いのちの日記 神の前に、神とともに、神なしに生きる

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 63
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093875882

作品紹介・あらすじ

話題の生命科学者・柳澤桂子の生き方・考え方がすべてわかる日記初公開ドキュメント! 「あの般若心経・現代詩訳の傑作(=ベストセラー『生きて死ぬ智慧』)を生んだ体験と思索のすべてが、本書でわかる」(俳人・黒田杏子氏の解説文より)。絶え間ない病苦と孤独のなかで、ついには尊厳死さえ決意……。すがるものは信仰しかなくなり、独学で発心し、多くの人々の熱狂的な共感を呼んだ般若心経(空の哲学)新解釈に至るまでの、日記形式による36年間の悪夢と奇跡―真実の記録。まさに人生は苦なり。では、ひとはいかに救われるのか。絶望の淵で、いのちの意味を究めつづけてきた生命科学者だけが見出しえた[魂の救済]の書。 幼少期からのプライベート写真多数、克明な自筆年譜も収録。

感想・レビュー・書評

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  •  『生きて死ぬ智慧』がベストセラーになっていたころ、著者のポートレートが嫌いだった。神経質で自虐趣味な人物に見えたのだ。誤解であった。著者の顔は、長く苦しい闘病生活の勲章のような、美しい顔なのであった。多田富雄さんと同じく、著者の戦いは病院と医者との戦いでもあったことは覚えておかなければならない。生命科学の専門家である著者の宗教観に、今まで考えてきたことが似ていることに力づけられる。ボンヘッファーに言及されていることもうれしい。二十世紀において飛躍的に科学認識が進歩したにもかかわらず、その応用や利用ばかりに向いて、いっこうに人間存在の新たな展開に向かわないことが悲しい。著者の紹介する「三次過程」の認識に進化するような、大きな流れは訪れないのだろうか。

  • 「生きて死ぬ智慧」に続いて、社長室から借りてきました。
    自分は死ぬほど辛い状況に置かれたことがないので
    (しかも30年以上も!)、
    それだけで感謝しなければと思いました。
    大切に生きよたい。

  •  病気と研究、研究者と家族夫婦 般若心経との出会い。
    私が著者の本から読み取ってきた軌跡が書かれている。

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著者プロフィール

柳澤 桂子(やなぎさわ けいこ)
1938年、東京都生まれ。お茶の水女子大学卒業。コロンビア大学大学院修了。Ph.D.(遺伝子専攻)。お茶の水大学名誉博士。生命科学者,サイエンス・ライター。著書に『脳が考える脳』『遺伝子医療への警鐘』『生と死が創るもの』『いのちの始まりと終わりに』『患者の孤独 心の通う医師を求めて』『生命の秘密』『われわれはなぜ死ぬのか』など多数。



「2022年 『リズムの生物学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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