逆説の日本史2 古代怨霊編(小学館文庫): 聖徳太子の称号の謎 (小学館文庫 R い- 1-2)

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  • / ISBN・EAN: 9784094020021

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  • ・怨靈信仰在大陸原始是沒有子孫祭祀而會產生,合理推測這種想法當然也傳到日本,所以絕後的聖德太子變成怨靈,才會有那個諡。後來聖武朝長屋王事件發生,冤死之後發生許多災難疾病,藤原四兄弟同時領便當,加上聖武夫妻生不出小孩,當時的人自然推測是長屋王的祟り,因此日本怨靈獨特的發動條件在此時產生了,也就是從沒有子孫祭祀,轉變成無実。
    ・死於非命者的殯(もがり)期間異樣地短,由於古人認為可能是有怨靈或什麼的影響,必須用一些方式趕快鎮魂以免出來作祟。因為很短沒時間造墓所以先用合葬。
    ・徳と言う字を含む諡号は、「不幸な生涯を送り無念の死を遂げた人に贈るもの」。中国から来た概念でありながら、やはり「プリズム」を通って意味が異なった字になった。變成鎮魂專用字!(中國:天命降於有德者,天子必須有德,產生孟子革命概念。有德將可預防天災疾病和戰爭。「雇われ皇帝」。日本血統主義→天災異變是因為怨霊,怨霊の鎮魂こそ政治の最重要課題だった。日本では怨霊の鎮魂さえうまくいけば世の中は丸く納まる。大嘗祭によって父祖から霊力を継承。日本の政治とはつきつめると怨霊と鎮魂することになる。怨霊鎮魂の最も有効な方法は祀るということだ/政と書いてまつりごとと読む)。
    ・諡有德字的天皇都生涯幾乎是怨靈等級,而明治天皇踐祚之後一年多才即位,時辰表配合去祭拜崇德天皇和迎靈才即位與改元,並非巧合,白峯神宮由緒書上也提到御聖德,就像溺水的人慣例稱為美人。至於此鎮魂法在順德天皇之後就不用了,因為被流放的父親後鳥羽原稱顯德,但史書明記因為有災異諸如彗星,之後就改諡,此後就不用這種鎮魂方式了。
    ・聖德太子三人合葬,並且殯的時間異常短。之並非善終,可能是自殺殉教或者傳染病?法隆寺與玉虫厨子屋簷的相似處
    ・鎮魂之後將怨靈變成御霊(よい霊),其轉化者稱為聖。
    ・「日本に入ってくる文化・芸能は必ず怨霊信仰という"プリズム"を通って屈折するのだ。これは日本史の根本原理の一つである」
    ・日本の歴史は、少なくとも中世までの日本の歴史は、怨霊を如何に鎮魂するかという方法を模索する歴史であったと言ってもいい。仏教にせよ、儒教にせよ、日本は結局怨霊鎮魂の手段として受け入れている。(當然之後產生德特的新佛教,但是在之前引入應該也是因為相信作為鎮魂手段是有用的)
    ・天智(中大兄皇子,遷都近江,也出兵朝鮮在白村江大敗的天皇)其實可能被失蹤,陵墓在(失蹤處、掉鞋處)山科(以前屬宇治)這件事足資證明,但是日本書紀不能寫,就編出我一直覺得很奇怪的那個病塌前拒絕繼位-到吉野隱居-天智駕崩後被攻擊-壬申之亂-勝利登基的怪故事。天武天皇(曰大海人皇子)其實非書紀所稱天智弟。日本書紀是在天武孫子代完成,光天武內容占一成,諒必為之隱晦秘密,首先是扣掉死於非命的崇峻天皇,是唯一天皇中年齡(絕對故意忽略!)不詳者。再者泉涌寺完全缺乏天武系牌位(站看之下似乎有說服力,不過沒有天武還可理解,但是天智女系跟綜合血統還再脈脈相傳到孝謙阿?),直接從天智跳光仁桓武,平安朝的神式祭典也都不拜天武系;而天武本人也意識到漢高祖的赤色易姓革命,桓武郊祀宣布即位正當性來自天智也是易姓革命的儀式。參考周書,天智的諡是紂王自焚之寶玉,武是安定亂世的諡(周武王)。
    ・天智被殺的原因,外交政策親百濟派反對新羅(因為最弱和唐結盟,反而統一半。隋時中國出征朝鮮屢敗,唐奉行遠交近攻和新羅結盟)而戰,大興土木蓋巨城水城還為了戰爭遷都,重用百濟人。天武(娶了天智四個女兒,不太可能是弟弟,比較像鑲金箔)上台後政策一轉對新羅友好(新羅也為避免日本成為唐遠交對象刻意交好),一掃親百濟派,停止遣唐使並拒絕唐軍事同盟要求(唐使來一個月後天智就被暗殺故書紀沒寫唐使來的理由,因為太敏感)感想:新王朝開始編篡史書是中國的常識,因為要賦予自己正當性,天武既然意識到(而且是易姓革命這種大事)高組劉邦和紅衣,顯然熟知這一類中國史上的常識,甚至還懂得弄出天智這個諡號,這個專業的程度真得令人不得不說他完全理解中國王朝交替的具體思維,因此動手編篡史書編篡想也知道絕對不是客觀的(這麼專業應該懂中國史學的春秋筆法為賢者諱吧?難道我是為了做公益而編的?),在這點上多數學者居然盡信書紀與天智天武相關的敏感內容,這種無知反而令我震驚。天武的父親是誰不得而知,但是對於中國這麼專業,是半島人的可能性好像蠻高的。
    ・敗者の祭祀を廃さぬ日本史の原理(獨步全球):三井寺是天武為了天智、母親出身近江的大友皇子(書記不能承認他即位,這樣天武馬上變成大逆罪所以寫皇子)鎮魂所建,由大友子負責祭祀,境內有大友墓。境內新羅明神應該是天武朝請來鎮魂(防禦?)用的(讓我想到出雲大社門口那幾個神),桓武(回到天智血統後)仍不廢止,這種敵對同祀,不廢除前朝拜者的祭祀,是日本史的根本原理。
    ・持統(天智女兒)想保留天智血統,想傳自己兒子草壁皇子但他早死,天武亡後立刻自己即位(不想讓其他只有天武血統的諸多皇子繼位),等阿孫文武天皇長大;之後文武又很年輕就死,反過來母親元明即位再接力傳女兒。就是要等阿孫聖武好好長大,這是天智朝女系維持大作戰,所以只好和藤原不比等(中臣鎌足子)結盟,藤原也精心安排成為外戚大作戰。藤原也參加了修史作業(原本ふひと表記成「史」!看到這裡我怎麼覺得一切謎底都解開了),而原本的天照大神傳說可能是在這時被改成天孫降臨、傳位天孫,因為書記和古事紀完成時剛好就在這兩個阿媽傳孫大作戰之時,也當作一種正當性的象徵。
    ・梅原「日本の歴史家は、歴史を作った人間の思想をあまり問題しない」藤原不比等可是愛讀六韜的人!
    ・其他宗教都有天(神)罰的體制設計防止人為惡,但日本沒有這個概念,天或天照大神不會處罰人,真正最強力產生效用的是怨靈
    ・奈良大仏其實是一個巨大的防怨靈設計,桓武遷都是因為認為這個最新科技完全沒效所以到平安京設計新的防怨靈體制

