さわり

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著者 : 佐宮圭
  • 小学館 (2011年11月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093882156

さわりの感想・レビュー・書評

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  • 本との出会いは不思議。もともと乱読の気はあるものの、なんで「琵琶師」の評伝を読もうと思ったのかは定かではない。(唯一言えるのは、小学館の新聞広告がうまかったのだということ。装丁[特にひらがなのフォント]が目をひいたのだと思う。)
    読む前は、存在すら知らなかった女性にして男流琵琶師の物語。確かにこれは数奇な人生だと思う。しかも、記録の数は少なく、評伝とするには非常にタフな対象だったのでしょう。その中で筆者は良くがんばりました。
    端的には「すげぇなぁ」という印象だけど、身にしみる一文もあり。読んで、新たな世界も知れてよかった。
    だから読書はやめられない?

  • 本書は武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」の作曲に協力し、1967年11月にリンカーンセンターでの初演を担当した琵琶奏者である鶴田錦史の人生を描いたノンフィクションである。とにかくすごい人生だ。しかも、この振幅の激しい個人を描きながら、昭和史としても読み応えのあるものになっている。(岡ノ谷一夫)

  • 鶴田錦史女史の評伝。
    戦前の琵琶の大流行、戦記ものを得意としたところから、戦争中にはもてはやされたこと、また戦後は逆に疎まれた歴史などが書きこまれていて興味深かった。
    そんな時代の渦中で琵琶の世界を革新的に生き続ける鶴田氏の情熱と才覚と、そして努力が簡素な筆致で書かれていた。
    琵琶と尺八の描写で、武満徹氏の世界もまたよく理解できる、というすぐれた1冊でした。

  • フリーライター佐宮圭氏が書いたノンフィクション『さわり』を読了。いまはあまり聞く事のない琵琶の音色だがその琵琶をあやつりまた歌もよくした天才琵琶師『鶴田錦史』さんのとても不思議な人生を描いたノンフィクションなのだが、一気に読めた。武満徹氏や小澤征二氏との出会いなども全く知らなかったのでお勉強になりました。こういったひとを歴史の中に踏めてしまわないよう、教育の中に取り入れられないものか?あまりノンフィクションは読まないのですが、これはおすすめです。

  • 琵琶奏者鶴田錦史師の評伝

    以前から興味のあった純邦楽の世界。三味線でも尺八でもなんでも、伝承者のなかには自分に厳しい人も少なくない。ストイックな人もいるだろう。しかし、その中でも鶴田錦史師の琵琶は異質であり、異様でもあった。

    その音楽に対する姿勢の一端がかいま見れる。評伝としてはやや掘り下げが浅いところもあるが、それはこの本の中でも述べられているように、鶴田錦史本人がその過去を封印してしまったからなのであろう。

    生きるために子どもを捨て、女としての性を捨て、琵琶を捨て、最後に『琵琶にもどって好きなように行きていこう』と思った結果として生み出されたものがノヴェンバー・ステップだとしたら、本当に彼女は琵琶の神様に選ばれたのかもしれない。

    最後の数章は彼女の琵琶を聞きながら読んだ。涙がとまらなかった。

  • まぁ生きていれば人生いろいろあるものだとは思うけど、

    この本に書かれていた

    天才女性琵琶師「鶴田錦史」の人生はかなり衝撃で

    一気に読んでしまいました!

    夫に浮気されて子供を二人産んだあとに離婚、

    琵琶師の道から外れて水商売で成功し、

    40過ぎて、な、な、なんと男装して、きれいな奥さんまでもらったという!

    そして、ビジネスがひと段落したころ、再び琵琶師として復帰、

    武満徹のNovember Stepで琵琶を奏でていた男性は彼女だったのね!

    かなり驚きでした。

    きっと純粋で激しい心の持ち主だったのでしょうね。

    ふつう夫に裏切られて、もう男はいい! 男として生きる!

    とは、ならないでしょうからね。

    水商売の事業家として、ヤクザとも付き合わなければならない世界で、

    女ではやりにくいという事情があったにせよ。

  • 薩摩琵琶師-鶴田錦史1911-1995の物語。
    非常に特殊な世界の話であり、どう考えたらいいのか判らない。
    1967/10、武満徹作曲の「ノヴェンバー・ステップス」をNYフィル、小沢征薾指揮、尺八横山勝也 で演奏した。

    水藤錦穣、水藤枝水らも魅力的。

  • 男装の天才女流琵琶師「鶴田錦史」の伝記。女が生涯仕事を続けるのは、様々な試練がつきまとう。ましてや男装をして芸に賭け、世界で通用する一流の演奏家になったとは!

    The biography of the gifted female biwa player, Kinshi Tsuruta. She disguised herself as a man and became a leading musician!

  • これもまた、伝統文化を現代に活かそうという強い志を持つ日本人の話。特に、ノヴェンバー・ステップス初演に至るまでの鶴田、横山、武満、小澤の緊張感と達成感。こういうのがほんとのCool Japanだと思います。

  • ノーベンバー・ステップス
    武満徹、小澤征爾、横山勝也、鶴田錦史
    この 一つで良い
    「気になる」部分があるならば
    この一冊は
    間違いなく面白い

    日本の音楽
    の 原点が
    ここに 描かれている

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さわりの作品紹介

女として愛に破れ、子らを捨て、男として運命を組み伏せた天才琵琶師「鶴田錦史」、その数奇な人生。第17回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作。

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