日韓「禁断の歴史」

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093896511

感想・レビュー・書評

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  • 親日の韓国人である著者が、日本に、日本人にエールを送る。
    『日本こそが東アジアを引っ張って立つべきだ!』
    『再軍備をして、今こそアメリカの呪縛から逃れて独り立ちするべきだ!』

    そこまで日本をかってくれるのはありがたいけれど、多分そのとおりのことをやったら世界中から非難を受けると思う。

    本当に東アジア共栄圏をつくろうと思うのなら、そのあり方は当然話し合いで決めるべきで、出来上がる前からどこが中心になるなんて決めては、まとまる話もまとまらなくなってしまう。
    ただ、ヨーロッパに対してはNATOやユーロなど、協同を求めるアメリカが、アジアでは個別協議しかしたがらない。
    分断したがる、というのは、確かにね。

    東アジアが『東アジア経済共同体(EAEC)』をつくろうとすると割って入ってきて、『アジア太平洋経済協力会議(APEC)』をつくって対抗する。
    「欧州の友人」「アジアの支配者」アメリカ。
    一面的な見方かもしれないけれど、まんざら外れてはいないと思う。

    「軍事力を持たないで平和を守れると思い込んでいる日本人が多い」ことに驚いているが、実際江戸時代というのは「軍備の抑止力に頼らない平和」を250年も続けてきたわけで、無自覚の実績が、意外と根拠になっているのかもしれない。
    時代錯誤と思われるだろうけど、何とかこの線で行けないものだろうかと思っている私。
    平和ボケって、とても幸せなことなんじゃないの?
    ボケていられるほどの幸せを世界中に広めていけたら、日本人であることに誇りを持てると思うのだけど。
    理想ですけどね。

    そして、閔妃が実際にはどんな人だったのか私はよく知らないけれど、一国の皇太子妃を、日本の軍隊が王宮に押入って殺害したことは事実なわけで、これについては行き過ぎた内政干渉と言わざるを得ない。
    とはいえ、日本の帝国主義によって朝鮮王国が失われたことを主張する人は多くても、李王朝の復権を望む声はあまり聞こえない。
    この辺の歴史は、もっときちんと勉強しなければいけないな。

  • 何が悪くてこんなにこじれているのか?
    を知りたくて手に取った本。

    ニュースの無難な話や、ウェブの根拠や責任があまりない不確かな情報より、ずっと具体的に事実を教えてくれた本。
    何より韓国人が書いた本だから、信頼できる!

    真摯に歴史を受け止め、勉強になった一冊

    半藤一利さんの「あの戦争と日本人」と合わせて読んだので、さらに勉強になった。

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