都知事失格

著者 :
  • 小学館
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897723

作品紹介・あらすじ

沈黙、破る。

<かつて「一世を風靡した」舛添要一が、落ちぶれてライオンに食われかけている。こんなに面白い見世物はない。都職員、都庁記者、国会議員、都議、右翼、左翼、カジノ推進派、石原シンパなど雑多な人たちがライオンをけしかけた>――本文より

舛添バッシングから1年――。
石原都政、東京五輪、豊洲移転。
何があったか、どこで誤ったか。
自ら綴った反省と後悔と、そして小池知事への伝言。

<目次>
第1章 誰が私を刺したのか
第2章 都庁は「不思議の国」だった
第3章 韓国訪問とヘイトスピーチ
第4章 ファーストクラスは「悪」なのか
第5章 見果てぬ東京
第6章 五輪と敗戦
第7章 小池知事へ ――カジノ・豊洲・広尾病院

感想・レビュー・書評

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  • 一方の見方としては、とてもよくわかった
    言い訳じみてる印象も強いけど、予想以上によくやってくれていたこんだなと再認識。
    二代続いて本当に無駄遣い選挙、けしかけた人たちは反省してほしい

  • あふれる教養が上から目線をどうしても招いてしまう。哀しみを感じる。2022年10月に読むと。

  • マスコミの悪辣さ。
    いや、本の内容を受け入れればだけど。
    もはや、野党やら何やら、それに乗せられているとしか思え無い。
    前半の、どう追い詰められ行ったか部分は面白かったが、特に後半、自分自身の功績を書いてる辺りは、花がむずかゆくなってぶっ飛ばし。
    小池さんに触れる部分で多少持ち直したけど。
    政治家の著書は、どうしても自家薬籠、アピール感もあって気持ち悪い処が気になる。
    某国批判を全てヘイトの一言で括ってるのも、ちょっと納得いか無いな。

  • 元東京都知事の舛添要一氏が都知事辞任後に、
    都知事時代に自分の成果・問題について言及した内容。

    所詮今更の言い訳の感は否めない。
    自身のやっていること、考えていることをもっと外部に発信すべきだった。
    それをせずに、自分の正当性を今訴えても仕方ないという印象。
    ただ、考えていることは別におかしなことではなく、運もなかったのかとも思える。
    確かにこの時の報道は行き過ぎていた感があった。

  • この方の主張を見たいと思い、図書館で借りた。
    政治家は功罪いずれもあるもので、大抵の場合、その功をもって評価されて来たと思うが、最近は罪にばかり目が向けられ、主副を問わず政治生命を絶たれてしまう例が後を絶たない。この本では、功の部分ばかり書かれていて、主張も一方的で、嫌悪感もあるが、少なくとも政治家としての功績は評価されて良かったのではと思う。反省すべきだったかの判断は出来ないが、少なくともこの本は反省録ではない。

  • 第2章の途中でリタイア。読了に至らず(;´Д`)

    「敗軍の将は兵を語らず」とはよく言ったものだと再確認できた一冊。語っちゃダメだ~(;´Д`)

    予想はしていたが見事なまでに著者の都知事を辞めるに至った言い訳の羅列ですね~(苦笑)

    残念なことにこの著者の都知事時代に味方がいない為、素晴らしい施策も実現に至らない。都の職員、都庁記者には怠け者が多い。たまに優秀な人材がいても活かせない、味方にできない、、、国政は良かった。なんてね(笑)

    それにしても、これをネタに本を出しちゃうって、ある意味では大したものだよね(#^^#)

    東大の助教時代の舛添さんは好きだったんだがね。。。

  • マスコミのバッシングで職を追われた人の「敗者の弁」が世に出るころには、世間はすでにそのことわすれています。
    「本当はどうだったのか」を、自分なりに検証するために、この手の「弁」は参考になります。真実は、人の数だけあるものです。どこまでほんとか、結局言い訳だと思うか、いろんな読み方があるでしょう。

    でも、多くの場合、バッシングに乗り、だれかをひとときの酒の肴にして楽しむ代償は、ものすごい額のムダなお金をさも正しいことのように使う結果に繋がる気がします。

    築地も、オリンピックのことも、結局、当時の「ふつうのひと」たちが結果が、今に現れています。どこが「コンパクト五輪」なのか、なんのためのオリンピックなのかいつのまにかわからなくなったのは誰が原因なのかな、と考えるにはいい本です。

  • ☆感想
    舛添要一が都知事失格なら小池百合子は都知事落第だ!

