マイケル・サンデルが誘う「日本の白熱教室」へようこそ

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制作 : SAPIO編集部 
  • 小学館 (2011年3月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897341

マイケル・サンデルが誘う「日本の白熱教室」へようこその感想・レビュー・書評

  • ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の人気講義「JUSTICE(正義)」を公開放送した、
    NHK教育テレビの『ハーバード白熱教室』が話題となりました。
    難解な政治哲学の問題を現代的なテーマに置き換えてわかりやすく学生に問い掛けるサンデル教授と、
    鋭い答えで切り返す学生----
    その「対話型講義」が人気となり、サンデル教授の著書はベストセラーとなりました。

    このように話題となっている「白熱教室」ですが、
    教授の問い掛けに、学生がレベルの高い答えで応じる対話型講義が日本にもあります。
    取材班は東大、早稲田大、慶応大などを訪れ、
    それぞれの大学で名物となっている"白熱教室"を見つけました。
    日本の大学では、若者たちがどのような熱い議論を繰り広げ、
    講師はどのような工夫を重ねているのか。
    講義への密着取材で、ハイレベルな議論の詳細をレポートしています。
    国際情報誌『SAPIO』で話題の好評連載「『ハーバード白熱教室』が日本にもあった」に大幅加筆して単行本化しました。

    巻頭には、サンデル教授の独占インタビューを収録。日本での対話型講義のムーブメントについて熱く語っています。

    学生たちが議論を闘わせ、
    自分で考え、意見をまとめ、
    人に理解納得させられるよう表現力を磨き、
    そして、隣人と自分の意見は違う、違うのが当たり前なのだ、ということを学んでいく。

    「正義の戦争」はあるか――。
    神奈川大学で「国際政治学」を教える石積勝副学長が、
    半円状に着席した約一五〇人の受講生を前に、こう投げかける。
    その後「ある」、「ない」、「意見が固まっていない」、三つの考えで席替えをし、授業は開始される。

     おそるおそる口火を切るのは「ない」と考える学生。
    「人を幸せにするのが正義と考えると納得できる。戦争は人を不幸にする。だから正義の戦争はないと答えたい」。
    そこに「ある」と主張する学生が挙手。
    独自の正義をかかげてナチスを立ち上げたヒトラーを例にとり、
    「正義は主観によって違ってくる。だからその人にとっての正義の戦争はあると思う」。

     そこへ「『正義の戦争』の定義を教えてください」と、
    戸惑う学生のひとりが「助け船」を求めるが、
    石積教授は、「ここで議論することが、一人ひとりの答えにつながるのではないだろうか」と差し戻す。
    その瞬間、九〇分の授業はいっきに「白熱教室」へと変貌する。

     本書に収録された計8コマの「日本の白熱教室」を“受講”してみると、
    宗教、国際政治、倫理、哲学といった「根幹の問い」に対し、
    日本の若者たちもまた、この「対話型講義」に触発され、
    自己を再発見している様子がびりびりと伝わる。
    詰め込み式の日本の教育システムに対する、じつに健康的な反動の兆しではないか。

     本家、マイケル・サンデル教授の「ハーバード白熱教室」は、
    ディベート好きなアメリカでしか成り立たない授業スタイルではないか、と見るのは早計だ。
    知識や経験のまだ浅い学生たちこそが、
    「根幹の問い」への本質的な答えを求めて模索しているのである。
    読者もふと、教室の片隅にいるかのような臨場感を得るはずだ。

     本書1コマ目のサンデル教授のインタビューにくわえ、
    2コマ目“読者への特別講義”では、
    サンデル教授を日本に紹介した千葉大学の小林正弥教授が、
    「ステレオタイプの言説に飽きている多くの人びとの心を魅了」する対話型講義の秘密を明かしてくれている。

    ※週刊ポスト2011年6月17日号

    【本の構成】
      序に代えて 「ハーバード白熱教室」、そして「日本の白熱教室」

      1コマ目  ハーバード大学 マイケル・サンデル教授インタビュー
         ... 続きを読む

  • NHKハーバード白熱教室のファンである私にとって、
    白熱教室が日本にあることを知り、白熱教室を身近に感じることができた。また、本書は難関大の講義だけではなく、幅広い大学から講義を集めていることが特長といえるだろう。
    知識を得るということを目的とせず、この講義の雰囲気を味わうことを目的とした著書である。

    自分も参加したい、発言したいという興奮を本書を読み進めながら感じていた。それは、課題の設定が秀逸だからだろう。

    特に、

    3コマ目の「宗教」とは何か。
    7コマ目の「正義の戦争」はあるか。
    9コマ目の映画の中の「メタファー」の意味は。

    ここに私の考えを盛り込むとレビューというより、意見文になっちゃうなあ。…やはり参加したい。

  • 「ハーバード白熱教室」の様子をほんの少しテレビでみたとき、
    生徒たちが積極的に実のある発言をつぎつぎにしている様に驚きました。
    私が受けていた大学の授業では、まずあんなことはありえません。

    やっぱり外国人だから積極的なんだな、外国人は若いうちからディベートの訓練とかやっているから、
    私たち日本人とは違うんだよ、と思いながら、日本人的な劣等感を感じていました。

    でも、彼らは実はあの講義をうけるために、プレ講義をひらき、準備万端で望んでいるのでした。
    すばらしく白熱した授業は、彼らの努力の結果なのです。
    だとすれば、若いときの教育システムが違うから私たちにはできない授業スタイル、なのではなくて、
    私たちにだってやろうとおもえばあの白熱した風景を作り出すことはできるかもしれないのです。


    日本にも、いくつかそうした授業が以前からありました。
    きちんとその講義に参加していれば、ぜったいに何かを得られるはずです。

    本書では、そんな魅力的な講義がいくつも紹介されています。

    これから大学でどんなことをやりたいか探している生徒さんや、
    コドモに教えてあげたい親御さんにオススメしたい本です。

  • 2階書架 : 377.15/SAN : 3410151801

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