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    這本書重點放在怨靈思想的轉變,關於天智、天武的分析很精采,故給予五顆星評價。

  • 飛鳥時代の日本すっげぇ面白い!偽りの歴史が剥がれ落ち、覆われていた史実が表出する感じがたまらん。嘘ばっかり!

     天智天皇とか天武天皇とか持統天皇とか日本史の授業でもしっくりこなくてなかなか覚えられなかったのは、論理的にストーリー性が無かったからだと思っていたんだけれど、ようやっと歴史物語として理解できた感じがある。
     やっぱ嘘ついてたんだな。そりゃそうだ。現代だって政治家はいっぱい嘘をついて、ぎりぎりの国際関係を維持したりしているんだ、古代にやってないわけがない。

     天智天皇と天武天皇のところがやっぱ面白かったな。天皇の謚号の由来から二人の関係性を明らかにしていくところはシビレタ。
     壬申の乱とかこの辺の時代の歴史書はいくつか読んだことがあるが、つまんないなーとしか思えなかったけれど、この本を読んだことでいろんな情報がつながって、最高に知的興奮を覚えている。

     この本を読んだら、八木荘司の『遥かなる大和』とか永井路子の『美貌の女帝』とかを読むことをお勧めする。なるほどってなる。知識が深まること間違いない。

  • 逆説の日本史第2弾。聖徳太子は怨霊だったという説には説得力があり、まさに目から鱗である。また聖徳太子が編纂した17条憲法の第1章が「和」であることの意味も井沢氏の指摘で初めて理解できた。平城京と奈良の大仏の建立もその背景には日本人の怨霊信仰が存在している。
    日本の歴史を理解するうえで、最も大切なベースを得ることができる珠玉のシリーズである。

  • ご本人とその政治的主張は非常にクセがあり(マイルドに言って)、好き嫌いが別れそうですが、彼の通史は本当に面白い。「怨霊信仰+コトダマ+ケガレ忌避+和の精神」という日本人の宗教観をベースに古代史から現代までを新たな視点で考察しています。粗い・甘い箇所もあるけど掛け値なしに面白く、目から鱗。考えさせられます。

  • 日本史の知識がだいぶ危うい私でも
    一応、天智天皇と天武天皇(大海人)が兄弟くらいは
    憶えていたのだが、
    著者によると「年齢でいうと天武が兄」に当たるという。

    この主張にはびっくりした。

    でも確かに、我々のフツーの想像力の範疇では
    「長兄相続が当たり前でしょ」
    となってしまうが、
    歴史の中の権力者たちは一夫多妻が当たり前であり、
    となると妻の出自、家柄が非常に差別化要因になってくるわけである。
    格の低い家の母を持っていては、年齢に関わらず、
    すなおに相続できるケースはほとんどないということだ。

