マジシャン (小学館文庫)

  • 385人登録
  • 3.38評価
    • (21)
    • (35)
    • (103)
    • (7)
    • (3)
  • 41レビュー
著者 : 松岡圭祐
  • 小学館 (2003年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (585ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094032598

マジシャン (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • ここ2ヶ月ほどで3冊目の、松岡圭祐。



    ●扱われているトリックの数々は、現実に存在する技法であるという点は疑っていない。
    が・・・、トリックの活用法やその運営などについてはツッコミどころが満載すぎて、、、、読むテンションを維持するのに困った。

    ●黒幕の男以外の登場人物全員が(主人公も含め)、かなりの振り幅でキャラ造形がブレているのも、残念。
    (白金さんなど、目も当てられられないくらい・・・)

    ○しかし、ヒロインの設定には魅力があるし、おハナシの勢い(盛り上げる“場”の数が多かった)もよかったので、総合すれば楽しく読めた。

    とりあえず、「千里眼」のシリーズともリンクするのだとかいう続編も、まあ、読んでみたくさせられた。

    ★2つ、5ポイント半。

    ※評価を「★2つ」とつけときながら、続編も読んでみたくなっているのが、我ながら不思議(笑)。

    ※「千里眼 ミドリの猿」でも感じたが・・・・極めて漫画的なキャラ造形とストーリー展開。
    単行本3~4冊分くらいの連載期間で漫画化されたなら、上記に挙げたような“白け要素”も全く気にならなく物語世界に浸れたと思う。
    ・・・・少年ジャンプ、少年マガジン、ビックコミックスピリッツあたり向け・・・・で。

  • ◯ 総合評価


    ◯ サプライズ ★★☆☆☆
    ミスディレクションに当たる人物がいないので,黒幕が飯倉であるという点は,あまり驚けなかった。一応のミスディレクションとして,吉賀による「里美沙希が黒幕」という告白がある。これが真相なら相当のサプライズだったが…。そもそも黒幕になり得るのがこの二人くらいしかいない。里美沙希が,飯倉の実の子どもであるなど,ちょっとしたサプライズはあるが,驚かそうという記述になっていない。そもそもサプライズを売りにしたミステリではないということ。サプライズは★2。

    〇 熱中度 ★★☆☆☆
     物理的に長い上に,やや散漫な印象があるため,そこまで熱中できなかった。いろいろ詰め込み過ぎている印象がある。★2

    〇 インパクト ★★★☆☆
     お金が倍になるという現象や,折々で出てくるマジックなど,それなりのインパクトはある。とはいえ,やはり,散漫な印象がある。いろいろなアイデアの寄せ集めだが,上手く整理できていない。そのため,インパクトも「それなり」どまり。★3で。
    〇 メモ
    〇 プロローグ。舛城警部補と新米刑事の浅岸裕伍による雀荘の経営者「岩瀬浩一」の取り調べ。金が倍になるという。取り調べ後,岩瀬が持っていた6万円の現金が12万円になる。
     →茶番。ポケットの中の6万円を机に出していた。
    〇 XEコンピュータウイルスが金融機関のネットワークに入り込むのを防ぐための捜査班が設けられる。舛城はその捜査のために捜査2課に配属された。舛城は,捜査会議で警視総監を説得し,金が倍に増える事件=新手の詐欺の単独捜査を行う。
    〇 澤井という内装業者が,金が倍に増える瞬間が映っている映像を提供する。科捜研の研究員として,下っ端の白金恵子が捜査に加わる。映像を見る限り,実際にお金が倍に増えていた。
    〇 舛城,浅岸,白金は,百貨店のマジック売り場に行く。ここで,マジックについての話を聞き,マジックの専門店を紹介される。
    〇 マジック専門店での捜査。ギミックコインが違法であることなどで店員を揺さぶる。店長が出光マリのショーに立ち会っていることを聞く。また,中野坂上で,お金を倍にしていた連中の集会があるという情報を得る。
    〇 出光マリのショーに捜査に行く。舛城と里見沙希の出〇 浅岸と白神は中野坂上に向かう。舛城は出光マリのショーの会場で,10年前に詐欺罪で逮捕をした飯倉という人物に出会う。沙希は飯倉を逮捕したときに飯倉が預かっていた少女だった。沙希は,お金が倍になるというトリックは,どっきりテレビの企画だと聞いていた。
    〇 お金が倍になるマジックの種を考案したのは沙希だった。お金の厚さを半分にするというトリック
    〇 中野坂上では集めたお金がトピットというトリック(すり替え)で奪われ,フラッシュペーパー(燃える紙)にすり替えられていた。実行犯の西谷達は,沙希の機転で,すんでのところで焼死せずにすんだ。
    〇 中野坂上の詐欺事件の捜査で,沙希のマジックの知識が役立つ。別の車のウインカーとランプカバーの破片を落としておくトリックと,お札のナンバーの書き換えのトリック
    〇 沙希に捜査に協力してもらうために,舛城,浅岸,白神の3人は下手なマジックを披露する。
    〇 お金倍増トリックの主犯と思われる吉賀とつるんでいたと思われる「新国金ローン」という闇金での捜査。マジックで使う用紙を利用して客の名前などを知るというもの。舛城は,「剛田武」という名前を利用して詐欺の証拠をあげて,逮捕につなげる。
    〇 牧田という芸能リポーターが沙希を取材する。沙希は有名になるチャンスとして浮かれてしまう。
    〇 プレス機を洗濯機として購入した島岡という人物についての捜査。これも吉賀のマジックを利用した詐欺。この捜査で舛城と沙希は仲た... 続きを読む

