新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 沖縄論

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093890557

作品紹介・あらすじ

「沖縄こそが中心であり、本土こそが辺境なのだ」-現代の無関心の獄から、かくて開け放たれたパンドラの匣。イデオロギーを超えて格闘せよ!『戦争論』から7年、『台湾論』から5年。構想・執筆1年。戦後60年の節目に怒濤の400枚で問う衝撃作。

感想・レビュー・書評

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  • 琉球王国から沖縄県となり、大東亜戦争後のアメリカ世の時代を経て本土復帰した沖縄の歴史本(マンガ)。

    著者の小林よしのり氏は、下手な評論家よりもすごく勉強しているし、情報の出所も確かです。何よりも、物事を美化したり、捏造したりせず、どこの肩を持つこともなく真実を書いてあると思います。
    強いて言うならば、日本人としての情熱が強い方です!

    マスコミの情報とか自分の浅はかな知識だけで、沖縄の歴史を語ったり、基地問題について語るのはどうなんだろうと思い、拝読させてもらいました。

    沖縄の歴史を知ってこそ、日本を知ることにつながる!

    清時代の支那、朝鮮、アメリカとのかかわりもわかり、考えさせられる一冊でした。
    基地の借地代や、基地内での雇用があるため、基地反対とはなかなかいえない人たちや、自分の土地を切り売りして1坪ずつの土地所有者を作り出し、土地所有者の意見を操作する人たち、サヨクマスコミの情報操作、沖縄の人(ウチナンチュー)の本土の人(ヤマトンチュー)に対する考え方や思いなど、知っておくべき知識が満載です。

  • 沖縄を知り、日本を知るために必読の一冊

  • 2004年取材で滞在中になんと沖縄国際大学にヘリコプター墜落事故。人命喪失がなかったのは奇跡的、世界一危険な普天間飛行場(本土空襲のため米軍に作られた)。本土のニュース冒頭は「オリンピックで高橋尚子金メダル」だった。現場は米軍が閉鎖し日本には原因説明もない。佐藤栄作は沖縄復帰のために米軍に巨額の施設譲渡費と「思いやり予算」以外に米軍兵とその家族一同への司法権も譲り渡していた。ほか、瀬長亀次郎など。本土より愛国心ある風土。例えば1853年ペリーが江戸のあとに沖縄に行って侵略しようとしたのが、絵に描いたようにわかる

  • 1つ分かった事は、沖縄県民の微妙な米国観です。

    基地の存在は煩わしい、然しその恩恵として得られる補助の優遇や基地経済の影響も捨てられない、と言う見方によれば依存ともつかない関係性です。

    沖縄ってもしかしたら米国依存の日本の縮小コピーみたいな所なのかも。

  • 安保・基地問題のみならず、歴史・文化からも沖縄を深掘りする。沖縄もひと言では語れない。ヤマトンチュとウチナンチュ、シマンチュ同士、レイヤーが複雑に絡み合って、今の沖縄問題がある。亜熱帯のギラつく太陽光に隠れた影をもっと知らなければ

  • 最近、沖縄に興味を持ったので、「入り口として漫画から入ってみるか」という感じで読んでみた。

    明治以前の沖縄のこと、沖縄戦、現在の沖縄、米軍基地との関係。僕は何にも知らなかったなと改めて思う。

    本書の中でも繰り返し、指摘されているとおり、どこかで沖縄のことを「余所事」と感じてしまっていたかも知れない。

    小林よしのりの主張を全面的には支持しないけど、本書の内容については、蒙を啓かれたことが多かった。

  • 沖縄の旅行記をブログでアップする関係で漫画家の小林よしのりさんの漫画を初めて読みましたが、いろいろどうかなと思う部分はあるものの、非常の内容の濃い、小林氏ならではの主張に沿った見事な内容。周りのスタッフの充実もあって、沖縄旅行しながら沖縄の課題についてインタビューや実地での見学・体験をしながらちゃんと漫画を描いているのもよかった。これまで知らなかった沖縄のことも勉強できました。

  •  良い本なのだけれど、波長が合わなかった。
     小林よしのりの「ゴー宣」シリーズでそんな気分になったのは、初めて。

  • 戦後沖縄の苦難の歴史とあわせ、米軍基地の存在による経済的な恩恵の事実にも触れ、沖縄が抱える問題とは何かが描かれている。漫画だけに広範な読者への訴求力があり、読みやすい利点もある一方、著者独特の、善悪の色分けがキャラの描き方で示されるので、先入観や偏りに知らず染まらないよう注意。とはいえ、作中著者が自分の認識不足を猛省するなど、真摯な姿勢で描かれた作品には違いなく、沖縄旅行に行く人や行った人などにも手に取って欲しい一冊。

  • 2015/10/8読了。
    今まで読んでいた小林さんシリーズでは一番えぐかった気がする。
    若い頃はアメリカに夢を抱き英語を勉強し、将来は海外で働きたいと豪語していた。
    そこまでの英語力もなく、当時の夢は実現しなかったけど、アメリカがこんな国だとは。。。
    アメリカを毛嫌いする人の心理が少しだけどわかった気がする。
    沖縄が大好きで、何度か行ってるけれど、こんな歴史があったこと、基地反対の実情を知らなかったことに反省した。

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著者プロフィール

1953年8月31日生まれ。1975年、福岡大学在学中に初めて描いた漫画『東大一直線』が赤塚賞の最終候補で落選するが、雑誌に掲載され、大ヒットとなる。『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など話題作多数。
●主な著書
『新ゴーマニズム宣言10』(2001、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special 台湾論』(2000、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special「個と公」論』(2000、幻冬舎)、『ゴーマニズム宣言9』(2000、幻冬舎)、『朝日新聞の正義』(共著、1999、小学館)、『自虐でやんす。』(1999、幻冬舎)、『国家と戦争』(共著、1999、飛鳥新社)、『子どもは待ってる! 親の出番』(共著、1999、黙出版)、『ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル』(1998、幻冬舎)、『 知のハルマゲドン』(共著、1998、幻冬舎)、『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論』(共著、径書房)、『教科書が教えかねない自虐』(共著、1997、ぶんか社)、『小林よしのりのゴーマンガ大事典』(1997、幻冬舎)、『小林よしのりの異常天才図鑑』(1997、幻冬舎)

「1997年 『ゴーマニスト大パーティー3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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