ミステリを書く (小学館文庫 R せ- 4-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094026269

感想・レビュー・書評

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  • 2022.2.25
    恩田陸さん目当てでかつて購入、積読をようやく読了。単行本では東野圭吾さんもいたらしいですが、文庫になるにあたって辞退されたそう。
    ミステリ作家たちのインタビューをまとめたもの。全体の流れとしては同じような質問を投げかけているのですが(子供の頃読んでいた本、いつ頃から小説を書きはじめたか、仕事への取り組み方、健康面、注目の作家、ミステリ作家になりたい若人へのメッセージ等等)当然の事ながら?答えが様々で面白い。普段恩田陸作品を読んでいると、派生としてアレもコレもと読みたい本が増えてゆく(が読めない、追いつかない)のだけれども、この本を読むと更に増えて困る。
    失礼ながら1度も読んだことの無い作家さんばかりなので、それぞれのデビュー作+代表作が気になる作品を読んでから、また読み返したいなぁ。
    あと、みなさんが辿っている古典的?なミステリ作家作品も読みたい。
    世の中はおもしろい本で溢れてゐる。

  • 馳さんの項だけ読んで以降、15年超になる積読本。
    そんな気分にならないと読まないので、久しぶりに。
    (でも気分なので書けません)

    最近の…になってくると古さは否めないが、作者の読書遍歴、作家になった理由、デビューについて、過去の作品の背景、作家にとって読者や評論家はどんな存在か?などは、ただ読み物として面白かった。
    特に京極さん。

    私も小学生の頃全部読んだ江戸川乱歩のジュブナイルは、そこを入口にしている方も多くテンションが上がる。
    本格やハードボイルドなど系統の括りや作家なりの思考、こだわりは皆さん半端ないですが、読者にしてみたらドキドキワクワク、頁をめくる手が止まらない!が一番かなと。

    改めてその作品を描いた時の背景や意図が判ると、また違った読み物になるのだろうと思う。

    ここにある作家の本は笠井さん以外は一通り。
    『書く立場で読むことが小説を書くためには有効』との事。

  • 本書は当代を代表する作家たちに小さい頃からの読書遍歴、ミステリを書くきっかけ、デビューのこと、また作家なり始めの頃の話、趣味やスケジュール管理、体調管理、そしてミステリを書く事の意義とそれに対する姿勢について行ったインタヴューを纏めたもの。
    ここに上げられているのはどちらかと云えば本格系の作家が多いが、エンタテインメント系の作家に比べるとその誰もが、本格という特殊な制約に対してとことん突き詰めた考えを持ち、また混沌とした本格推理界が今後どのような展開を見せるのかに期待と憂慮を覚えているのが共通項として見受けられる。
    それに対してエンタテインメント系作家と云えば、寧ろ本格作家に見られるような求道心的な真摯さというよりもやはりその作品性ゆえか、いかに読者に楽しんでもらえるかに腐心している傾向にある。
    しかし、特徴的なのはこれが必ずしも必要条件ではなく十分条件であり、どちらかと云えば自分が読みたい作品、楽しんで書ける作品を書いているのが底流としてある辺りに余裕が感じられた。正に陰と陽といった感じ。
    しかもエンタテインメント系の作家の原体験として黄金期の本格物を読んでいたという共通項があり、食わず嫌いではなく、何事も取り込んでいこうというおおらかさを感じた。特に本格系の作家は評論を充実させるというのが共通意識としてあるようで、推理小説研究会というのもあるように、本格系は文化系、エンタテインメント系は体育会系という色分けが如実に表れたように思う。
    どちらが正しい、間違っている、良い、悪いということではなく、それぞれがそれぞれの道を進んでいくことでミステリ界を今後も盛り上げていって欲しい。そしてその中に自分も参加できたら、なんて思った次第である。

  • 20180522

  • 2013/06/11
    自宅

  • 綾辻 行人
    法月 綸太郎
    山口 雅也
    大沢 在昌
    笠井 潔
    柴田 よしき
    馳 星周
    井上 夢人
    恩田 陸
    京極 夏彦
    千街 晶之
    東野圭吾
    の11人の作家への面談。

    どうして推理小説作家になったのか。
    どうやって書けばいいのかなどが分かる。

    東野圭吾の苦労と推薦の言葉がよい。
    書きたいものが一杯あったら作家になれと。

  • 10年前の本ですが、有名になる前の東野圭吾の話、恩田陸に、大沢在昌となかなか。掘り出し物、よかった。
    書きたいものがいっぱいある人が作家になればいい。ない人はならない方がいいとは、まったくその通りですね。

  • 京極夏彦氏のインタビューが特に良かった。

  • 07072
    03/21

  • (収録作品)「どう書くか」にこだわりたい(馳星周)/生身の女、等身大の女性を書く(柴田よしき)/テキストは読者と作者の唯一の接点(京極夏彦)/懐しいけど新しいものを書きたい(恩田陸)/「これだけは書かなければ」と思うとき(法月綸太郎)/ミスマッチの面白さを追求して(山口雅也)/なるべく多くの伏線と、最後の驚きを(綾辻行人)/マガイモノが好き、サマにするのが好き(井上夢人)/読者を喜ばせ続けることがプロの証明(大沢在昌)/本格ミステリは形式の自己運動 (笠井潔)

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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