これからの世界をつくる仲間たちへ

著者 :
  • 小学館
3.85
  • (105)
  • (127)
  • (102)
  • (23)
  • (4)
本棚登録 : 1758
感想 : 171
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897648

作品紹介・あらすじ

これから世界がどう変わるのか、伝えたい

「コンピュータがもたらす新世界で輝くために、大切にすべきことがわかる一冊!」
Nakajin ( SEKAI NO OWARI )

* * *

著者・落合陽一氏は、28歳という若さにして、世界的にも「社会を変える」と見られている最先端の研究者だ。

2015年には、米the WTNが技術分野の世界的研究者を選ぶ「ワールド・テクノロジー・アワード」を受賞する快挙を成し遂げた。
月刊『文藝春秋』(2016年2月号)では「日本を元気にする逸材125人」に選ばれた。
「現代の魔法使い」と称され、「嵐にしやがれ」「サンデー・ジャポン」などメディアにも数多く出演、メディアアーティスト としても活躍する異才だ。

落合氏は、コンピュータが人間の生き方に根本的な変革を迫っているという。

世の中のすべてが変わる。

たとえば、これまでのホワイトカラーの仕事は、何もかもコンピュータに持っていかれる。
勉強していくら知識を得ても何の役にも立たない時代になる。

そんな世界で生き抜くためにどうすればいいのか。

落合氏は若者たちに熱く語る。
「魔法をかけられる側になってはいけない。魔法をかける人間になれ」と――。


【編集担当からのおすすめ情報】
「現代の魔法使い」と呼ばれる落合陽一氏。

「魔法」とは何か。

本書のプロローグには、こう記されています。

<スマホという小さな道具の中で、アプリを使いこなして便利に生きているつもりでも、それは誰かが作った「魔法」の世界を見ているにすぎないのです。(中略
現金を出さずにモノが買えるのはクレジットカードという「魔法」が作り出した世界で、多くの人は「店舗からクレジット会社が手数料を取って代わりに払う。
消費者はクレジット会社に後払いする」という「魔法のカラクリ」がわかっているでしょうが、スマホやコンピュータの進化で、世の中を動かしている「魔法」の仕組みを理解できず、ただ使っているだけの「魔法をかけられている人」が非常に多くなっています。
モチベーションを持ってコンピュータを下僕のように使う「魔法をかける人」になれるか、あるいは「魔法をかけられている人」のままになるのか。そこに大きな違いが生まれます。>

落合氏は、スマホのアプリや、SNSなどテクノロジーを単に「便利」と思って使っているうちは、「魔法をかけられている人」にすぎないといいます。
それでは、技術を操ることができる人に“奪われる”だけの人生となる。

それが嫌なら、「魔法をかける人」になれと説きます。

落合氏は、そんな近未来の姿を生々しく描き出し、そこで生きるための考え方をしています。

若い人たちにぜひ読んでもらいたい一冊です。
読めば、あなたの人生が確実に変わります。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本書は「ホワイトカラーがほぼAIに置き換わる未来」を見据えた(それでも価値を生み出し続けたい人向けの)生存戦略の指南書。

    序盤で意識高い系ビジネス書のほとんどは意識だけが高くて戦略が弱い、とバッサリ。本書が出版されたのは16年なのでニュースピックスと幻冬舎の箕輪さんがブームを牽引した「意識高い系」ビジネス本を指しているのだろう。

    しかし読み終えてみると、やれエーリッヒ・フロムやニーチェを読み込め!とか、誰にも真似できない技術力を持て!などマッチョ極まりなかった。そうか、意識だけでなく行動も技術力も高く行こう!ということか。

    安宅和人さんの「イシューからはじめよ--知的生産のシンプルな本質」( https://x.gd/LJqgZ )を落合陽一さんはこう実践しました、という本になるかもね。