    天武の父親が著者の推論するとおりに外国人であるなら、
    日本の歴代天皇史は「男系の相続」でもなんでもないじゃん、
    というところか。

    万世一系自体も、著者は1巻で否定している(3系統あった、と)。

    マルクス主義的な「歴史法則思想」に手厳しい著者であるが、
    皇国史観についてもガッツリと否定して、
    とにかく「真実は何か」を推論で追求していく著者の書きぶりは
    心地よいと共に、
    歴史というのは、どろどろしたリアルな人間の相互作用なのだということを
    よくよく考えさせられる。
    「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」
    という名言はあるが、ここでいう歴史が日本歴史学会のお題目のような
    「史料至上主義」ではまったく意味はない。
    人間の相互関係のリアルさのストーリーを想像する、という意味ならば、
    これ以上ない学びであろう。


    日本書紀にしても、「勝ったほうの大本営発表」という説明は
    明快かつ、真実味がある。
    その大本営資料に天武の年齢が載っていないとなると、
    これはもう、怪しいを通り越して、「天智より年下じゃないだろ」という
    ところに大いにうなずくばかりだ。


    「勝てば官軍」とは言いえて名言であり、
    だいたい負けたほうの言い分なんてものは抹消される。
    中国の易姓革命もそういうことで、徳がない王だから討たれました、と
    あとの「大本営発表」には書かれる。
    現代のように、自由民主主義なんてものがない時代なんだから、
    権力者に逆らうような「真実の史家」なんて、その時代にはほとんど
    表に出られなかったというのは想像してみれば当たり前だ。

    だが、その「当たり前」にたどり着けないのは、
    結局私たちは現在を軸足に脳を無意識に働かせる性質を持つからだろう。

    しかし本書で述べるように、おもしろいのは、
    日本の場合だと、敗れたほうの「痕跡も全部消す」なんてことはなくて、
    勝った方もせっせと祀ることである。

    やっぱり、全知全能の「天」があって、その下に統治者たる皇帝がくる中国と、
    そういう単一の「神」というべきものがない日本だと、祟りの恐れ方に
    まるで差が出るのだろうかと思う。

    2巻はいろいろ盛りだくさんだが、
    「奈良の大仏は子どもが生まれない天皇の願掛け/祟り排除装置」
    という説はとくにおもしろい。
    たしかに、あれだけのものプラス国分寺なんて日本中に作ったら
    庶民の負担は尋常ではないだろう。
    それでも実行しようとするあたり、「度が過ぎて」いろいろ恐れていたのだろうなと思う。

    私はいままで、どうして古代の都はしょっちゅう捨てられて
    あっちゃっこっちゃ行くのか不思議だったのだが、
    本書を読んで「前統治者が権力闘争の中で恨みを残して死ぬと場所自体がケガレるから」
    という分かりやすいロジックで理解できた。

    武士の活躍以降、天皇は「武力、権力」としてはどんどん小さくなるわけだが、
    言い換えるとそれまでの時代の天皇(家)というのは
    日本最強最大唯一の超権力一族で、骨肉の争いを繰り返していたということなのだろう。

  • 神神の微笑

  • この人の本を読んで思うのは、歴史学者って本当にデタラメなんだなということ。もちろん、著者の説が全て正しいとまでは思っていない。しかし、例えば日本書紀は、その編纂者や時期などから内容はそのまま信じる訳にはいかないのは著者の言うとおりだと思う。にもかかわらず、学者の間ではそうではないらしい。原発問題でも分かったことだが、専門化でもダメな人はたくさんいる。専門化の言うことだから間違いない、とは言えないのは歴史学でも同じなのでしょう。

  • 正直言って、その分量が多く、一度読んだだけでは理解しきれていないし、すでに忘れてしまっている部分もある。もちろん、歴代の天皇の順番や年表なども、ほとんど頭に入っていない。
    それでも、「すごい」と感じる。その理由は、「日本の歴史が、学問というしがらみを抜けて、水を得た魚のように、自由に泳ぎ回っている時間の景色」にある。

    内容としては、飛鳥時代の聖徳太子から、奈良時代の天智天皇、天武天皇が中心。

    厩戸皇子がなぜ「聖徳」太子という称号を受けたのか?
    聖徳太子は戦う皇子だった。
    ノイローゼの聖徳太子。
    天智天皇の暗殺。
    武闘派天武天皇の謀反。
    奈良の大仏は仏教信仰の賜ではない。
    などなど、ワクワクしっぱなしである。

    悔やまれるのは、自分にもう少し、歴史の基本知識があれば、もっとおもしろかっただろうに、と思うこと。
    いずれ、もう一度読むことになるだろう。

    それにしても、怨霊・言霊という切り口はおもしろい。

    本書を読んでいて、頭の中に情景として無意識に浮かんだのは、「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」であったのも、またおもしろかった。

  • 2008年2月読書分。
    30代最初の読書です。
    教科書では学べない日本史を教えてくれます。
    歴史を考えるきっかけをくれます。

  • 前巻と変わらずとても面白いです! 〈聖徳太子・天智天皇・天武天皇と持統天皇・平城京と奈良の大仏編〉

著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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