日輪の翼 (小学館文庫―中上健次選集)

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著者 : 中上健次
  • 小学館 (1999年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094026153

日輪の翼 (小学館文庫―中上健次選集)の感想・レビュー・書評

  • 青春・悩み・衝動・そして、旅。人生は延々と終わりがない旅なのかしらん。時々、無性に読みたくなる一冊。そして、読んだ後の読後感も好きな一冊。

  • 移動のサーガ/サーガの移動 いとうせいこう

  • 私が現在のところもっとも愛する小説。大型トラックでの巡礼の旅。荒々しく切ない。

  • 中上健次の作品の中では一番好き。

  • 現在のところ、私がもっとも愛する小説。旅に出たくなる。

  • <font color="#008000">「オバら俺が覚えてないと思っとるのか。オバらが次々路地の山に舞い下りた時、ひろわれて腕の中に抱かれとったの俺じゃのに」
    </font><br><br>これは中上健次のライフワーク「路地」の最後を語ったお話です。<br><br>

    「路地」と呼ばれる一種の被差別部落が解体され、住む土地を放たれた7人の老婆を、三人の若者が改造した冷凍トレーラーに乗せ、日本中の聖地を高速道路で巡る物語。<br>
    行く先々で若者は女と、老婆たちは神と結びつき旅を続けます。<br><br>

    愛情に満ちていながら、すぐさま別離が待ちかまえているような儚さ。<br>
    旅の、あの、肌がざわざわする感じ。<br><br>

    戦後の日本文学で自分のベストワンを選べと言われたら、私はこれを選びます。<br>
    どこを開いても、一行読んだだけで首のあたりがザワザワする。<br>
    好きすぎて上手く説明することが出来ないくらい。<br>
    本を読むとき、「この本は自分の正面にあるなあ」「右斜め後ろくらい?」と、位置をや距離感を計るのだけど、この本は私の体の一部とくっついてしまってる気がするので。<br><br>

    私は夜の高速道路やインターが大好きで、一人で夜行バスに乗っているときのあの心細さとか、スピードによってすべての事から解放される感じ。テールランプやオレンジのライトの愛しさ。<br><br>

    旅先で名前も知らない人のもらした言葉が、その後の人生で、神託か何かのように何度も立ち現れてくる不思議さとか。<br>
    夕方に灯がともった家の中のことを、自分の兄弟が住んでいる家のように感じたりとか。<br>
    旅先で一瞬再会した友達を、まるで死んでしまった大事な人が生き返った奇跡のように感じたりとか。<br>
    旅の中で出来た生活のリズムや約束事。必ずアクシデントや何かに感謝したくなるような偶然が起きるという確信。<br><br>

    いつもより優しい言葉で届くメール、このままこの土地で暮らしてしまおうかという誘惑。<br>
    その 土地に受け入れられたような錯覚と、拒絶されたと思って次の土地に移る情けなさ。<br>
    どんどん食い詰めて別の場所に行く。落ち延びる。サバイブ。それは人生だと思ったり、そんな考えは陳腐だと思ったり。<br>
    そういうものすべてが詰まってる作品です。<br><br>

    高速道路でヒッチハイクしつづけて各地のインターで暮らし、高速道路から降りればたちどころに殺されると信じている浮浪者の老婆。<br>
    伊勢神宮の石垣で自慰する若者に眉をひそめたり、高速脇に生えている芙蓉の花をねだる老婆。<br>
    インターの脇で火を使って茶粥を炊き、「路地」と同じ生活を整えようとする老婆。<br>
    その営みの何もかもが愛しい。<br><br>

    最後にたどり着いた東京では、突然今までの「路地」という間が通用しなくなるというのも興味深いです。<br>
    物語の結末が私にはかなりショックだったのですが、物語の結末としては叶っていると思います。<br>
    ただ、何度読んでも読後は放心してしまう。<br><br>

    他人にお勧めするのはためらわれますが、これは私が本当に好きな小説のひとつです。

  • 本は読んでなくてテレビで見たんだけど。
    本木雅弘さんが出てました。
    内容はなかなか考えさせられるドラマでした。
    ビデオ化すればいいのに。

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