  • 最後の最後までドンデン返し、面白かった。

  • なかなか千里眼を超える作品、キャラはないなあ。唯一、刑事さんのセリフで「死人が出てから犯人当てても意味なし」的なことが書いてあり、なあるほど、と納得。

  • お子様向けの小説。

  • 千里眼シリーズとは別物の設定である。解説によれば、次回昨でコラボしているとのこと。楽しみである。読み始めるとストリー展開に引き寄せられていくのはいつものこと。なぜだろう。金が倍になるのは、タイトル通り、何かのマジック、つまり、タネがあるということを匂わせながら、話が進んでいくから目が離せなくなるのだ。それが、わかるのは、完読してからだというのが、これまたマジックだね。

  •  目の前で金が倍になるトリックの種明かしにも驚くが、小ネタ満載の本作品はおすすめである。マジックのネタを明かすことで、被害者を防ごうとする少女と刑事の人間模様にはじまり、彼女の養父が天才的な詐欺師であることで話は更に盛り上がる。平行して発生する、銀行システムに重大損失を与えかねないXEウイルス感染事件がどのように絡んでくるのか、最後まで見逃せない。

  • 松岡圭祐さんの本を読むきっかけになった本。マジックが好きだったことがきっかけで読んだ。マジックのトリックが満載でマジックの勉強にもなる。もちろんストーリーもスピード感があってワクワクする。

  • 再読。
    マジックのトリックと犯罪を絡めた小説。

    闇金融とマジックとか、なかなか無理があるなーという部分もあるけと、面白かった。
    お金が倍に増えるとかっていうのもインパクトある。

    が、言うなれば沙希と舛城が千里眼シリーズとキャラクターの要素が似ているのが残念。
    顔が小さくてスタイル良くて美人で頭が良い。若干の幼さがあるくらいで、あえてそうしたのかもしれないけど違いがあんまりないところが。

    読んでると書き分けられているのは分かるけど。

  • マジックを使ったトリックだったのですが、布団乾燥機で圧縮って・・・ヾ(・・;)ォィォィ
    クリーニング屋さんに対する詐欺商品もヾ(・・;)ォィォィというものでした。
    そんなんで、だまされるんか? ちょっと

    マジック世界の裏話もあって、なかなか楽しめましたが。

    で、結局真犯人は貴方だったのですか・・・・。しかも、貴方は・・・。
    ということで、ラストもなんだかなぁ、実の娘相手にソコまでするか?

