- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093875004
感想・レビュー・書評
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激レアさんで見たので読んでみたのだけど、テレビよりも数倍の破壊力&リアリテイ。
テレビでは40数年間人や文明と会ってないような表現でしたが、さにあらずと。
2004年の作品だったのね。しかし、この14年間そこまで有名ではなかった事に驚いた。映画化でしょ、これ。
父親が嫌で家出したのだけど、山で生きていくためのスキルは父から教えてもらっていた、という皮肉
生きていくのに元気が出る一冊です。ここまでして生きてきた人がいるんだから、どうにか生きれるという励みになりますね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とっても面白かった本。
今BSで大好きなリリー・フランキーさんが演じていらっしゃるのよねー。観たいわー。観られないけど。小学館で再版されたのですね。嬉しいです。 -
いい人だ…
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シロ…涙が止まらない。
シロが後から追い掛けてきて山で再会した時と、死んでしまう時が悲しすぎて…。
おじさんが、現金を手にするきっかけとなる、蘭が咲き乱れる場所に辿り着けたのもシロのおかげやもんなぁ。
少年期、ひもじさと虐待の辛さよりも、孤独な山籠り生活で野垂れ死にする方がマシって、よっぽどの心境ね。
自ら望んで飛び込ん山籠り生活とはいえ、常人なら耐えられずに発狂すると思う。
おじさんの、20代にして頭髪は薄く、白髪混じりになり、髭モジャで歯無し、物凄い体臭だったというその風貌は、想像するだけで強烈!
山のサバイバル生活で重要なのは、季節の移ろいや草花の美しさなんかに目もくれず、とにかく何かを食って、その日を生き延びる事。
腹の足しにならない、読み書きそろばんなんて、生きるために必要無かった。
でも、現金を手にして、人々と接するようになってから、文字を読み書きできることの便利さ、時計が分かることの便利さを知る。
やっぱり人は、文明に触れずに置き去りにされたままでは生きてゆけない。留置場で近代文明に触れたおじさんの行動は笑えた。
ふと、「食って、生きる」だけの行為の繰り返しの中で、立ち止まったおじさん。
「このまま、何かを成すことも無ければ良いこともなく、生きていても辛いことばかりかもしれない」と自殺を考えたが、樹海で多数の自殺体を目の当たりし、生きる希望よりも死ぬ絶望を知ったおじさん。
いい時代の、優しい人達におじさんが救われる場面は心が温かくなった。
戦争で息子を亡くしたおじさんおばさん
臭い体で大金を持った得体の知れない山男を乗せてくれるトラック運転手
事情も聞かず焼き肉弁当を食わせてくれたおまわりさん
事情を分かってくれる漁業組合長
袋叩きにされたけど病院まで連れて行ってくれたチンピラ三人組
読み書きを教えてくれたホームレス先生の古矢さん
そして56歳での初恋。
人混みが怖くても、人とのコミュニケーションが苦手でも、釣りを通して仲間ができた。
人の中で、人は育つ。むしろ、それ以外には無い。
この本は「生きる」がたくさん詰まった教科書。
子供にも必ず読ませよう。
夏休みの読書感想文は「洞窟おじさん」で決まりだ。
2020年11月08日 -
加村さんが スゴい本です
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「すごい」のひと言。
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13歳で家出をし43年間もサバイバル生活した著者の自伝。
日本全体が高度経済成長時代でどんどん裕福になる中で、ひたすら1人で暮らしてたというのがびっくりだけれど、実際にはサバイバル生活をしながらも人との交流があり、それがほっこりする。
驚く記述もあるが、泣ける描写もあり、とても楽しめた。 -
一気読み。読書離れしていたので読みやすいノンフィクションから。幼いころ家出して何十年も洞窟や川べりで暮らしたオジさんの実話。ヘビ食べたり富士の樹海の話は怖かった〜〜。。
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色んな生き方をしてきた人の本を読んだけど、この人は本当に凄い生き方をしてきた人だなぁ....
時代と年齢と共に、生き方も変わってくるのだろうけど、過去を振り返った時の気持ちを思うと、何とも言えず、胸を締め付けられるような気持ちになる