- Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093897594
作品紹介・あらすじ
日本人よ、これが戦争だ!
『ゴーマニズム宣言スペシャル戦争論』で戦後日本人の戦争観を覆した小林よしのりが、戦後70周年の節目に、初の戦場ストーリー巨編に挑む。舞台は天皇皇后両陛下も訪問したパラオ・ペリリュー島を想定した南の島。玉砕戦に臨む日本兵を主人公に、壮絶な戦闘シーンと極限の人間ドラマを描ききる。日本の戦争ドラマにありがちな「反戦平和」や「お涙頂戴」などのお約束をすべて排除し、戦争のリアルだけを追及したこの作品は、『プライベートライアン』や『地獄の黙示録』といった戦争映画に比肩するスケールと迫力を持つ。究極の戦争ドラマに、血湧き肉躍り、心震える!
感想・レビュー・書評
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私は非戦論者でも非武装論者でもない。
ただこの本を読み終えて思うことは、この主人公の体験を理解することなく、その議論の中に入ってはならないということだ。
狂気の集積地でもある戦場を描いた秀作だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦争の非日常・非合理を一つの島での戦いに凝縮して描いた。全ての人にバックグラウンドがあり、それがいとも簡単に失われる状況がいかに儚いものか。
当時の価値観は時代背景によって作られたもので、安易には批判できない。繰り返したくない出来事であるならば、そうならないように振り返り、歯止めを作らなければいけない。 -
戦争終盤の無意味で理不尽な作戦の中で、日本のために死と向き合う人たち。殺し合うことが本当に正しい事なのか?一人一人が迷いながら死を待つ。
今、当時の人達が命がけで守った国が、平和を謳歌している。平和だけども、相変わらず理不尽な社会。人に笑顔はない。
これで本当に良かったのか、まだできることはあるのか。これからのために、過去を振り返るのも必要なのかもしれない。 -
極限状態で卑怯と勇敢が入り乱れる
これぞ人間 -
みちあき道明 紺碧 岸壁 けとう毛唐 塹壕 俺はと言えば、飢えの苦しさもさることながら、敵前逃亡した卑怯者としての罪悪感と…俺を咎めようとしない隊長への疑心暗鬼で…心理的苦悩が身体苦を若干、緩和させていたのかもしれない。 掃討 死が二人の媒酌をしてくれる 退廃が忍び寄っていた 心の安寧 永眠の為の睡眠というのも可笑しいが… 傷痍軍人 女は本来的に子を産み、育てる存在なんだから、本能が保守的に出来ている。 岩礁を乗り越える 俺は「お国の為に」等と言う愛国心は信じてない。だが戦争で死ぬ理屈は分かる。 死と生がべったり密着した世界をお前にも教えてやりたい‼︎ 舞台設定はペリリュー島を参考にした 慰霊碑に顕彰の祈りを捧げ
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図書館から借りてすぐに2時間ほどで読了。自分は助からなくても愛する家族には生き延びてもらいたい、という根源的な欲求がある以上、戦争もしくは殺し合いはなくならないのではないかと考えさせられた。
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ペリリュー島をモデルにした死線を生き延びた兵士の内面を描く作品
名作 -
2017/04/28 さて、これいつ読むか。