    吾こそは落合陽一に負けない!と自負する人には参考になる一冊ではないかと。

  • ITが異常の速度で発展していっている我々の世代の中での今後の生き方のヒントを、著者の視点で紐解いた一冊です。

    何個か学びになった点をピックアップしておきます。
    ①思考体力をつける。
    人とコンピューターとの差を考えたときに見えてくる「差」は、「思考すること」。
    であれば、この「思考」する力を強くしておけばコンピューターに淘汰されず、人的価値として生き残れるということを示唆しています。

    ②身近な小さな課題を解決する。
    「思考体力」をつけるためには、自分の身の回りの問題を解決していくといった「使える思考」が必要です。小難しいことを考えるよりも、よりよくしようという発想のほうが大事です。

    ③プラットフォームを使うのではなく、プラットフォームとは何か、を考える。
    便利なサービスは日々開発され、我々に提供されている。
    そのサービスを便利だなといい、思考停止で使うのではなく、「なぜ便利なのか?どうしてこのサービスはたくさん使われているのか?」という開発者側の目を持つことが大事。

    ④インターネットによって「価値」は大きく変革した
    インターネットの普及によって、幅広いことをそこそこできる人を社会は必要としなくなる。反対に、ニッチな分野で1番を目指せる人が必要になってくる。ネットを使えばニッチな能力でも70億人が顧客になる可能性がある。


    天才建築家より建築好きの変態が評価される
    天才ギタリストより音楽好きの変態が評価される

    見方によっては、
    「自分の好きなことが評価され、仕事になる最高の時代」ともいえる。

  • ニュースゼロで落合氏を初めて知ってからこの人の本を読みたい!と思っていた。中々強烈な内容だと思った。書かれている言葉の一つ一つが「いちいち」突き刺さる。
    本人の軽い雰囲気と言葉の重みのGAPがたまらない。そして「マジ」であることが伝わる。
    「ホワイトカラーはコンピュータに淘汰され、クリエイティブクラスしか残れない。」目から鱗だ。
    自分自身のこれからの生き方を考える上で、
    もっと気を引き締めて頑張らねばと思う部分と、自分にも「クリエイティブクラス」になることができる可能性は十分にあるとも思った。
    落合陽一さんの「仲間」への熱いメッセージを受け取ることのできる、何度も読み返したくなる名著だ。

  • 社会の変化や今後の方向性について著者なりの考え方が示してある。わかりやすい表現でいくつか参考になる事があった。

    ーーーーーー
    思考体力をつける。
    身近な小さな課題を解決する。
    世界を変えられるかどうかの5つの評価基準。
    プラットフォームを使うのではなく、プラットフォームとは何か、を考える。
    物事を回しているキーマンの考え方にこちらから働きかける。
    インターネットによって、小さな社会の一番に価値は無くなった。非常にニッチな分野でも一番を目指す事で、70億人が対象市場になる。

  • 落合陽一さんの実体験を並べてながら今後のIT社会の進歩について書かれている。

    新しい世界に向かって今日から何をはじめるのか。輝かしい未来のために。

  • なんとも厳しい未来の指南書。現実を改めて目の前に突きつけられた気分だ。
    これからの未来を生き抜くためには、ジェネラリストでは生きていけない。専門性のあるスペシャリストだ、と言うことは、リンダクラットンの『ワークシフト』にも、同様のことが書いてあった。(本書では、変態とよんでいた。笑)

    未来を冷静に予測すれば、そのことはよく分かるはず。でも、未だに大企業や公務員を目指す人の数は変わらないような気がする。

    落合さんの意思を受け継ぐ若者がどれくらいいるのだろう。これだけの情熱と興味と多様な造詣を持つ人はそういない。俺も!私も!と、みんなが彼のようなスペシャリストになることは難しいし、そんなことはきっと百も承だろう。1万人のうちの数人にでも届けばいい、正しくこれから世界をつくる限られた仲間に向けた言葉だったように感じました。厳しいなぁ。でも、正直だなぁ。