    この作者は過去に作中で扱った事件や登場人物をちょこっと書くのが好きなようですね。ちょっとにんまり。

  • 久しぶりにワクワクするミステリー。一気に読めてしまいました。

    最後に犯人を「子供」と片付けてしまうところがちょっと納得いかなかったけど…

    完全版の方もぜひ読んでみたい。

  • 魅力的なキャラクターの天才少女マジシャン里見沙希は、シリーズ化されているらしいので、ほかのものも楽しみだ。
    コンピューターウイルスの話とマジック用品の流通ルートを追う展開が融合していく展開が素晴らしい。

  • 松岡さんの小説はやっぱり面白い!

    他の方の感想を読んで気付いたのですが…。
    この小説、推理小説?になるのかな?トリック小説…?
    うーん、まぁ、犯罪が関わるお話で、大抵人が死ぬのが常ですよね。
    だけど、この本では殺人が起きない…!
    人が死ぬ、それも残虐死が多く、その描写に気持ち悪くなる性質なので、これは嬉しい。

    この小説はマジックを使って詐欺をしていくわけですが、やっぱりマジシャンって凄い…と思わされます。
    あわよくば自分も覚えたい。
    そんな憧れを抱くマジシャンだけど、現実問題は厳しい…というのも本編で盛り込まれてもいます。

  • ドラマの「トリック」みたいな話です。
    売れないタレントをやっていた人が作家としてこれだけ成功するなんて誰が予想したでしょうか。

  • どんどん読めるが、若干安っぽい展開

  •  脱税の疑いでしょっぴいた男は、奇妙な証言をする。「本当だよ!目の前でその男がカネを倍にしたんだ」――。どこからか男が現れて、一切手をふれないままに、お金を2倍にして去っていったというのだ。新手の詐欺の存在を疑った警部補・舛城徹(ますじょうとおる)警部補であったが、なんとそんな奇妙な証言をする者が他にも何人も現れたのだ。どういうトリックがあるのかと捜査をすすめるうちに、舛城は”マジック・プロムナード”という劇場にたどりつく。そこで出会ったのがわずか15歳の少女・里見沙希であった。

     早く千里眼シリーズを読み進めたいのだが、次の話にはこの「マジシャン」の里見沙希が登場するということで、先にこちらのシリーズに着手。天才的なマジックの才能をもつ沙希だが、まだ15歳ということもあり、かなり大人っぽいとはいえ、千里眼の岬美由紀とは違ってまだまだ発展途上な、感情も行動も揺れまくりな未熟な少女といった感じ。舛城に頼まれて、犯罪の裏に隠されたマジック的トリックを見抜く手助けをすることになる。マジシャンがもしも悪意を持っていたら、犯罪なんてやすやすと・・・と思ったこともあるので、実際そうなってしまったらと、そう思われてしまうこととの葛藤が描かれている今作はとても興味深かった。舛城と一緒に捜査をする新人の浅岸裕伍、そして手が足りないという理由で科捜研から送られてきてしまった白金恵子(しろかねけいこ)も最後には随分成長したし、沙希もマジックの祭典が行われるドレスデンに向かったので、次作ではきっと、少し成長した姿が見られるのであろう。

  • マジシャンの詐欺師を相手にした警察もの。
    おもしろかったーーー。
    ちょっぴりマジックの種明かしみたいなのもわかるし、人情的でもあるし、どんでん返し的でもあるしすごいたのしかったーーー。
    15歳の女の子マジシャンが、警察と協力して大きい詐欺事件を追う。
    そして果ての犯人はその女の子の父であり、もと詐欺師で逮捕された男。。。
    そして警察が大きく追っていたPCウイルスの問題にも関わってるから大きい展開。包み込まれるような。
    女の子は人を信じることができないから、最後は殺されなくてすんだし。良かったー。

  • ・奇術師対詐欺師の目眩く頭脳戦
    ・目の前で金が倍になる・・・という奇妙な言葉を被害者が言う
    ・警察は毎回の被害者たちの証言に困惑
    ・その正体はじつはマジックであった
    ・さまざまな事件で凝ったトリックが使われることは珍しくない
    ・ひとりのマジシャンを志す少女の証言がさらに事件を困惑させていく
    ・最初から最後まで騙し合いの連続の物語

  • 松岡ワールドに新たなヒロインの誕生です。
    手品はあまり詳しくないですが、知らなくても楽しく読めました。

  • ひやひやした。
    (トリックネタばれ的な意味で)

