豊田章男が愛したテストドライバー

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著者 : 稲泉連
  • 小学館 (2016年3月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897655

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豊田章男が愛したテストドライバーの感想・レビュー・書評

  • こんなスポーツ選手みたいな、職人みたいな人でもトヨタの組織の中ではやっかまれたり、部品メーカーの情報もこそこそ集めなくてはならなかったり、思うがまま自由にはできないのがけっこう心に残った…。
    うまい人の運転は動きが少なくて、乗ってても怖くない、というのは納得。思い出すね、きこを。
    ニュルブルクリンクはGがすごい!縦からも横からも!一般道を何の問題もなく走ってた車がニュルブルクリンクではどんどん壊れる!読んで良かった…。
    豊田章男さんも好きになりました。前からそこそこ好きでしたが。社長1年目を成瀬さんに出会い、レースを通して強くなり、公聴会も乗り越えた。もともと強くて誠実な人だったのだとは思いますが、ほんとに人間に恵まれましたね!!

  • 豊田章男の「いいクルマをつくりたい」という思いと、テストドライバー成瀬がクルマや現場と真っ直ぐ向き合う想いがぶつかりあって、ジンと心が熱くなる。さらに、クルマとを取り巻くタイヤメーカーなど、クルマを通じたコミュニケーションが熱い。ステアリングとペダルで語り合うシーンなんかは堪らない。

  • 何かで紹介されていたので、手に取ってみた。面白かったところもあったが、購入してまで読むほどではなかった。

  • 現在の社長である章男氏と彼が師事した1人のテストドライバーとの物語。企業トップと現場との関係構築について、多くの示唆が本書には含まれている。
    車に全く興味の無い私でも、心が熱くなった。『トヨタ』というブランドは、車好きには微妙な位置づけのようだが、本書を読めば、イメージが変わるのではないだろうか。

  • 亡くなられた後に書かれた本なので、美談っぽく仕立ててる感は何となく感じられたが、豊田社長のカーメーカーのトップとしての車への向き合い方がとても印象に残った。

  • 大企業トヨタの中で、車の良し悪しを自ら手を汚し、人間の有する感覚全てを注いで評価し続けた技術者の実話です。日本のものづくりがこれからも強くあり続けるために、これからも忘れてはいけない仕事への姿勢が学べました。分野は問わず技術、技能を仕事としている方へお勧めの本です。

  • まさかビジネス書でこんなに号泣するとは、思ってもいませんでした。
    (本書をビジネス書にカテゴライズするのも悩んだくらい、人情味あふれる深い内容です)

    リーマンショックの影響で未曽有の大赤字をたたき出した中で社長に就任した章男さん。その後もリコール問題→東日本大震災と、立て続けに苦しい経験をされた中でも、ぶれずに一貫して「もっといいクルマつくろうよ」というメッセージを言い続けていた彼の原動力はどこにあるのかを知りたくて手に取った一冊です。

    結果、「ただ車が好きだから」なんていう浅はかな理由なんかではなく、もっとものづくりの神髄を捉えた理由だったこと、またその神髄を章男さんに教えた人こそが成瀬さんだったんだなということを知りました。

    日本のモノづくりに改めて敬意を感じます。


    また、当初は成瀬さんの生い立ちにそって描かれているため彼を取り囲む様々な人が登場します。同僚・ご家族含め、成瀬さんに対する立場や重いというのは人それぞれですが著者はそういう周りの人々の想いも、ネガティブな表現を使うことなく、でも的確に彼らの立場を表現されています。
    著者の人柄なのか、十分に取材を続けた結果なのかわかりませんが、そういう点も非常に勉強になりました。

  • 自動車業界、自動車に疎い私だが、この本はトヨタ自動車の有名なテストドライバーの生涯を軸にしながら、日本のトヨタの創世記から現代にいたるまでの「車」の走りの開発、進歩等を描いているドキュメンタリーである。
    私が子供の頃には既に車社会が当たり前のように思っていたが、その車の性能に関しては欧米のそれとは、そして今の車とは雲泥の差があったことがわかる。当時一般人にも知られたレーシングドライバー等も登場し、懐かしくまた面白く読んだ。
    車に詳しくなくても日本の自動車とはどういうものか、トヨタがどのように自動車業界の舵をとり、今後どのように進んでいくのかも垣間見ることが出来る本である。

  • 泣けました。ラスト10ページは号泣。

  • 成瀬さんと、豊田社長が、互いに強い意思で同じ時間を共有して生きた10年間余りは、余人を持って語れない時間だったはずです。

    成瀬さん個人だけでなく、あくまでも二人それぞれの人生の歩みに丁寧に向き合い、二つの人生が触れ合った瞬間に意味を持たせて描かれています。

    成瀬さん、章男さん、どちらの生きざまも強い輝きで、心に刺さってきます。

    「自分の場所で、なすべきことをなして生きよう」

    もう一度、自分にもそう思わせるチカラをくれる本です。

  • 最近のトヨタ車も、車好きが喜ぶような車種が出るようになってきたバックグラウンドには、成瀬さんのような表に出ない方たちのささえがあってなんですね。勉強になりました

  • ★2016年9月17日読了『豊田章男の愛したテストドライバー』稲泉連著 評価A

    トヨタ自動車の社内ドライバーでマスターテストドライバーと呼ばれていた成瀬弘。その彼が歩んだ道と軌を一つにするように世界一の自動車会社となったトヨタ自動車、そしてその会社の社長となった豊田章男が成瀬と取り結んだ人間と人間の師弟関係。
    成瀬が教えたクルマの楽しさを教えたいという思いは、豊田章男に伝えられ、それを豊田は、「もっといいクルマを作ります。」とシンプルなメッセージでことあるごとに発言し続けている。

