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この作品からのみんなの引用
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信長という独断専行型のリーダーが、典型的な日本人である光秀には耐えられなかった。だから後先のことを考えず「正義」を実行した。そして、そういうまさに計算外の非理性的な行動であったがゆえに希代の英雄であり名将でもある信長も、それを「読む」ことができなかったのである。
― 478ページ -
信長が生きていれば、天正十二年おそくとも十三年ごろ、秀吉のものとは比べ物にならない強固な統一政権が生まれ、秀吉のような国内線のロスもなく外征に乗り出すことができたに違いないのである。この構想では、天皇は「一地方政権の長」に過ぎず、実行者はそれを超越した「東アジアの覇王」の座に就くということでもある。これこそ天皇家の「事実上の消去」ではないか。
― 430ページ -
歴史学というのは歴史上の真実を追究する学問であって、自分の思想を仮託するものではない。
― 397ページ
みんなの感想・レビュー・書評
天下布武と信長の謎
・天下一統のグランドプランⅠ
織田信長の変革編―「政権の三要素」を巡る将軍義昭との抗争
・天下一統のグランドプランⅡ
信長VS宗教勢力の大血戦編―安土宗論に見る「宗教弾圧」の正 当性
・天下一統のグランドプランⅢ
新しき権力の構築編―信長の「大阪遷都」計画と安土城の謎
・本能寺の変―神への道の挫折編―明智光秀「信長暗殺」の真相
戦国時代に生きた者全員が天下統一を目指していたわけではない。言われてみるとそのとおりだが、これをはっきりと教室で学んだ記憶はない。
現代に当てはめればすぐに理解できるのだが(日本国民全員が首相になりたいわけではない)、下克上という言葉に引っ張られてしまっていた。
天下統一を目指すには、確固たる意思と計画、そして運が必要である。そのどれもを備え、成し遂げる寸前まで到達したのは、戦国時代といえども織田信長ただひとりであった。
本巻では織田信長の業績を通じて、今では当たり前のことを初めて達成するのはどれほど困難なことであるかを実感させられる。
また後世の我々は、結果という回答を知った上で織田信長の施策を批評する。しかし読み進めるうちに、そういった態度では一向に真実に近づけないことを思い知らされるのだ。
この人の主張が全て正しいということは勿論ないだろう。しかし、著者が言うように専門家の主張が必ずしも正しくない、時にはとんでもない主張が通説になるというのは事実である。私が大学時代に専攻した法律学の世界でもそのようなことが見受けられた。若い歴史研究者がこの作品に触れることにより、将来の歴史研究が今までとは違ったものになることを期待しています。
怨霊、言霊、穢れから日本史を見据える《赤松正雄の読書録ブログ》 日本史をおさらいするうえで比類なき面白本をようやく見つけた。歴史の書というよりも歴史推理小説といった方がいいかもしれない。かねてからの「歴史通」や、今はやりの「歴女」には、何を今更と言われよう。このシリーズが世に出てもう10有余年も経っているのだから。しかし、恥ずかしながらその存在を私は知らなかった。井沢元彦『逆説の日本史』1... 続きを読む »
歴史がいかに宗教と大きな関わりがあるかということがよくわかります。
信長は世界にも匹敵する偉大な人物であると思います。
2007/10/2 Amazonにて購入
2008/5/18~6/1
電車・バス等移動用であったが、家で一気読み。
日本史の主役の一人、織田信長について、いつもながらの井沢氏独特の歴史観でもって斬っている。何が歴史の真実かは難しいだろうが、信長という人間は本当に興味深い人であったのだ、と思えてくる。この前に読んだ阿刀田氏の小説にも出てくる、安土城を描いた屏風がどこかで発見されないかなぁ。
企んだのは朝廷か将軍義昭か、はたまたイエズス会か?謎に包まれた本能寺の変の真相に迫る第10巻。信長は残虐な無神論者ではなく、敬虔で寛容な政治家だった。歴史学界の定説を覆し、「信長論」の新たなる地平を切り拓く野心的な歴史ノンフィクション待望の文庫化。
「逆説の日本史」文庫版最新刊は?12で、先日、本屋で買ってすぐ読み終えたことは、既に書いた。久し振りにこのシリーズを読んでおもしろかったので、一つさかのぼって?11をすぐに買ったことも既に書いてある。こちらもすぐに読み終えた、と思っていた。 しばらくして文庫カバーをはずし、ふっと見ると、?11と思ったものは、実は、?10だった。なるほど、と思い、翌日、?11を買う。読む。 「逆説... 続きを読む »
凄い信長!!ほとんど神だと思っていましたが、本当に神です。
いままで表面的な活躍のみ伝えられていて、裏に隠れてしまったそもそもの理由が明らかになりました。
ただ、ただこの本能寺だけは納得いきません(…)
本能寺は、いろいろですが…
井沢さんの「逆説の日本史」シリーズ10作目の文庫版。
1作目からすべて読んでますが、どうも近辺のものは
やや退屈な感じが否めない。
なにせ歴史小説などでなじみのある時代であっても、
・展開がちょっと退屈かな。
・決め付けが以前より激しくなっているよう。
こんな感じで、ちょっとついていけない。
まあ、考え方は非常に参考になります。
出た時に買ってからチマチマと読んできてやっと読了。とある人権の講座で「今の教科書では『士農工商…』なんて教えてないのだよ」と聞かされて、「俺が学校で習った歴史って何だったんだよ〜」ということで、改めて日本史へ入れ込んで、網野善彦や井沢元彦にめぐり合ったわけですが。史料絶対主義に抗い宗教や言霊に拘る井沢史観は、私みたいに人から言われることを何の疑いも持たず聞いてしまう人間には、いつも興味津々です。この巻は信長っていうことで、ここでもまた独自の「逆説」が展開されるわけですが、結構身近な場所で起こった史実も多くあることに気づかされ、暖かくなったら安土や石山まで出掛けてみようと思うのです。






