逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)

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著者 : 井沢元彦
  • 小学館 (2003年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094020076

逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • KiKi の日本史の知識の中でもっとも欠落しているのが「大正以降の近現代史」なんですけど、それに次ぐ欠落度合の激しい時代がこの室町時代です。(まあ古代史も必ずしも親しいわけじゃないんですけど・・・・ ^^;)  王朝文化華やかな平安時代と鎌倉時代では価値観から中心の場所まで大転換があったという意味で印象的だったし、織田信長という時代精神へのチャレンジャーもやっぱり印象的なわけだけど、足利政権っていうヤツはとかく影が薄い・・・・・というか、鎌倉幕府の延長線上にある覇者が変わっただけの政権っていう印象なんですよね。

    もちろん、京都観光の目玉である「金閣・銀閣」もこの時代だし、私たちが「純日本風」という言葉でイメージするあれこれの出発点がこの時代にあることは百も承知で、そういう意味では「文化史」的には興味深い時代だとは思ってきたけれど、政治史・経済史という観点に立った時、何となくぱっとしない時代だなぁ・・・・・と思っていたようなところがあります。

    何となくぱっとしないから興味を惹かないし、興味を惹かないから益々知らないまんま状態が放置されてしまいます。  又、戦後教育を受けてきた KiKi にとって皇統図っていうヤツはどちらかというと「知らなくても困らないこと」という範疇に入る知識だったように感じていたせいもあって、この時代のキーワードの1つ「南北朝の分裂」というヤツも単語としては知っていたし、その後の「南北朝合一」というヤツも単語としては知っていたけれど、これらの事件がどういうことだったのか?に関してはあんまり真剣に考えてみたことがありませんでした。  否、考察してみようと思ったことさえありませんでした。



    今回、この「逆説の日本史 第7巻」を読んでみて初めて、「これってひょっとしたら日本の歴史においてはかなり重大な時代だったのかもしれない」と感じた・・・・・というだけでも、この読書は KiKi にとって有益だったように思います。  正直なところ、これまで KiKi は南北朝分裂も南北朝合一も「天皇家」のゴタゴタであって、一般 People の生活にはまったく関係のない、政党内の派閥争いと大差ない出来事ぐらいの認識しかしていなかったようなところがありましたから・・・・・。

    まあ、このシリーズに書かれている仮説に関しては「なるほど、そういう見方もできるのか?」と思うことはあっても「そうだったのか!」とまでは感じたことのない(要するにどこか丸々信用することには躊躇いを感じる) KiKi なので、敢えてここでどんなことが書かれていたか?を参照する気はないんだけど、自分なりにもっと色々調べてみたいなぁと感じたことだけは事実です。

    この巻でもっとも印象に残ったのは 第5章: 「恐怖の魔王」足利義教(よしのり)編 で、足利将軍の中では初代尊氏、第3代義満、第8代義政、第15代義昭ぐらいしか記憶に残っていない KiKi にとってこの第6代義教という方に関しては正直な所名前さえ知らなかった・・・・と言っても過言ではないわけで、井沢氏のこの人物の評価が妥当なのか否かはともかく、彼が達成した業績に関しては一度別の書物でも確認してみたいなぁと感じました。

    そしてもう一つ、極めて印象的だったのが、「天下分け目の関ヶ原」という言葉に関しての記述です。  関ヶ原といえば、一般的には石田三成の西軍と徳川家康の東軍の戦いのイメージだと思うんだけど、実際には日本史上に3度、この場所で天下分け目の戦いが行われている・・・・・とのこと。  因みにその一回目が壬申の乱、二回目が南北朝の決戦たる「青野が原の戦い」、そして三回目が我々がよく知るいわゆる「関ヶ原の戦い」なのだそうです。  KiKi にとっては関ヶ原と言えば、家康勝利のあの関ヶ原か、そうでなければ冬場の東海道新幹線を遅らせる(豪雪のため)場所という印象しかなかっただけに、これはちょっとした驚きでした。  (もっとも、Wikipediaによれば、青野が原の戦いが行われた場所は大垣みたいだけど・・・・・ ^^;)

    さて、次は応仁の乱・・・・かな??