    (以下敬称略、「 」内は本文より引用)

    ・小池知事へ
    「私の友人のある自民党政治家が、小池のことを[刹那主義の権化だ]と評したことがある。その意味するところは、[先の見通しなど考えず、その瞬間、瞬間で判断する人]だということである」。

    「都知事になってからも、大会会場の見直しを掲げたが、なんの成果も出すことはできず、私がストックしておいた予備費を使うことによって、コストを下げたようなパフォーマンスをしただけであった」。

    ・政治の原点は認知症の母の介護。
    「母の介護をめぐって行政と対立した体験から、改革には政治の力が要ると思った」。

    ・パンとサーカス
    「古代ローマ帝国の皇帝は、パンとサーカスを提供し、ローマ市民を愚民化した」。

    ・地味な行政官
    「私は毎朝出勤して分刻みで各局の報告を聞き、必要な指示を出し、現地を視察する・・・。夜まで公務をこなす地味な行政官に徹した」。

    ・政治の師、森オヤジ(森喜朗 オリパラ組織委会長)との二人三脚でオリパラコスト削減。
    「施設見直しに着手した結果、私たちは既存施設の活用などで約2000億円の削減に成功した。都が整備する10施設のうち、バトミントンとバスケットボールの会場とセーリング会場の3つの施設新設を中止したのである」。

    ・とちょう保育園(2016.10.01〜)開設。

    ・豊洲市場
    「シンプルに言えば、土壌対策を行った豊洲新市場用地の安全性は科学的に証明された。ただし、都民に安心してもらうために永続的に地下水のモニタリングは続ける。2年間のモニタリングは土壌汚染対策法の手続きのためで、あくまで都民の安心、安全のため。だから2年間のモニタリングと市場の開場は関係ないという論理である」。

  • 面白い。読めば読むほど自分がなんでバッシングを受けたのかわかっていないことがわかります。所謂、生理的に受け入れられないタイプに分類されるのでしょう。
    なぜこんな知事に投票したと後悔している有権者に同情します。

  • タイトルが『都知事失格』なんで反省本?を出したのかと思ったら、言い訳とまったく反省するつもりはありません本だった。

  • 318.23

  • 本日の書評ブログは舛添要一著「都知事失格」です。
    はぁ~日本国民始め、東京都民の方々「なぜ舛添さんを辞めさせちゃったの~?」と前々から思ってきた私はこの本に興味があり、図書館で早速借りてきた。

    で、読了すると、すべてのモヤモヤ感が吹っ飛んだ。
    一言で言うと、彼がやったとされる一連のマスコミに当時吹聴された悪事は「舛添氏が行った目的のための手段」の揚げ足取りだと感じた。

    当時、舛添さんを擁護するメッセージをネット媒体に載せると、定期購読してた新聞紙から紙面で「舛添は大悪人」的な報道がされてた。

    その時は、「なるほど」と思ったが、舛添氏の言い分を本書で知るにつけ、われわれ都民はポピュリズムに流されたのだとの感を持った。では早速、本書の一部(例の如くですが)を紹介する。

    まず、舛添氏がバッシングされたのは海外出張費がべらぼうに高かった、という点である。それについては、彼はこう反駁している。

    「滞在先で分刻みのスケジュールをこなすためには飛行機でフラット(平面)なベッドを有する、ファーストクラスを使うことが必要。ビジネスクラスを利用し、疲労を抱えた身で、外国の要人に会うのでは、出張の目的の遂行が不十分になり、かえって都民の利益を害することになる。したがって、ファーストクラスを使った。いたし方のないことである」というのだ。

    彼は「東京を世界一の都市にする」という目的で、都市外交を精力的に行ってきた。その目的の違いから、石原慎太郎元知事の出張とは性格が違う。一概に彼の出張費用と比べるのは筋違いではないか?と疑問を呈している。もっともだ。

    また、当時のマスコミは私は、今でもよく理解できないのであるが、「舛添叩き」をすると部数や視聴率がアップしたという。彼の当時の体験を詳述すると、友人の国会議員から「普通は右から攻撃されると左が守る。左に批判されると右が弁護する。(舛添氏の場合)皆一緒に矢を放っている。援軍は難しい。舛添さん反撃は難しいぞ」と忠告を受けたそうだ。

