慰安婦問題をこれで終わらせる。: 理想と、妥協する責任、その隘路から。

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著者 : 松竹伸幸
  • 小学館 (2015年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093884235

慰安婦問題をこれで終わらせる。: 理想と、妥協する責任、その隘路から。の感想・レビュー・書評

  • 終わらせるという観点からならいいと思う
    世界ではすでに奴隷であると認識されてるし
    総理大臣が人身売買と認めちゃったし

  • この本、どこで知ったのか思い出せないんだけど、読みたいと思った時点で図書館に予約したら借りるまでにだいぶ時間が掛かって、手に取ったときは、自分自身、「"記憶"と生きる」という元慰安婦の人のドキュメンタリー映画を観て、日本軍「慰安婦」に関する勉強会やあと戦後70年企画で戦後補償に関するイベント2つ行った後だった。

    「こういうイベントに行ってから読んでみよう」と意図してたわけじゃないけど、それらを経験してこの本を読むと「なんだ、全然読む価値ないじゃん」って思った。わたしもこの問題は全然部外者だけど、部外者が何言ってんの?って思った。「日本 VS 日本が謝ろうとしてもまだまだそれを受け入れない韓国の市民団体(挺体協のこと)」という図式に当てはめてしまってるのが最大の問題で、日本軍「慰安婦」の問題ってイコール韓国との問題ではないんだよね。オランダだって今でも月に1回、日本大使館の前でサイレントデモが行われているそうです。でも、日本のマスコミはそれを全く報道しないって言ってた。だから慰安婦の問題=韓国との関係、になってしまうんだと。それとアジア女性基金の話もごねてるのは挺体協で、挺体協が元慰安婦のおばあさんたちを煽動してごねさせてる、挺体協が諸悪の根源だみたいに言われてるけど、そこには日本の市民団体も一貫して関わっており、アジア女性基金については当初から日本の市民団体も反対しているのに、そちらの方も全く無視されていると言っていた。

    そして何より許せないのはこの本が「慰安婦問題というのは、他にも極めて複雑な要素を抱えている。いま紹介したのは、強制連行されたと名のり出て、日本を裁判で訴えた方の話であるが、そういう人は被害者のごく一部であって、多くの人は何も語っていない。他方、慰安婦の証言を否定するような日本の兵士や軍医などの証言もある。たとえば、いやがっていた慰安婦は朝鮮半島に戻して上げたという話もあるし、慰安婦と兵士の間には心の交流があり、必ずしもいやがっていたわけではないという話すら存在する。これらは強制連行されたのだとか、慰安所の生活は悲惨なものだったとか、運動団体などから出てくる情報と違うものである。ここから生じやすいのは、自分の立場と違う情報はウソだとしてしまうことである。運動団体にとっては、慰安婦が日本の兵士と仲が良かったという話は、受け入れることが出来ない。(後略)」という誤った事実を平然と垂れ流していることだ。

    わたし、最初に「"記憶"と生きる」という慰安婦の人のドキュメンタリー映画を観たけど、兵士と親しくなった、慕っていたという話はこの映画の中にも出てくる。だからまずわたしはこの部分を読んで「あれ?そのことはもう知ってるけど?」ってなったのだ。何よりこの「運動団体が受け入れることが出来ない話」は実はその運動団体が出している日本軍「慰安婦」の手記に全部載ってるそうだ。この本の元ネタになってるのはおそらく韓国で出版された「帝国の慰安婦」という本なのだが(この本は韓国国内で物議を醸した本で、しかも翻訳されて日本語で読める。そしてこれを読んだ日本のリベラル層が絶賛したそうで、この「慰安婦問題をこれで終わらせる」を書いた人もあとがきでこの本について触れている)この「帝国の慰安婦」の中の慰安婦の人が語ったという部分はすべて、挺体協が出した6冊の元慰安婦の人の話の聴き取りの本に載ってて、しかも前半4冊からの部分がほとんどだと。これはわたし、8月14日にやった「戦後70年東アジアフォーラム」の課題別シンポ「加害者が『和解』を語れるのか」でこの「帝国の慰安婦」の慰安婦の部分のみについて大反論した人がいて、その人から聞いた。その人はホント、「帝国の慰安婦」についてものすごく怒っていた。「当時の日本兵と親しかった」という話は元慰安婦の人から聞... 続きを読む

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慰安婦問題をこれで終わらせる。: 理想と、妥協する責任、その隘路から。の作品紹介

良識と国益の「具体案」、この一冊。

「戦時下の公娼」か「性奴隷」か…右派と左派が叫びあうも、一般市民はもはやウンザリ…? “超左翼”を名乗る著者が右派に学び、矛盾にも見える現象からその本質を抉り出す。「動かすカギは“左翼の妥協”である」と。

一章:朝日新聞の本当の「罪」とは
・朝日の検証と他メディアによる批判をめぐって
・本質を朝日は見誤っていたのではないか
・慰安婦問題の本質はどこにあるのか

二章:政府声明「河野談話」とは何だったのか
・談話の評価は逆転されてきた
・問題の本質としての矛盾
・アジア女性基金の「失敗」から何を学ぶか

三章:植民地支配と和解について国際標準から
・日本の植民地支配をどう考えるか
・被害者の癒やしと加害者との和解の多様なかたち
・法的でも道義的でもなく…

補論:妥協と原理の政治について
1・理論編
(1)対立軸の双方にいる良識派
(2)対立軸は固定的でも絶対的でもない
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【編集担当からのおすすめ情報】
正直、私を含め多くの方にとって、ウンザリの思いも禁じえないのがこの問題かもしれません。先の大戦での日本のふるまいに反省すべきではと感じつつ、でもやはり日本国内の左派と右派それぞれの、また韓国側からの、叫びのような各主張に、ウンザリ……穏健な議論はどこにあるのだろうかと。
しかし、いまなお日韓の棘となっており、また2015年で戦後70年、また日韓基本条約50年でもある節目であり、いやおうなく外交問題ともなるでしょう。
そこで「左翼内保守派」や「左翼内右翼」とも呼ばれる著者が、この問題の本質を考えぬいた上で、良識と国益を兼ねた具体案を提示します。穏健な右派と左派そして中道の方々の、冷静な議論の叩き台になっていると思います。
「現実に鍛えられた理想」についての一冊です。

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