  • ・日本人は和に絶対的の価値を置き、「話し合い」によって、「譲り合い」をし、物事を納めることを非常に好む。好むというより、これしか解決の方法を知らない。......外国は双方の原則をぶつけあい妥協点を探るのに対し、日本は双峰の感情を丸く納まるように場合によって原則を曲げることも辞さないこと。
    ・日本に合うように焼き直された朱子学→讓南北朝分裂的最大元兇(舶來品之不能妥協的原則),此外尊氏是いい人(不願和直義對決)、気前がいい(造成很多大大名),作者認為真正的政治家是要平定亂世,為此就算獨裁非情也應該給予正面評價。
    ・足利義満想取代天皇→奪取人事權,祭祀權,門跡寺院,北山第成為大內裏,相國寺的七重塔落慶大典。金閣寺樓層(公家-武家-中華信仰者)。後來被暗殺的旁證是朝廷追封上皇!
    ・信長的先驅足利義教,足利幕府(將軍只是代表,沒有絕對權力)中一位完成平定九州、鎮壓比叡山(他是前天台座主、青蓮院門主,因此比起當時歷次不斷反對的大大名們,更不害怕宗教權威)、鎮壓鎌倉公方者。並且干預大名家繼承,極力造成將軍家的獨裁地位,被暗殺也被汙名化。然而作者認為就政治家來說他是個出色的先驅者,只是日本史天生厭惡獨裁和權力集中,而要做到這一點就必須有「神がかり」,但是(人心)很容易有失控的危險。

  • 第7巻では、南北朝の動乱から足利義満、義教の治世が扱われています。

    著者は、政治的な非道を貫けなかった尊氏が、けっきょくは政治的な混乱を招き多くの人びとを苦しめることになったことを指摘して、政治的な業績と道義的な観点からの評価とを切り離し、冷静に評価をするべきだという主張を繰り返しおこなっています。

    ただ、こうした著者のような歴史の見方は、倫理についての歴史的相対主義に陥るか、あるいは倫理的評価を経験的なレヴェルから引き離してしまう形式主義を招いてしまうということにも、気を配っておきたいように思います。もちろん社会や歴史についての考察は、特定の価値や政治的イデオロギーへのコミットと関わりなく理解されるものであるべきですが、著者自身しばしば歴史の教訓から学ぶことの重要性を前面に押し立てつつ歴史の流れをたどっているので、読者の方にもこのような原理的な問題に直面することが求められているように感じました。

  • 本巻は南北朝から義満による南北朝合一、六代将軍義教による恐怖政治まで。「太平記」に関する小論編における、太平記の前半と後半が別の著者によるものである、という説、なかなか面白かった。著者いわく、前半は朱子学思想に貫かれており、後半は怨霊鎮魂を目的として付け足されたものなのだとか。
    南朝を正統とする考え方、現皇室が北朝の子孫であるのに何故明治政府がそのような立場をとっていたのかとても不思議だったが、著者は、怨霊鎮魂のため、と考えているようだ。確かに、そう考えると辻褄が合うが…。
    著者は、足利義教に信長とほぼ同じような功績があるのに、これまで歴史学者に評価されてこなかったことに憤っており、少しくどいくらいに義教の業績を褒めあげている。

  • 辞書持ち込み可の英語テストがあるように、年表持ち込み可の歴史テストがあればいいではないかと書いてあった。本当にそういう風に歴史を習いたかった!

  • これまで最もなじみの薄かった南北朝から室町幕府について実に分かりやすく、興味深い内容だった。天皇になろうとした義満、恐怖の魔王と呼ばれた義教、室町幕府を代表する将軍が共に暗殺されている事実(歴史学的にはそうではないようだが・・・)が衝撃であり、この時代を知る一つの大きな鍵だと思われる。

  • 筆者の持ち味の良さは、一級史料の豊富な中世以降の歴史考証のほうが生かされるように感じた。毒があった刺もとれ、暴走もほどほどに、安易に怨霊主義に至ることもない。特に仏教や中国古典への深い造詣、尊氏と直義からの絶対的権力と平和の関係の洞察、『大乗院日記目録』を例とした現代の日本史教育への批判の鋭さに驚かされる。

    第一巻のインパクトは強かったが、この第七巻はそれに続く面白さである。

    ・尊氏対後醍醐編
    ・『太平記』に関する小論編
    ・尊氏対直義編
    ・「日本王国」足利義満の野望編
    ・「恐怖の魔王」足利義教編

  • 粗いのだろうと思うが、面白い。足利幕府、南北朝。尊氏、義満、義教、後醍醐天皇。

  • (「BOOK」データベースより)
    日本歴史上未曽有の戦乱期、その記録をなぜ『太平記』と名付けたのか?“天皇家乗っ取り”という野望成就を目前にして急死した足利義満は暗殺されたのか?数々の謎を秘めた南北朝の世に斬り込む逆説の日本史シリーズ文庫、待望の最新刊。

  • 太平記と南北朝の謎

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