    そんな舛添氏の反論を逐語的に部分的にだがこれから述べる。

    まず「公用車で別荘通い」だが、彼は2015年4月に股関節の手術を受け、その後リハビリに励んでいた。その一環として温泉リハビリも行っていた。

    彼の関連会社が保有する湯河原の保養所の温泉がちょうど、幸いにも傷によく効いた。それは、戦時中、傷病軍人が傷を癒す湯治場でもあった。

    舛添氏は、金曜の公務終了後、公用車で湯河原に向かう習慣にしていた。金曜日と土曜日午前中を温泉リハビリにあてる。土曜日の昼に秘書が運転する事務所の車で帰京する。これは公用車利用のルールに何も反していなかった。

    なぜなら、公用車の利用ルールとして、私的な場所から私的な目的地に向かうことが禁じられていたからである。

    したがって、金曜日に公用車を使うことは(公的な都庁から私的な湯河原に行くので)問題なく、土曜日には秘書の運転する車を使う。なにも反規範的ではない。

    それをマスコミが勝訴判決を得た弁護士先生が、法廷から飛び出してくるように勇だって、吹聴するから、「愛人を湯河原に囲っている」とか「東京にいないのは危機管理上よろしくない」大バッシングを受けたのだ。そのため、彼は意に反して、後日湯河原の別荘を売らざるを得なかった。

    また危機管理上の問題をしてきするのなら、的外れだと舛添氏は猛反発する。彼は湯河原の保養所には衛星通信可能な最新鋭の連絡設備を設置し、ヘリポートも確保していた。

    そして安倍晋三総理は河口湖の別荘へ公用車で行く。もちろん警察の警備車両も同行する。それを批判するものはいない。

    危機管理上の問題点を指摘するのなら1300万人の命を預かる都知事と日本国民のそれを預かる総理大臣とでは疑問点はさほど変わらないのでは?と氏は提起する。

    次に彼の身に起こったのは、政治資金使途問題であった。連日マスコミが氏の訪れたホテル・レストランに大挙訪れ、「舛添バッシング」のネタになりそうな部分だけ、編集してニュース化したそうだ。

    彼は言う。たしかに領収書の処理などについて、彼や彼の事務所が杜撰な処理をしていたことは率直に反省すべきだが、当該問題の処理について二人の内閣官房参与が「問題なし。政治資金法に引っかからないように、ある種のテクニックで上手くやる人たちが多い中で、彼の釈明調査は「透明性100%」ですよ」と述べていたそうだ。

    ちなみに、舛添氏は「違法ではないが不適切」と指摘を受けた支出に相当する金額については、すべて福祉団体や、美術館に寄付をしたそうだ。

    そのような渦中にあった舛添家では、なんと彼の二人の子供(入学したての中学生と高校生)の登下校にもテレビカメラがつきまとい、氏はBPOに人権侵害であると申し立てるしかなかったそうだ。

    賢くて良識のある学校へ進学していただろう、彼のご子息どもは、学校ではクラスメートや先生方に理解され、落ち着いた秋ごろに自宅へ来てくれたそうだが、氏は「良きパパ」として、肉料理を2、3品彼らに振舞ったそうだ。氏はいじめに走る大人よりも、子供の方がまともであると述懐している。

    その様なことが延々と続き、だんだん舛添氏は追い詰められていく。6月10日金曜日。定例記者会見でこう尋ねられたそうだ。「都民が今知りたいことは、(中略)舛添都知事はどうやったら辞めていただけるんですか?」

    良識ある人々はみな眉をひそめたそうだ。霞が関の記者たちは驚いて「あんな質問をうちのクラブでやったら、袋叩きにあって追放ですよ」と憤激していた。そして、この会見が都知事として最後の定例会見となった。

    本書を読むにつけ、いかにマスコミの力が大きいか推測できる。特に政治家の方々には、日本は住みにくい国家に違いない。

    安倍政権でも失言で、幾人かの大臣が更迭されたが、彼ら・彼女らの発言を全部把握すると「これっておかしくないよ~マスメディアが都合にいいところだけ、とりあげたんじゃな~い」という点も少なくないような気がする。

    舛添氏の辞任発表の翌日、評論家の宇野常寛氏は『スッキリ!!』(日本テレビ系)で「バカバカしいのもほどがありますよね。だってどんだけ多く見積もっても1000万も不正使用してないですよ、これ。それで46億円かけてこの後選挙するんです。こんだけ、都議会とか麻痺させといて、アホかって話ですよね」と吐露している。

