かび

著者 :
  • 小学館
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093874373

感想・レビュー・書評

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  • ある程度予想していた結末とはいえ、楽しく読ませてもらいました。

  •  山本甲士「かび」、2003.6発行。大企業ヤサカ社員、伊崎文則は、働き過ぎのストレスと過労で脳梗塞に。その妻、友希江は、会社の対応に我慢できず、仕返しを。一主婦が大企業を相手に、一心不乱、綿密周到な手口(犯罪)を。結果は、成功か、失敗か、共倒れか。

  • 夫が脳梗塞で倒れた事から、会社から退職の圧力を受け、それに挑む妻。しかし歯車が狂い…平凡な主婦が狂気に侵され墜ちてゆくさまを描く。ある意味ホラー。

  • 頻繁にお邪魔している方のBLOGで紹介されていたので借りてみました。


    とても面白かったです。


    主人公の行動や考え方には頷けるものもとても多かったし


    そこまではと思うこともありましたが、それに近い感情は持ったことがあります。


    人に優しくなれるのは自分が満たされているからなのかもしれない。


    だから些細なことで心がささくれ立っていると人の親切すらも受け入れられないし


    様々なことが負の方向へ走っていってしまうように思う。


    子供に寂しい思いをさせてまで仕事をするのはどうしてもいいと思えない反面


    子供のことで煮詰まっていると折角こんなにしてあげてるのにと恩着せがましく考えてしまう。


    自分のために自分で決めたことなのに。


    そういう状況に生きている自分を客観的に見ることが出来る作品でした。


    子供を通じて付き合いのある場ではどう考えてもおかしいと思いながらも揉めたくないと思う気持ちが優先されて罪悪感を持ちつつも見てみぬ振りをする。


    いろいろなことをストレートに表現出来ずに不満を募らせている日々。





    きっと誰にでもあるんだろうと思うのにこうして文字になってみると醜いなーと感じてしまう。


    私は今どんな顔をして生きているのだろう?そんなことまで考えてしまった。


    そしてこれからは少しでも前向きで笑顔の多い時間を過ごせるようにしたいと切実に感じました。

  • 小説家への指南本『君だけの物語』の作者の作品。

    過労で倒れた夫を辞めさせようとする会社と闘う妻の動き。だんだんエスカレートしていくさまが恐いようだった。
    濃くてえぐみがある作風だ。

    本人さえ気づかない辺りまで問うている心理の掘り下げが秀逸。


    作成日時 2007年10月14日 07:09

  • 物事を我慢して生きていた人が、ついにキレテしまい、目的を見失って大暴走する様は中々面白かったですよ。

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