幻の黒船カレーを追え

著者 :
  • 小学館
3.04
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本棚登録 : 112
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093885690

作品紹介・あらすじ

カレーライスのルーツを探りにヨーロッパへ

幕末に日本に上陸したといわれるカレー。それは一体どこから来たのか、そしてその味はどんなものだったのか?40冊以上のレシピ本を上梓し、カレー研究家として絶大な人気を誇る著者。その著者が、長年に渡って疑問に抱いていたカレーライスのルーツを追跡する旅に出た。黒船が寄港した横須賀、舞鶴、函館、呉、長崎の港町へ。そして、海を渡りイギリス・ロンドン、フランス、ドイツ、アイルランド……。国内外を4年間かけて徹底取材。150年前に日本に上陸したカレーのルーツは果たしてどこに?取材を続けるうちに、妻と3人の子供を抱えた著者の人生も激変……。前代未聞の熱くて笑えるエンタメノンフィクション!

感想・レビュー・書評

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  • 2017年9月にkindle版を購入。その後、この本の盗作と捏造の数々が発覚し、大いに失望した。

    気になる人は”水野仁輔 盗作”で検索すれば、盗作と捏造を告発するサイトが見つかるはずだ。

    驚いたのは、大英図書館にこもって何冊もの古いレシピを読んだ、という水野の主張が全くの嘘だったということだ。

    この本をはじめて読んだ時に、おかしいと思ったのだ。

    数多くのレシピを読んだ、という割には、具体的な書名はビートン夫人の「家政読本」しか出てこない。

    その「家政読本」すら、水野は読んでいない。読んだふりをして、ネットから盗作したり、実際には書かれていない内容を捏造して、読者を詐欺にかけたのである。

    水野は英語資料のみならず、日本語で書かれた過去のカレー研究本すら読まず、でたらめな内容を捏造してはページを埋めている。

    この本は、研究者ではなく、詐欺師が書いた本だ。

    盗作と捏造が発覚したことで、それまで年数冊のハイペースで出版されてきた水野の本は、去年は1冊のみと激減。

    糸井重里の「ほぼ日」との提携も解消されてしまった。メディアへの露出も減った。自業自得であろう。

    ところが、である。

    この「幻の黒船カレーを追え」が表題を変更し、「カレーライスはどこから来たのか」という文庫本になるらしい。

    盗作部分をこっそり削除して、表題を変えれば、新たな読者を騙すことができるとの魂胆であろう。

    謝罪もせず、反省も後悔もせず、詐欺行為を続ける。

    この水野という人は、いったいどこまで読者をバカにし、コケにするつもりなのだろうか?

  • まあ、あんまり日本のカレーのルーツには興味なかったことがわかった

  • 日本人の国民食の一つであるカレーライス。
    それはインドが原型であるものの、インドにはカレーという料理はなく、どうやら明治時代にイギリスからやってきたことが分かっています。

    では、そのイギリス版カレーとはどのような味で、レシピであったのか。それは現在でもイギリスに存在するのか。

    そんな「日本のカレーのルーツ」を探るグルメノンフィクションと言っていい硬質な本です。

  • 異国でボンカレーうまい

  • 淡々としたロードムービーのような展開。
    黒船カレーを追い続ける著者が、多くの人々と巡り会って
    ライフワークを獲得するドキュメンタリー、
    って感じですかね

  • 日本のカレーが明治維新の頃にイギリスから渡ってきた、という、意外に近代という時期とルーツにまず驚いた(大陸からじゃないんだ!)
    そして最初期に残るレシピはルーツでは無い(確かに)ことから、ルーツは何かを追い求める旅が始まる。
    ブリティッシュカレーとは何か、現在のイギリスにおけるカレーの状況、最初期のレシピ『西洋料理通』に残る赤蛙は本当にカエルなのか、などなど、身近なカレーの起源がここまで「わかってる風」だったとは思わなかった。
    人生を投じた探索の旅路の果てに待っていたものは衝撃的。

  • <目次>
    プロローグ
    第1章   祖父はインド、父はイギリス
    第2章   日本の港で足跡を探す
    第3章   海軍カレー物語
    第4章   ルーツを探しにイギリスへ
    第5章   ロンドンの迷宮
    第6章   パリのインド人
    第7章   ベルリンの二人の女性
    第8章   おばあちゃんのレシピ
    第9章   歴史的な発見⁉
    第10章   アイルランド行きのフェリー

    <内容>
    「カレー番長」と呼ばれ、日本のカレー作り、研究の第一人者(と言っていいと思うが…)の著者が、「黒船カレー」と呼ばれた、日本のカレー(小麦粉でとろみを出し、あるいは玉ねぎを茶色になるまで炒める)のルーツを探す旅に出たノンフィクション。
    「カレー」はインド料理(と言っていいと思うが)だが、日本のものは似て非なるもの。日本には海軍がイギリスから学んだ部分が多い。そこで元軍港には、「海軍カレー」なるものがあり、B級グルメとして定着し、ルーツを巡って争ったりしている。しかし、著者はそれ以前の姿を求めて旅をする。幕末に開国した地(横浜はもとより、長崎、函館、新潟、神戸)、旧軍港(佐世保や呉、横須賀、室蘭)。残念ながら答えは出ない。そこで、イギリスへ。さらにヨーロッパを放浪。その際には仕事を辞めている…。最後の最後にアイルランドへ。答えが出たかと思いきや…。
    ともかく一気読みしてしまった。何回もどんでん返しがある(予想のつくところもあるが…)。面白かった。こっちはカレーのルーツがわからなくてもいい。著者のカレー愛がわかり、さらなる冒険をするつもりなのが嬉しい。
    人生の旅をするには、好奇心と執着心とコミュニケーション(語学)が必要だね。
    逗子市立図書館

  • 383.8

  • カレーは好きな方だが、毎日食べたり、カレーイベントに出かけたりする訳ではない。が、日本のカレーがインドからではなく、イギリスからもたらされたと言われていることは知っていた。著者はカレー界の有名人で、日本のカレーのオリジンを探す旅がこの本。日本の港で、ロンドンで、パリで、ベルリンで、アイルランドで日本のカレーを探すことを、サラリーマンを辞めて旅に出るセンチメンタルな感情を絡めて綴っている。

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著者プロフィール

1974年静岡県生まれ。
株式会社エアスパイス代表取締役。
スパイスを通じて刺激的な体験を届ける「AIR SPICE」を立ち上げ、コンセプト、商品、レシピ開発のすべてを手がける。
1999年に出張料理集団「東京カリ~番長」を結成し、調理師免許を取得して、全国各地のイベントで1,000回を超えるライブクッキングを実施。
『世界一やさしいスパイスカレー教室』(マイナビ出版)や『スパイスカレー事典』(パイインターナショナル)など、カレーやスパイスに関する著書は60冊以上。

「2023年 『カレーのレシピ大図鑑370』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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