    自分は仲間になれなくとも、機械にはないモチベーションを持ち、自分のオリジナリティーと、提供できる価値を考え続けていたい

  • AI化が進むことについて記載のある本は多く存在するがこの本ほどAI化について、どのように対応するかと記載のある本は無いように考える。
    特に印象的だった事は今後AIにとって変わるのは知的労働者であるホワイトワーカーの仕事であると言う点だ。まとめとしては、今後来るであろうAIの詳細と、その対応法について書かれた本。

  • 努力、ガッツはレッドオーシャン。

    意識だけ高い系にはなるな。

    クリエイティブクラスにロールモデルは不必要。

    突き刺さる言葉が多かった。

  • 20年6月刊行の「働き方5.0」を先に読んでいたので、順番を間違えたのですが、その復習という形で読みました。

    何回読んでも胸に刺さる内容は同じでした。
    それは

    何でも知ったかのように物事を語る「意識高い系にはなるな」ということ。
    つまり、本やテレビ、ネットの情報によって得られた知識をただ語り、記憶するだけでは、進歩、成長が乏しく、意識だけ高いけど得るものがあまり無い。あなた独自のオリジナリティが何も無く、ただの伝言ゲームであり、伝書鳩。
    世間が知りたいのは、得た情報に対してあなた独自の、ものの考え方、捉え方に興味があるし、自分のフィルターに落とし込んで練り上げることによって、自己成長に繋がる。ということ。

    私自身が本をいっぱい読んだり、資格勉強に勤しんだり、「努力している」「自己成長出来ている」と思い込んでいる意識高い系なので、胸に突き刺さった一節でした。
    ただ、
    幻冬社編集長の箕輪さんの「意識くらいは高く持て」というフレーズが箕輪さんの本に書かれたので少し救われましたが‥
    じゃあどうすればいいの?という感じなのですが、落合さんは
    ●モチベーションを高く持て、高い専門性
    ●自分とは何かを掘り下げる
    ●言語化、自分の意見、気持ちを言葉にする
    ●論理的思考力、ロジック化、何故そう思ったのか

    ということなどを自分の半生と照らし合わせながら、考え抜き、したいことをとことん追求することが大切。クリエイティブクラスを目指せ!

    情報や知識を得るインプットだけでは無く、とにかくアウトプット、動け!ですね。
    ということで譜に落ちました。

  • 高3ぐらいで出会いたかったかも

    • KANATAPAPAさん
      今だからこそ、この本に出会えたのではないでしょうか。
      今だからこそ、この本に出会えたのではないでしょうか。
      2020/07/17
    • HDKさん
      その通りですね
      ても出会うまでに歳を食ってしまったというのは事実です。できるだけ若いうちに良本と個人的に思える本に出逢っておきたいと思うとこ...
      その通りですね
      ても出会うまでに歳を食ってしまったというのは事実です。できるだけ若いうちに良本と個人的に思える本に出逢っておきたいと思うところですね。
      2020/07/17
    • KANATAPAPAさん
      それは本を探す一番の楽しみであり、醍醐味ですね。
      お互いいい本に出逢えるよう楽しみましょうね。
      それは本を探す一番の楽しみであり、醍醐味ですね。
      お互いいい本に出逢えるよう楽しみましょうね。
      2020/07/17
全171件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

メディアアーティスト。1987年生まれ。JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。
筑波大学デジタルネイチャー開発研究センターセンター長、准教授、京都市立芸術大学客員教授、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授、金沢美術工芸大学客員教授。
2020年度、2021年度文化庁文化交流使、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサーなどを務める。
2017~2019年まで筑波大学学長補佐、2018年より内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員,デジタル改革関連法案WG構成員などを歴任。

「2023年 『xDiversityという可能性の挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

落合陽一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
落合陽一
瀧本 哲史
村田 沙耶香
スティーブン デ...
ベン・ホロウィッ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×