    それはデジタルな時代にあって、とても感性的な発言で、私には不思議な表現に聞こえた事を思い起こす。
    1980年代まで日本の自動車メーカーは、動けばいいという段階を経て、前よりも良いものを作るという開発をしてきたつもりだった。しかし、ドイツのアウトバーンで200KM超のスピードで安定した運転を要求されるヨーロッパの自動車業界の感性。すなわちクルマの乗り心地や走りについて真剣に取り組まないと世界中の道に対応できるクルマやタイヤが出来ないと気が付いて、その事を伝えたのが各社のテストドライバー達だった。その修行の場となったのが、ドイツのニュルブルクリンクのレースコースだった。

    なんと運命的な事か、成瀬はそのコースで、自らが納得して熟成してきたLFAというトヨタ渾身の市販スーパーカーに乗り、2010年6月24日に事故死を遂げている。事故の原因は未だに不明。

    ただ、この日は豊田章男にとって、一番厳しい株主総会に社長として仕切らねばならない運命の日でもあった。この時は、米国市場のレクサスES350の死亡事故に端を発する品質問題、59年ぶりの赤字、米国のGMとの合弁会社NUMMIの合弁解消など、問題山積み。その上に、師匠成瀬の事故死。豊田章男は、決して口には出さないもののあまりにも厳しい運命の巡り合わせに神を恨みたくなったのではないだろうか?それ程までに成瀬に対する尊敬の念は強かったはずだ。

    そして、株主総会では、公聴会後のミーティングで流した涙に対して、世界の企業のトップとして、堂々と振る舞って欲しいという意見に対して、辞任する覚悟も固めて臨んだ公聴会の後に、米国の社員達から貰った激励にウルウルしてしまった。今後は気丈に振る舞えるように精進します。と答え、一切成瀬の死を感じさせるコメントはしていない。
    慶應義塾体育会ホッケー部で日本代表にまで突き詰めた経験、その後の豊田という家をずっと背負って生きて来た男、豊田章男の強さたるやここに面目躍如である。私は、彼の優れた人間力を強くこの本から読み取った。

  • ★テーマ設定で勝ち★創業家の御曹司と臨時工あがりのテストドライバーの師弟関係。サラリーマントップでないからこそ「いい車をつくろう」と言えたし言わなければならなかった社長であり、そこに車を愛するドライバーがうまくフィットしたのだろう。ストーリーの出来過ぎ感はやや否めないが。
     ドライバーとしての感覚を言葉で表現できて、機械も自ら調整できるというのは、経験の賜物なのだろう。両立できるのは素晴らしい。
     文中にあったが、トヨタの社員はみな本来は車好きだろう。そこを商売のために抑えているのがほとんどで、そうした人から見たこの両者の関係もより深掘りしてほしかった。しかし、亡くなったばかりで会ったことがない人の伝記(?)を書くのは勇気がいるだろうなあ。

  • 二人の関係が実に良い。成瀬さんのDNAが会社にあるのは強みと思う。若者の車離れ、自動化等、車に求められる要求は変化していき、この後の舵取りは難しいであろうが、二人の絆、培われた想いを胸に、章男社長が上手く導いていくのだろうと思う。

  • 今のトヨタを作っている豊田章男さんの背景に、一人のテストドライバーがこれほどまでに関わっていることを初めて知った。そして、そのおかげで私の地元でのレースにも参加することになったのだと改めて嬉しく思った。

    確かに、多くの経営者はいるものの、創業者以上に深く熱いものを持って自社の製品やサービスに向き合う人はそうはいない。ただ、その中でもこの2人の出会いは必然であり、その結果お互いが大きく変わったのは間違いないだろう。

    「運転のことも分からない人に、クルマのことをああだこうだと言われたくない」と、豊田社長に言い切る成瀬さんも成瀬さんだが、それを真摯に受け止めそこから変わろうとする豊田社長も豊田社長だと、この一つのエピソードだけを見てもこの2人の凄さがひしひしと伝わってくる。

    そこからの師弟関係、過ごした日々は、本書に記されている通りだが、67歳という若さで亡くなってしまったことは本当に残念でならない。まだご存命なら…と、つい考えてしまうのは、それほどまでに成瀬さんが持つ魅力が強いからなのだと、本書を読み終え、そう思わずにはいられなかった。

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豊田章男が愛したテストドライバーの作品紹介

この男なくしてトヨタ再生は語れない!

社長就任発表後、試練の嵐は吹き荒れた。
59年ぶりの赤字転落。レクサス暴走事故を巡って米公聴会出席。東日本大震災の対応にも追われた。

“どん底”の豊田章男を支えたのは、開発中の事故でこの世を去ったテストドライバー・成瀬弘の言葉だった。
「人を鍛え、クルマを鍛えよ」

育ちも立場も世代もまるで異なる
師弟が紡いた巨大企業再生の物語――。


これは世界最大の自動車メーカーの開発の現場に立ち続けたテストドライバーと、その後ろ姿を追い、今は社長の座に就いた男が、長年にわたって築き上げた師弟の物語である――本書序文より。


【編集担当からのおすすめ情報】
大宅賞作家・稲泉連氏による初の「ビジネスノンフィクション」です。これまで戦争や災害などを取材対象としてきた稲泉氏は、今回、自動車業界のイロハを一から学びつつ、テストドライバー・成瀬弘氏の足跡を追い、さらには豊田章男氏に3度のインタビューを重ねました。完成には、なんと約5年の歳月を要しています。

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