目を見ていると
    さもありなんと思う

    最後のG1の競馬シーンは、なかなかの迫力だった

  • 前作も良かったけど更に面白かった!!
    読後しばらく感動の余韻に浸りました。

    緑川厩舎に新たにやってきた超良血馬のティエレン。その馬主でイケメン風水師って一体何者?
    調教師 光司の後輩女性騎手も登場し、更なる展開をみせてくれました。
    新しい馬がきたことでフィッシュアイズへの影響はどうでてくるのか…。

    競走馬の過酷な現実を知り、男社会で生きる女性騎手の厳しい現実をヒシヒシ感じてめちゃくちゃ悔しかった。
    そんな世界で奮闘する彼女たちは本当にすごい。

    本作では、調教師の光司や厩務員の誠など他者視点があったのも良かった。
    作中、ある人への言葉が心に沁みて涙が溢れた…。
    それぞれが背負う過去と向き合う姿、人の温もり、馬と人との絆に胸が熱くなる。みんな一丸となってレースに挑む姿に感動!!
    高らかなファンファーレが頭のなかで鳴り響きました。
    大満足の1冊でした♪

  • 風の向こうに駆け抜けろの続編ですね。
    地方競馬、女ジョッキーの大変さが伝わります。
    最後は少し出来過ぎな感じもしたけど続編が読みたいですね。

  • 「風の向こうへ駆け抜けろ」の続編。
    地方競馬の若手女性騎手の瑞穂が、緑川厩舎の仲間達と再びGIを目指す。
    瑞穂の乗るフィッシュアイズが、曲者で子供のように可愛くて繊細でパワフルで…とても好き。
    他の馬にもそれぞれ個性があって、知らない世界なのだが、読んでいてとても楽しかった。
    爽やかな読み心地の青春小説という感じ。

  • 地方競馬。サメの馬。何も知らなかった世界。
    風水ではダメだとされた人や馬が、常識を超えていく。優しい人たちの支えで。
    とても良い小説だった。

  • 2021年末の有馬記念前に放映されたドラマをきっかけに読んだ1冊。
    ドラマを観ていて何となく既視感を覚えていたのは、前作を読んでいたからだということを、ブクログの過去ログから知ったという(笑)
    ドラマを観ていたのもあって、登場人物などがよりイメージしやすくなってるのはよかったかなと。
    ただ、当たり前といえばそうなのだが、ドラマは原作を脚色しているので、その辺で若干の矛盾というかズレはあったかなと。
    でも、競馬小説としてはなかなかの完成度だとおすすめできる。

  • 風の向こうへ駆け抜けろの続編。
    前作は地方在籍馬が桜花賞に挑戦する内容だったが、今回はチャンピオンズカップに挑戦する内容。スポーツエンタメとして競馬好きには良かったが、伏線が乏しいことから若干の物足りなさは感じた。ただラストは爽やかな感じで終わっており、読後感は良いと思う。

  • このシリーズ大好き

全58件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年、東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。17年、『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出、第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞。他の著書に「マカン・マラン」シリーズ、「キネマトグラフィカ」シリーズ、『風の向こうへ駆け抜けろ』『蒼のファンファーレ』『鐘を鳴らす子供たち』『お誕生会クロニクル』『最高のアフタヌーンティーの作り方』『星影さやかに』などがある。

「2021年 『山亭ミアキス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

古内一絵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×