- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093882491
作品紹介・あらすじ
「いま」をそのまま受いれることから始まる。すると、運命の流れが変わる。大ベストセラー『求めない』から5年-90才に近づく著者、渾身のライフワークついに完成。
感想・レビュー・書評
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図書館で見つけて読んだ。
受け入れているようで、受け入れられていないものって結構あると思う。自分の今の状況だったり、容姿だったり…ちゃんと受け入れるって難しい。
筆者がいうように、一つ一つ受け入れずにどんどん物事が重なっていくと「消化不良」を起こす。
受け入れがたいことが多いからこそ、何度も読みたくなる本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作以上に(語弊があるかもしれないが)宗教色が濃くなった気もするし、読む人によっては説教くさいと感じるのかもしれないが、私自身は現状は少しずつでも変えられるし、理想に到達できなくてもその方法を模索し続けていこうと思えた。
そう思えたのは今作が著者自身の体験・実践を通して描かれたものだろうことが語り口や「さいごに」から想像できたことが大きかった。
タイトル「受けいれる」から始まる文が繰り返される構成は残りつつ、今作はより著者の思想や哲学を説明して聞かせるような、教え諭すような文章が多くなっている。
一章、二章では初めの自分と社会の自分(前作でいうところの体と頭?)それぞれがどういう状態を指すのか、互いにどう作用し合っているのかが語られる。
社会の自分が優位になってしまっている理由、恐怖と変化を拒む気持ちについての解釈が三章、四章で続く。
社会の自分に振り切っている人が多いため、結果として初めの自分を取り戻すことが目標となるが、社会の中で生きていく上では両方のバランスが大事だということ。
バランスを取ることがいかに難しいことであるかが著者の実感をもって優しい口調で伝えられた上で、それでも自分を含めた世界が様々な変化を遂げることを受け止め、自分の感覚に耳を傾けながらしなやかに生きていく道を探していこうと呼びかける。
自分が抱える生きづらさをなかったことにせず、柔軟に生きるための感覚的なヒントが散りばめられていると思った。 -
はじめの自分の声をちゃんと大切に聞いてあげようと思う。
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2012年初版。「求めない」を読み、こちらも読んでみました。1時間かければ、じっくり読めます。「求めない」と同様で枕元に置いて、就寝前や起床時に読むのに良い感じです。2冊を読んでみて、著者の人となりを知りたくてネットで調べました。豊かな商家に生まれ海外留学、大学短大で教鞭をとり、その後妻子をおいて、一人で田舎暮らし。若いお手伝いさん達に囲まれて、外国人の女性と交流を持ち、かなりモテた方だったようです。そんな方が「求めない」や「受けいれる」を書いていることに納得しました。きっと、多くのことを求めて、そして受け入れ難いことを経験して、さらに周りの方々にもそのような思いをさせて、その結果、この境地に達したいと考えられたのかと思えました。私も受け入れて求めない人生を送れたらと思います。
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加島氏の「求めない」が好きで、こちらも期待。
「受け入れる」具体的な方法、考え方が平易に書かれているので読みやすい。
人の心は四季と同じ様。
「求めない」の方が言葉のチョイスが優しくて癒される。 -
自然の流れを受いれるのは
柔らかさにつながることだ
今、わたしは弱っています。心身共に。
決定的なダメージがあった訳ではないのですが、著者の加島祥造さんが「さいごに」に記されていたように、「表面上は、仕事もし、人と談笑したが、心はどこかに浮いたまま」なのです。
そんな時に何気なくこの本のどこでも好きなページを開くと何故かとても必要と思える言葉があって、文字通り受いれてくれたり、慰めてくれたり、励ましてくれました。
自分の心のダメな働き、それは外からの脅迫で「社会の自分」がつくったものだから、そのダメな自分を「はじめの自分」が受いれる。
よくわからなくても、よくわからないまま、自分なりに受いれて、やすらぐ。
挫けそうになる度に繰り返し繰り返し本を開く。
そして自分なりに何とか少しでも落ち着く。
必要なときに、必要な本を自分が選んでるのか、神様が出会わせてくれてるのかは分からないけれど、やはり読書は私にとって最良の友だと改めて思えました。 -
自分らしくいられる
言葉だと思いました。 -
社会的な自分の前に存在するはじめの自分に還ることが重要。
ちらっとしか書いてなかったがいまここを感じ過去未来にとらわれないことも必要。 -
P20
たっぷり喜んで生きる人は
悲しみや怒りを
受いれる
たっぷり生きる人は
死を受いれる
受いれない癖のついた人は
喜びも受いれなくなる
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P60
そのままゆくことだ
谷の水も流れに
したがってゆくことだ
やがて
思いがけず
広い野に出るよ
P69
人の中には
ふたりの自分がいる
「はじめの自分」と
「次の自分」(社会の自分)
P187
寂しさと恐れは
過去や未来にとらわれた
自分から来るのです。
自分をいまのまま受いれるとき
自分はいまの命を生きている。
はじめの自分につながっているのです
P188
はじめの自分こそが
「受いれる」ことの
ほんとうの意味を知る
P188
いくら歳を重ねても
人は「はじめの自分」を
呼び起こすことで
命のエネルギーにつながる
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