津波の夜に: 3.11の記憶

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  • 小学館
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093882835

感想・レビュー・書評

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  • 現地に行った人にしか絶対分からない気持ちや状況を伝えていただいたことに感謝したいです。遠いとついつい震災から離れていく気持ちを引き締めたいと思いました。

  • 宮城県東松島市の被災者の証言(記録)集。
    フォトジャーナリストの人がうまくまとめている。
    あまりよけいなことを書いてないし、
    使われている写真もなかなか質が良く、
    シンプルでストレートな仕上がりで好感度大です。

    ボランティアでこの地に関わって2年経ちましたが、
    よく知ってる場所の知ってる人の証言も出てくるから
    とても現実感があります。(逃げる時の距離感など)

    こういう記録はとても大事。
    あんなつらい凄まじい思いをても、
    人はいつか細かいディテール等、忘れて行く。
    (だから人間は前に進めるとも思う。)

    忘れるからこそ、聞き書いて記録にとどめることは、
    教訓を後生に伝えるのにとても大切な役割を果たす。

    震災の体験談の本はいくつかあっても、
    東松島だけに絞った本はなかったので、
    これはこの市にとっても財産になる本だと思う。

    唯一残念なのは、小野の仮設での取材がメインで、
    旧鳴瀬町の人へのインタビューが多く、
    大曲、立沼など矢本のほうの話がない点。
    東松島ファン的に考えると、矢本の1冊とセットで2部作
    というのが理想だけど、まぁそれは難しいか。

    うちのチームのメンバーには全員読んでもらいたいです。

著者プロフィール

おおにし・のぶお
1968年、岐阜県揖斐郡池田町育ち。
東京綜合写真専門学校卒業後、本橋成一氏に師事。
1998年にフリーカメラマンとして独立。
ダムに沈む村、職人、精神科病棟、障がい者など
社会的なテーマに多く取り組む。
2010年より故郷の岐阜県に拠点を移す。
映画監督作品に、
『水になった村』、
『家族の軌跡 3.11の記憶から』、
『オキナワへいこう』などがあり
著書等に、
『僕の村の宝物 ダムに沈む徳山村山村生活記』
(大西暢夫 著、情報センター出版局、1998年)、
『分校の子供たち』
(大西暢夫 著、カタログハウス、2000年)、
『山里にダムがくる』
(菅聖子 文、大西暢夫 写真、山と溪谷社、2000年)、
『おばあちゃんは木になった シリーズ自然いのちひと4』
(大西暢夫 写真・文、ポプラ社、2002年、
 第8回日本絵本賞)、
『ひとりひとりの人 僕が撮った精神科病棟』
(大西暢夫 写真・文、精神看護出版、2004年)、
『花はどこから 花・花びん・水をめぐる3つのものがたり』
(大西暢夫 写真、一澤ひらり 文、福音館書店、2005.年)、
『水になった村 ダムに沈む村に生き続けたジジババたちの物語』
(大西暢夫 著、情報センター出版局、2008年)、
『徳山村に生きる 季節の記憶』
(大西暢夫 写真・文、農山漁村文化協会、2009年)、
『ぶた にく』
(大西暢夫 写真・文、幻冬舎エデュケーション、2010年、
 第58回小学館児童出版文化賞、第59回産経児童出版文化賞大賞)、
『糸に染まる季節 ちしきのぽけっと13』
(大西暢夫 写真・文、岩崎書店、2010年)、
『ミツバチとともに 養蜂家角田公次
 農家になろう2』
(大西暢夫 写真、農文協 編、農山漁村文化協会、2012年)、
『津波の夜に ~3.11の記憶~』
(大西暢夫 著、小学館、2013年)、
『ここで土になる』
(大西暢夫 著、アリス館、2015年)、
『シイタケとともに きのこ農家中本清治 
 農家になろう8』
(大西暢夫 写真、農文協 編、農山漁村文化協会、2015年)、
『お蚕さんから糸と綿と』
(大西暢夫 著、アリス館、2020年)他がある。

「2020年 『ホハレ峠』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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