ウォールデン 森の生活

  • 小学館
3.71
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本棚登録 : 384
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093874953

作品紹介・あらすじ

自然や人生に対する鋭い洞察と名言に満ちた名著。アメリカ文学屈指の名著が読みやすい新訳で登場。

感想・レビュー・書評

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  • 「森の生活」というものになんか憧れがあって(いつの日か、人のいないところに引っ越して静かに暮らしたいという妄想がある)、昔から読んでみたいと思いつつ、実際に読み始めると、なんだか読みにくくて、挫折するということを繰り返した「森の生活」。

    帯によると、「誰もが途中で『挫折』した名著が読みやすい日本語訳で新登場」とのことで、これで読めなければ、縁のない本なんだと思い、購入。

    難しいわけではないのだけど、この翻訳も、最初の数十ページを読むところで、なんとなく先に進めず。やっぱ、縁がないのかなとあきらめかけていたのだが、ちょっとまとまった時間ができて、最後のトライアル。

    で、数日間かけて、なんとか読了。

    最初は読みにくい感じがあるのだが、ソローの思考に慣れてくると、だんだん面白くなってくる。

    大きくは、現代(ソローが生きていた19世紀の世界)の物質文明、資本主義に対する批判と自然のなかで生きていく楽しみという2つの大きなテーマがある。

    本の最初の100ページくらいは、「経済」という章で、わたしたちの社会に対する批判的な話しが続く。ここをなんとか乗り越えると、あとは、自然の楽しみ方みたいな感じになるので、個人的には読みやすかった。

    また、「経済」の章も、最近、問題意識をもっていた資本主義、エコロジー、人間の幸福などなどとつながる議論で、今回はわりとすんなりと読めた。また、ソローは、非暴力的な抵抗の概念のスタートでもあり、そういう思想面でも興味深い話しがおおかった。

    持続可能な社会ということを考えるにあたって、やっぱこれは必読の書だな〜。

    ちょっと無理しても、がんばって読む価値あり。

  • 確か、大江健三郎氏が子供の時にこの本を読んで大きく影響を受けた本と聞いて読んでみた。
    毎晩寝る前に10頁位 少しずつ読んだ。二ヶ月位かけてじっくり読んだ。
    特に難しいことが書いてある訳でもなかった。引用されている文章や言葉にはとても深い意味があった。
    森の生活...清貧で思慮深い生活を通しての彼の気付きが書き記されてあった。
    少しずつ読むことで今の自分の生活や今迄の生き方のようなものを、一瞬立ち止まって考えたり、振り返ったりすることが出来た。
    第一章から読み進み最終章の「結論」は素晴らしいと思った。
    翻訳を担当した方の「あとがき」を読んで、この人の翻訳だから良かったのかもしれないと思った。
    森の中で生活してみたいと思った。
    漠然とではなくキチンと目を凝らして、朝もやの空気の清々しさを思い出したいと思った。

    すっく と立って無駄な物をそぎ落とし、真の自分を見つめ直さなきゃ...と本気で思ってしまった一冊...。

    清貧であることの美しさを、真摯であることの知性を改めて気付けた一冊。

    翻訳者の今泉 吉晴氏を検索して見つけたサイト

    https://www.bepal.net/bp/42089

  • 18世紀に深いウォールデン池の畔に小屋を立てて暮らした若者が、自然の中で素朴に暮らす中での発見や経験をまとめた本。
    ところどころ資本主義人に対して批判的なのが鼻につくけれど、豊かな生き方について考えさせられるきっかけをつくってくれる良書。読んでよかった。

  • 〈本から〉

  • 42ページまで読んだ。
    著者の生活の様子が知りたいのに文明社会への批判が多くて、言い方も攻撃的で読むのが苦痛だった。

  • 自然についての考え方はもちろん学べるが、それよりも自分の人生をいかに充実し楽しく生きるかみたいなソローの哲学が学べる。
    1850年くらいの本だが、書いてある内容は今の時代に当て嵌めてもなんら変わらないことだと思う。

    正直内容は理解できていない部分も多いが、2度3度読み都度、自分の考えに当てはめて自分と向き合いたいと思う本だ。

  • ミニマリスト,FIRE,ダウンシフトの先駆者

    ソローは人間の生活に必須なものは
    避難所(家),食料,燃料,衣服であると述べ
    それぞれを調達,建築,栽培でDIY・実践.
    19世期で既に人々がこれら生活に必須ではないものを追いかけ,
    労働で消耗していることを指摘し,代わりに自らを実験台に,
    消費主義,資本主義的経済圏からの脱却を試みた.

    大量生産と大量消費により失われる人間性と自然破壊からの離脱.
    必要最低コストの算出,DIY・実践,
    この取り組みは21世紀の現代でも通ずるものがある.

    ーーーー

    ダーウィンの種の起源は1859年に書かれている.
    この本の原著は1854年.なんとこちらの方が古い

    「私たちはいつの時代にも,新しい贅沢をますます多く手に入れることばかりを考えてきました.それなら,これからはずっと.ますます少なく食わす方法をすべての人が考えてもいいのではないでしょうか?」

    「贅沢な遊び人が流行の先端を定め,人々の群れが懸命に追いかけます.」
    「今や人は,自分が作った道具の道具になっています!」

    「私は,5年を超える歳月を自分の手で働いて生きた経験から,一年につき6週間ほど働けば,暮らしに必要なあらゆる代価をまかなえることを発見しました.つまり私は,その程度働くだけで,冬の日の全てと夏の日の大部分を自由にし,研究のために空けることができたのです」
    最高だな

    「私が誇れる自慢の技といえば,わずかしか望まないことですから」
    かっこええ

  • エマソンの影響を感じる人。
    豊かさとはお金だけじゃない、自然の豊かさもある。

  • 読んでる途中で返却したけど、気が向いたらまた再開するかも。
    ある程度地盤がしっかりした人が都会生活に飽きて気休めに森で生活してみた記録。自称ナチュラリストのロハスな生活ごっこという感じ。あまり共感できないのは結局のところ、その場所でずっと暮らしていく気がないのがわかってるから何を言っても薄っぺらく感じるからだろう。実際住んでたの2年程度だし。バックパッカーが行った国についてさもなんでも知ってるかのようにベラベラ喋ってるのと似てる。
    共感できるところもあるけど全体的に融通さがない極端な二極論が終始展開されている。

  • ちょっと善悪二元論が抜けてなくて疲れるかな・・

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