    マスメディアの皆さん。我々都民はあなた方のお陰で、優秀な能吏である舛添要一都知事を失いました。本書を読むにつけ、舛添さんに非はないことが分かりました。日本国民の皆さんには、舛添さんをもう一度表舞台に立てるように、彼を全力でバックアップしていきましょう。それに意を反する方は、本書をぜひ手に取ってみてください。よろしくお願いいたします。

  • 舛添要一前都知事の回顧録、いや恨み言集。
    都知事としての志はあったろうが、恐ろしいまでのマスコミの大パッシングで挫折を余儀なくされたことには、同情を覚える。本書でも都議会や都政の問題、小池知事に対する批判など、読むべき点もある。
    しかし、本書はいかにも拙い。この手の本には裏ライターがいるのかと思っていたがそうではないのか?
    「都知事として大車輪の働きをしていた私」との記載に驚き、ファーストクラスや海外出張の弁護にも全く共感を覚えない。
    別な本の作りや主張方法があったかと思うと、ただ残念。

  • 文字通り前都知事の舛添要一氏の東京都政についての本。

    交際費については言い訳ばかりで、文字通り都知事失格という感じ。
    ただ、舛添氏は外国語堪能で政策立案能力も行動力もあって、かつ人脈がある人だけに残念。
    また、都政について知ることができた。

  • 舛添前都知事のいいわけ、恨み節。
    確かに、やった実績があるのもわかる。それをこのタイミングで自分で書くのはどうかなぁ。第三者に書いてもらう体でよかったのでは。結局要所要所に恨みつらみが挟まれてくるのも引っかかるし。
    そこらへん割り引いて、最近たくさん出ている都政の裏側書きます系の本の一冊として読めばいいのかな。一番近いところでいた人が書いた本だから。

  • 舛添都知事を意味不明なバッシングで辞任に追い込んで都民は何を得たのか?マスコミの無責任さに振り回されないためにはどうしたらいいのか。この人は本当に実務家だね。トップではなく、参謀の方が向いているかも。

  •  舛添要一が都知事として何を考え、何を行ったかが、舛添氏の視点からまとめられている本。内容的には、ほぼすべて舛添氏視点の内容である。そうなると、辞任から1年もたってから、出版する意味はないんじゃないかなと思う。このタイミングでは、ただの”負け惜しみ本”になってしまうから。
     この内容であれば、辞任1カ月以内に緊急出版して欲しかった。もちろん、大炎上はするだろうし、都知事に返り咲くことはあり得ないが、あの騒動の中で黙殺された”舛添要一”側の視点を世に出す意義があるといえるタイミングは辞任直後しかないだろうと思う。
     あるいは、このタイミングで出版するのであれば、名前の出せるライターをつけて、周辺取材を行い、舛添都政を再評価するという視点ではないだろうか。舛添時代に始めたことについて、本人以外の評価がどうなっているのか。本人が成果だと主張しても、それを客観的な評価として受け取るひとは少ないと思う。それをもって何を主張するのかは、ライターのイデオロギーによるのだろうが。。。

     とりあえず、この本については、大大大バッシングを覚悟で緊急出版しなかった時点で、ただの”負け惜しみ本”と言わざるを得ない。

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著者プロフィール

舛添要一(ますぞえ・よういち)

 1948年、福岡県に生まれる。1971年、東京大学法学部政治学科を卒業し、同学科助手。パリ大学現代国際関係史研究所客員研究員、ジュネーブ高等国際政治研究所客員研究員などを歴任。1989年、舛添政治経済研究所を設立。2001年、参議院議員選挙に出馬し、168万票を得て当選。 2005年の自民党「新憲法草案」のとりまとめに際しては中心的な役割を務め、2006年からは参議院自民党の「ナンバー3」政策審議会長を、2007年からは厚生労働大臣をつとめる。2014年、東京都知事に選出される。
 著書には、『母に襁褓をあてるとき―介護闘い日々』(中公文庫)、『内閣総理大臣―その力量と資質の見極め方』(角川oneテーマ21)、『永田町vs.霞が関』『日本新生計画』『日本政府のメルトダウン』『憲法改正のオモテとウラ』(講談社)などがある。

「2014年 『母と子は必ず、わかり合える 遠距離介護5年間の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

舛添要一の作品

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