安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密

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著者 : 野上忠興
  • 小学館 (2015年11月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093884471

安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密の感想・レビュー・書評

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  • 安倍晋三をずっと取材してきたライターによる評伝。この本は安倍評伝3冊目で、もっとも安倍に対し辛めに書いたという。他の著作を読んでいないのでその辺はよくわからないが、この本の読後感じるのは、安倍はやはり自分の我を通さずにはいられなわがまま坊ちゃんで、その限りでは、多くの意見を聴き大局的に判断するという資質に欠けている。また、そうした性格は、政治的志向に「おじいちゃんのやり残したことを自分が実現する」という以外にさしたる具体的課題を持っているとはいえず、その意味で、政策の重要性なんぞは、憲法改悪のための方便でしかないのだろう、という気がしてくる。政治家にとって必須の知的訓練と、幅広い価値観を学ぶという経験はこの政治家はついぞ経験してこなかったようだ。そうしたことからくる「浅さ」は、すでに多くの国民が感じていることだろうと思う。

  • 野党議員がしつもんに立っている時には自席から野次を飛ばす
    のに、自分が答弁している時に野次を飛ばされると「話しているの
    だから聞いて下さいよっ!」は通用しないと思うんだけどね。

    日本国首相・安倍晋三である。私はとことん嫌いなんだ、この人が。
    まぁ、政治家はほとんど好きじゃないんだけれど例えば麻生太郎。

    首相時代の漢字の読み間違い多発の時は「アソウじゃなくてアホウ
    だな」と思ったけど、笑うと愛嬌があったし、出るところへ出れば姿勢
    がいい。福田康夫だって首相としては「?」だったけれど、官房長官
    時代はいい感じだった。

    人を見た目で判断してはいけないのだけれど、安倍晋三はその姿
    だけでも生理的に受け付けない。取り敢えず、立つ時は腰を引け。
    そして、天皇陛下の御前では麻生太郎を見習ってピシッとしていろ。
    足はきちんと揃えるんだぞ。

    政策だとか、政治理念以外の問題でダメなんだわ。だから、極力、
    テレビニュースでも見たくないんだけれど、字幕がないと何を言って
    いるんだか不明なので、取りあえず画面を見ちゃうんだけどね。

    嫌悪感を抱いているからシャットアウトしてしまったら何も分からなく
    なってしまうので、取りあえずは1冊くらい安倍晋三のことを書いた
    本を読もうと手に取ったのが本書だ。

    著者は共同通信の記者として長年、政界を取材して来た経歴を持つ。
    その経験を活かし、関係者や少年期まで安倍晋三の乳母であった
    女性にも話を聞いている。

    実は安倍晋三は可哀想な人なんじゃないかと思った。政治家一家に
    生まれ、父も母も不在がち。60年安保の時にはおじいちゃまである
    岸信介邸は安保反対を叫ぶデモ隊に囲まれた。邸内にいた孫の
    晋三はきっと怖かったのだろうな。その怖さが、左派への憎しみに
    変化したのか。

    子供に接するにはあまりにも不器用な父。その父の代わりに遊び
    相手になってくれたのは岸信介だけれど、弟が岸家に養子に行って
    からは嫉妬も芽生えたようだ。

    それでも安倍晋三にとって祖父・岸信介は何をおいても尊敬の対象
    なんだな。将来は総理総裁と言われ、病に倒れた父よりも。だから、
    岸信介の亡霊に絡めとられているのかもな。

    可哀想だなとは思う。でも、それ以上ではない。これは私の好き嫌い
    が関係しているのだけれど、知性だとか品格だとかをまったく感じ
    ないんだ。

    父・晋太郎に対して「パパのあとをやるよ」と早くから宣言した割に
    は何を勉強して来たのだろうと思う。

    「安倍君は保守主義を主張している。それはそれでいい。ただ、思想
    史でも勉強してから言うならまだいいが、大学時代、そんな勉強はし
    ていなかった。ましてや経済、財政、金融などは最初から受け付けな
    かった。卒業論文も枚数が極端にすくなかったと記憶している。その
    点、お兄さんは真面目に勉強していた。安倍君には政治家としての
    地位が上がれば、もっと幅広い思想を磨いて、反対派の意見を聞き、
    議論を戦わせて軌道修正すべきところは修正するという柔軟性を
    持ってほしいと願っている」

    大学時代の教授が10年前に著者に語った言葉だそうだ。残念ながら
    教授の願いは聞いてもらえなかったようだ。首相在任が長くなれば
    なるほど、安倍晋三は人の話を聞かず、自分が言いたいことだけを
    言い、本質からずれた答えを繰り返すようになってないか。

    「晋三は政治家に必要な情というものがない」とは父・晋太郎の評。
    きっと「情」なんて必要だと思っていないんじゃないか。「おじいちゃん
    はすべて正しい」」との岸史観だけで突っ走っているようだもの。

