- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093965200
感想・レビュー・書評
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いきなり見なくなったのはそういうことか。
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幾通りかの読み方ができる良い本。本当に惜しい人を亡くしたと思う。
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死ぬということ。
“余命〜年”
よく小説ではある設定。
涙してしまう物語だ。
でも、違う。
現実の実際の作者の体験。
死ぬ間際まで書き残した、生と死の間の生き様。
不思議だった。
人はいつかは死ぬ。
誰しもそうだ。 -
サブタイトルがエンディングダイアリーとあるから、余命を宣告されてからの日記みたいなものかと思ったけど、日常的な経済関連の勉強にもなった。本当に、最後の最後までそういうことを知らせていきたかったんだろうなと思う。
肺カルチノイドという病気だったらしいのだけど、何の前触れもなく余命を宣告されたわけではなく、顔のむくみやひどい咳が長引いていたのになかなか病院に行ってなかったらしい。そういうサインがでてすぐに病院に行ったら何か変わっていただろうかということも考えたんだろうな。それか、そういうことは考えないようにしたか。
それにしても、改めてすごい人だったんだなと思う。就活の時なんか、一日に何社もまとめて集中するようにしてもらってたらしい。近場に集中させていたので交通費をもらってもランチ代が浮くぐらいだったのだとか。よく考えたなぁ。後、自分の記事を掲載した女性週刊誌の自分の記事のところに付箋をはっておき、テレビ局のを喫煙室においた戦略とか本当にすごいと思った。こういうやり方をしてテレビのオファーを増やしていった人って、金子さん以外にいるのだろうか。
後、経済の話で特にためになったのが牛肉の話。鶏肉や豚肉の値段はどこでもあまり変わらないがスーパーで売られている牛肉の値段はその地域の経済力に比例するらしい。後、『牛乳、食パン、卵、豆腐』が安いスーパーはコスパがよくいいスーパーらしい。勉強になるなぁ。
後、大学病院や専門病院ではカルテに書いてある病名や症状を相手にしているようで、患者はモノ扱いされているようだったという話。自分も今日、健康診断の結果をもらいにいったのだけど、こっちに目を合わせず、ずっと診断結果の書かれた紙に向かって喋られたのでなんとなく気もちは分かる(死を宣告された人の比じゃないだろうけど)。
驚いたのが、姉二人と弟一人は幼いころに亡くなっているという話。長寿遺伝子の話をした後にそのことについて書かれていたけど、こういうのも遺伝子の問題なんだろうなぁ。いったい何が悪さしてるのだろう。 -
テレビの情報番組などで流通ジャーナリストとして生活に密着した説明で好評を得ていた金子哲雄さん。肺カルチノイドという難病で41歳でお亡くなりになったのが3年前。その金子さんが自分の死後に出版して欲しいと、生前に準備していたのがこの本の原稿。生涯無休を貫き、倒れるまで仕事を続けた。なかなかマネの出来ないことだと思います。
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いい夫婦だなと思った
買ってよかった本 -
苦しい病養の中、よくぞ執筆して下さったと思いました。金子氏が流通ジャーナリストとして世に出るようになった人間関係の築き方、肺カルチノイドと言う非常に珍しい病気・終末医療と在宅で死を迎える準備、遺産管理や死後に関わる葬式やお墓の事を生前に金子氏が全て自分で決めた事。在宅死亡後は救急車を呼ばない、死亡原因の病名を肺カルチノイドと書いてもらう事を生前に家族や主治医に伝えていて、自身の死のプロデュースは最後まで素晴らしかったです。死生観を学びたくて高野山の大学に行く心理は理解できる。誠実な人柄が分かる本でありこれからは昔のように家で最期を迎えたい人の為にも参考になる本でもあるだろう。
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流通ジャーナリストとしてテレビによく出られていた金子哲雄さんの闘病日記。死を意識すると今の人生や残りの時間について深く考えるようになる。最後まで仕事に生きた人生と、自分の死後の準備などさすがだなと思った。