- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093878760
作品紹介・あらすじ
沖縄県の久米島にある新垣の杜を中心に世界史を描き、自身のナショナリズムについて考える。
感想・レビュー・書評
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ソ連という帝国は国民国家とは異なる独自の原理によって組み立てられた国家だった。
ロシア人が少数民族を支配していたのは間違い。スターリンはグルジア人。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
沖縄独立運動、沖縄人の亜民族意識については本書が詳しいと、『ブラックスワン』にあったので読んでみる。
まず沖縄が複数の島の集合であり、離島久米島と本島の関係は沖縄と日本本土と似ており、とても一つの沖縄と括れるようなものではないということがわかる。
沖縄に対する同胞意識がない人は私の周りにはいない。一方で沖縄出身の人に「こっちの人って沖縄をちょっと低く見てるところがないですか?」と聞かれ、笑って否定したことを思い出した。あの人の被差別意識はどこからきたのだろうと気になった。
2011年に(残念ながら学問の島、久米島ではないが)沖縄科学技術大学院大学が設置された。その国際性は日本の教育機関としては飛び抜けており、ここから既存の常識に縛られない研究が生まれることを期待している。 -
佐藤氏の母親が沖縄出身であり、沖縄の歴史をたどることにより、日本国家の原点を読み取ろうとしている。
久米島の新垣の盛りを中心とした世界史を書く→新たな何かが見えるのではないか、と考えている。
人間には魂が6つある。複数在ると考えた方が楽だ。
沖縄にはユタがあり。これは霊能者。
沖縄思想は二面性を持っている。
楽園(ニライ、カナイ)には、理想郷のほか、災いのするところという面もある。
久米島の伝説から、国家に対する社会の優位性(堂のひやの裏切り伝説→侵略者に対して忠誠を誓い、それが他者に侵されそうになると、裏切るという歴史あり)→常に強者につく。これは天命思想による。
沖縄は幕藩体制の中の異国
その後日本-アメリカ-日本とその統治下にあるが、それは天命思想(易姓革命)
過去の歴史において、日本より琉球に優しかったと言える。