- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093878708
作品紹介・あらすじ
結婚以来、宇宙飛行士の妻を支え、育児と介護に追われ続けた…。自分の夢をいったんガマンして「主夫」になった。そんな元管制官が明かす"宇宙一家"の物語。
感想・レビュー・書評
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山崎大地さんは、直子さんが宇宙へ行く際、マスコミから散々イケメンの主夫として騒がれた方。あの印象しかなかったが、この本を読むと、普通の人が体験し得ないような壮絶な日々を送り、人知れず苦労されてたことがわかる。そして家族思いの優しい人柄が垣間見える。結局、お二人は離婚しているが、これから先、幸あれと願うばかりだ。
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時空を超えた「子育て」と「介護」!管制官として働く筑波宇宙センターで、著者は一人の女性と出会った―。彼のつづる手記を読んでいると、宇宙飛行士と生活を共にするのは大変なことだとつくづく思います。
僕はこの本を、山崎直子さんの『何とかなるさ』と同時に読んでいたことがあったので、こういう時代になったんだなぁ、と。まるでSF映画にでてくるような夫婦を地で行く二人だなぁ、と一読してそうまずは思いました。実はテレビでこの夫婦のことはよく取りざたされていたようですが、僕はこの本を読むまで、不勉強で申し訳ないのですが、彼らのことは一切何も知りませんでした。
特に読んでいて思ったことは『奥様は宇宙飛行士』という家庭というものは、彼女の訓練やその他の予定で、自分がが家庭に入るというしかないという選択を突きつけられて、作者の山崎太一さんは『主夫宣言』をするのですが、これがまた『茨の道』で…。詳しくは本書をよく読んでいただければわかるのですが、お互いの生活がすれ違いになり、後半の夫婦生活が危なくなって離婚調停を繰り広げたり、自分自身の将来の不安から自殺未遂をするなど、結構ショッキングな話が続きます。
やっぱり大変だなぁ、なんて思います。
しかし、あえてそういう人生を選んだ作者にこの場をお借りして、最大限のエールを贈りたいと思います。 -
宇宙飛行士の山崎直子さんの夫・山崎大地先生の著書。宇宙飛行士の山崎直子さんの夢を支えるために山崎大地先生が家事に育児に介護にと奮闘された。男女平等社会が進めば、日本でもこういった専業主夫的な男性も増えるのでしょう。それ自体はとても良いこと。
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「ママさん宇宙飛行士」という夢を実現した妻と、「管制官になって女性宇宙飛行士にプロポーズしたい」という夢をもっていた夫の物語。本書は夫サイドから語られたものである。
数多ある夢をあきらめず、自分に課したあるべき姿も追求し、これらすべてを達成するためにたいへんな苦労を重ねるものの、達成しきれず自殺未遂、離婚調停にまでいたる大地さん。
なまじ能力が高いために、見通しの甘い夢でも実現できてきたふたりだが、宇宙という国が絡む分野のでは能力だけでどうにもならないことがあった。
夢の内容もこうなるとかっこいいというレベルで設定されているにもかかわらず、これを達成するためにとことん努力するところは夫婦共通のスタイル。ママさん宇宙飛行士が夢だが、宇宙飛行士じゃダメなのか。管制官が夢だがほかの宇宙関連ではダメなのか。そこそこで妥協しておくという選択はないのか。気になるところが多い。
夫婦の危機どころか人間としての危機まで迎えたものの、直子さんのフライト確定を機に夫婦間の関係が改善しつつあるところで終わっている。
このダークな内容がフライト前の祝賀ムードあふれるタイミングで出版されたことには驚きを隠せない。
娘さんが幸せでありますように。 -
以前、ママさん宇宙飛行士の山崎直子さんに関する報道で興味を持ち、ご主人の山崎大地さんの著書、「宇宙主夫日記 妻と娘と夢を追いかけて!」を読んでみました。
お二人が知り合った頃のことから、直子さんが宇宙へ旅立つ直前までの10数年の間に起こった出来事を赤裸々に綴っていて、中には大地さんのご両親の介護のこと、大地さんが仕事を辞めて直子さんについて娘さんと共に渡米してからの様々な問題や苦労、その後のうつ病、離婚問題など、国際的に活躍する宇宙飛行士の仕事を支える家族の大変さや、夫婦二人で夢を追いかけることの難しさがよく伝わってきました。
子どもを育てながら、共働きをすることはやはり大変なことなのだと改めて思いました。 -
宇宙飛行士山崎直子の夫が主に夫婦の確執について書いた本.読んだ後味がとても悪い.ようするにえんえんと愚痴を聞かされている気分なのだ.
著者は妻のせいで自分の夢が実現できないとなげいているわけだが,二人の夢を実現させる力に大きな差がある.もし自分の夢を実現させたいのであればもっと綿密に考えて行動した方がいいんじゃないかな.結婚にしても,退職にしても.また,どんな夫婦にしても二人の夢を同時に実現というのは,環境に非常に恵まれて,しかも二人ともの強い意志があって,なおかつ夫婦のある面を犠牲にしないと現実にはならないのではないか.
また,ちょっと「夢をもて」「夢をすてるな」というのに毒されすぎてるんじゃないか.あんまりこういう言葉は若い人に言わない方がいいのかもしれない.
ちょっと辛口だけど. -
2010年5月
川口市立図書館で借りて読みました。 -
大地さんの直子さんへのドキドキから苦悩、そしてこれからの夢や希望に満ち溢れた作品。
直子さんの『なんとかなるさ』が大地さんのイライラの元となることもあれば、未来への希望にもなっていったことが印象的。。
夫婦として、家族としてほんのちょっとの思いやりが大切なことが共感できた。さらに、家族は一緒いたいという熱い思いが全て大地さんのこれまでの行動の元になっているように感じて、胸打たれた。