短歌という爆弾: 今すぐ歌人になりたいあなたのために

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 304
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093873123

感想・レビュー・書評

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  • 副題に―今すぐ歌人になりたいあなたのために―とあるが、これはもう全くの本気。いつもの穂村弘のエッセイとは違って本書は真剣に真面目に(彼のエッセイが不真面目だというのではないが)短歌を志す初心者のために書かれている。レッスンにはじまって発表の場や方法、そして具体例に即しての短歌作法講義が展開されて行く。これを読めば、誰もが今日から歌人になれるだろう。ただし、才能に恵まれ努力を傾ければだが。作例を見ると、プロの歌人のそれとアマチュアの歌との階梯は歴然としている。ここまで懇切丁寧なのだが、実は道は遠いのだ。

  • おや、これは文庫化されていないのか。この前に読んだ「短歌の友人」とちょっと似ている。同じ時期に書いてるからか。後半の読解のところはやっぱ難しい。でも前半は読みやすかった。私にも短歌作れるだろうか。入力と出力。共感と驚異。心を一点に張る。難しそうだ。短歌は字は少ないけど、読むのに時間がかかる。それは読み取ろうとしてるからだろうな。分からないなりに。何度も読み返したくなる感じ。

  • エッセイとはちょっと…いやかなり違う穂村さん。この人はやはり短歌の本のほうがいいと思う。短歌って面白い!と多角度から思わせてくれる。技巧というよりも、みそひともじに込めたい、その人にしかない風景を揺り起し、誘ってくれる1冊でした。短歌関連、他の人のも、あれこれ読んでみたい。

  • 歌人になりたいわけではないが、読んでみた。
    「0導火線」「1製造法」「2設置法」「3構造図」の2までは、ほむほむエッセイを思わせるような語り口もあって、短歌ってなかなか楽しそうじゃないかと思えたのだけど、3になると短歌ってやはり難しい、奥が深いんだなという感想に。
    私にはファールチップとホームランの区別がつかない。
    でも歌人:穂村弘の歌への強い強い思いは伝わってきた。

    サブタイトルで読み手を限定しちゃってるかも。
    「短歌を100倍楽しむ…」みたいな方が、短歌は作らないけれど世界をちょっと覗いてみたいという人も手に取りやすいんじゃないかな。

  • 短歌とはどういうものかについて、割合若い目線で語った本。

    そのあたりも面白くはあるのだが、彼独自の短歌批評なども面白い。

  • 現代短歌って、ちょっと読むと、なんだか自分でも出来そうな気がしてくる。日常のふとした瞬間を切り取ってステキに短歌にまとめてみたいわ・・・と、ホントにそう夢見て手にとってみたのが本書。ほむほむの歌集も何冊か持ってたし。内容としては、短歌の魅力をあますところなく語れていると思うし、同人なんかの様子も垣間見れて面白い。FAX短歌なんかの解説を読むと、なるほど〜と思ったり。しかし、読んだだけではなかなか自分で短歌は作れないものですね。感受性に欠ける(よく言えば、物事に動じない)ワタシには日常のキラキラを切り取ることは無理でした。

  • 枡野氏よりは難しい。でも穂村氏のほうが好きだったり。

  • ファンにはとても”おいしい”本。

  • 短歌の奥深さ、面白さを垣間見ることができる手引書。

著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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