  • 沙希ってどんな娘だろう...
    と容姿を妄想したのは私だけでしょうか。
    一人ひとりのキャラの性格がはっきりしていたので
    人物整理がしやすかったのが印象的でした。

  • 存在だけは知ってたマジシャンシリーズ。
    心理トリックと、全編が絡み合ってく構成はお手の物。
    千里眼シリーズほどの迫力はなかったのが残念。

    千里眼のマジシャンも読んでみたい。
    とはみんな思うところではないでしょうか。

  • 旧シリーズの方。事件を追う刑事モノはいっぱいあるけど、そのベースにマジックのトリックがテンコ盛りで一風変わってて中々読み応えがありました。

  • 警視庁では、XEコンピューター・ウイルスが日本経済を脅かすおそれがあるため、一刻の猶予もままならない緊迫した状態だった。
    そんな時、「目の前でお金が倍になる」。「草や木が育つように、お金がそんなふうに増えていく・・」
    参考人がみんな口をそろえて証言するこの奇怪な詐欺事件が多発。
    ウイルス事件で捜査一課から二課へ配属となった舛城警部補だったが、この奇怪な事件を見過ごすわけにはいかなかった。
    舛城とともに新米刑事の浅岸裕伍、捜査研から出向してきた新米の白金恵子が、事件の捜査に乗り出す。
    そんな中、マジシャンを志す十五歳の少女・里見沙希に出会い、この奇怪な事件のトリックを、マジックのトリックの視点で次々と明かしていくことになる。

    松岡圭祐の小説は、この間「イリュージョン」を読んだのが初めてだった。
    読む順番からすれば逆だったようにも思うのだが、これはこれで良かった。
    毎回思うのは、舛城警部の心の温かさというか優しさというか・・・。マニアルではなくて、そこに一人の人間としての深さがあることだ。
    里見沙希を見るまなざしは、きっと父親?時には恋人?と思わせるほどだった。
    終盤では、ハラハラ・ドキドキして、舛城警部と同じく泣いていた;;

    ストーリーの中で、マジシャンにあるものは、何もかもトリックだと沙希は言った。
    相手が答えを知らないがゆえに成り立つパズル。しかも、そのトリックさえも売られているものを購入して用いる一種の借り物なのだと。何もかもが「本物」ではないから、芸能界における地位が安泰とはいえない・・・と。なのに自分はどうしてプロマジシャンを目指すのか?
    マジックのことを知っているからこそ、こんなふうに思ったのかな?
    本書の終盤で、沙希はきっと少しこの謎が解けたのかな?
    「イリュージョン」では、この思いがすっかり解き放たれていたような・・・。

    どこかのHPで知ったのだが、マジシャンの方は、一回のステージにストーリー展開が必要だということ、イメージ・・・例えば消え方もどんな風に消えるのか?どう消すのか?などなど、細部にまで細やかな演出をされるのだという。かなり奥が深い世界なのだということを知った。
    魔法のような現象、魔法使いのように思わせてしまうマジシャンさんは、やはり「本物」なのだ。
    舞台や映画を観て、一時夢の世界へ行くのと同じく、私たち素人は、マジックのみならずマジシャンの方が作り出すその場の雰囲気にも包まれて、その不思議を感動するのかもしれません。

  • 「目の前でカネが倍になる」。参考人らが口を揃えてこう証言する奇妙な詐欺事件が多発。事件を追う警視庁捜査二課の警部補・舛城徹の前に、マジシャンを志す一人の少女が現れる。その少女が語ったカネが倍に増えるトリックとは?警視庁に通報される金融関連詐欺の中には、奇術詐欺的なトリックを使ったものも少なくないという。その驚くべき手口とは?騙す、誤魔化す、まやかす、眩ます、嵌める、惑わす、誑かす―人をあざむくプロである「奇術師VS詐欺師」のとんでもない頭脳戦が展開。

全41件中 1 - 25件を表示

マジシャン (小学館文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

マジシャン (小学館文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

マジシャン (小学館文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

マジシャン (小学館文庫)の単行本

マジシャン (小学館文庫)の文庫

ツイートする