    メディアに「今太閤」と持ち上げられ、ロッキード事件が発覚すると
    金権政治が批判された田中角栄は新聞記者たちに対し「まぁ、あな
    たたちは批判をするのが仕事だからな」と言ったとか。

    少しでも批判されたり意に沿わない質問をされようものなら、テレビ
    出演中でもぶんむくれるんだもの、安倍晋三は。器、小さすぎ。

    政治家になってはいけなかったんじゃないかな、この人は。「批判する
    なら敵を知ろう」と思って読んだけれど、嫌い度が増すだけだった。

    尚、カバー写真は安倍晋三のドアップ。読む時にカバーを外せばいい
    かと思って購入したけれど、カバーを外しても裏表紙に安倍晋三の
    顔写真があった。本書を開くたびに安倍晋三の顔が視界をかすめた
    ので、私のダメージが大きかった。シクシク。

  • おじいちゃん(岸信介)への思い入れが強い安倍。政治手法は両岸とも言われた老練な祖父とは異なり、頑なさと危うさが同居する。祖父や父の学歴や政治的足跡へのコンプレックスを感じながら育った安倍。子供の頃は気が強くわがまま(養育係)。自己中心的(学友)。政治家に必要な情がない(父晋太郎)。自信を持てないまま「タカ派の鎧」で自分の弱さを隠し、表面的な政治的実績を楯にしようと空回りしているように見える。懐の深さがない。知と徳を感じない(自民党OB)。安保法案審議中のヤジ問題しかり。自制がきかず、同じ事を繰り返す。

  • 現首相の幼児的性格のルーツが理解できる本。しかし、わかったからと言って、それでいいわけでもないし。いまさら、ねぇ。

  • 共同通信に属し、長年永田町を見てきた元記者で現政治評論家による一冊。人脈の広さといい、聞いた人の人数といい、すさまじい数に上っている。その上で作り上げた本書は貴重だと思う。
    だけども、素材を生かし切れていない印象。取材することばかりに注力していて読ませようという努力が足りてないような気がしてならなかった。

    安倍氏の生い立ちを知るにつけ、その育ちの良さにはびっくりしたし、鼻白んだ。親がほとんど家にいないという寂しい家庭環境に育ったという点で同情はする。しかしだ。甘ったれたまま、大して努力もしないままに、わがまま放題なまま、大人たちの思惑によって、自ら運命を切り開くことなく、岸の孫、晋太郎の息子ということで担ぎ出されていく安倍氏。
    こうした数奇な人生をおくる人というのは、ある意味でものすごく運が良いといえばいいけども、視野の狭いままに生きることを強いられ続けたという意味では十字架を背負った人生という感じ。
    その十字架を背負い、一旦は首相の座を投げ出したりと失敗はあるが、その都度這い上がってきた彼の恐るべき粘り強さとかしたたかさの源泉とか、子どもを持てなかったことの裏事情とかそういった、安倍氏の人生の影の部分が持病のこと以外は全然描かれていない。あと彼が人を引きつける人間的な魅力についてもまるで書かれていない。
    とにかく描き方が薄っぺら。どんな人の人生でも、書き方次第で魅力的にもなると思うのだが、この本からは安倍氏の人間としての魅力が全く伝わってこない。これは偏に著者の筆力の問題ということか。
    ただし、安倍氏が、この国をどのように動かそうとしているのか、どのような考えの持ち主なのかってことについては大変参考になった。
    安倍氏が地位を築き上げるまでには彼なりのすさまじい努力をしたのだとは思うが、一般庶民の、彼からしたら細々とした悩みとか痛みについては理解できないはず。逆に彼の悩みや痛みは一般庶民にはうかがい知れない。その点で大多数の国民と彼とは、まったく接点のない別の階層の人。そのこともこの本を読み、確信できた。角栄とかに比べて人としての深みに欠けるわけだ。

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安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密の作品紹介

安倍晋三 沈黙の仮面

稀代の“独裁者”として毀誉褒貶の激しい安倍首相。自ら公言するように、祖父・岸信介を深く尊敬し、保守思想に深く傾倒する。その特異な思想や政治手法には彼の生い立ちが深く関わっている。父母と離れて生育し、祖父と教育係の女性に依存し、勉学を嫌って奔放に育った。父との確執を抱えて政界入りし、総理大臣に上り詰めるまでの軌跡を圧倒的な取材と、本人、家族、友人らの証言で余すところなく描く。
第1章 父母の愛に飢え、中学性まで教育係のふとんで寝た少年
第2章 高級車と麻雀に熱中した学生時代
第3章 挫折した米国留学と就職、そして政界入り
第4章 置いてけぼりだった“政策新人類”の葛藤
第5章 実は遅かったタカ派への転身
第6章 「拉致の安倍」の嘘と隠された体の変調

安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密はこんな本です

安倍晋三 沈黙の仮面: その血脈と生い立ちの秘密のKindle版

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