乞食の子〔文庫版〕 (小学館文庫)

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  • 小学館 (2006年2月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094054781

乞食の子〔文庫版〕 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 友人の台湾人に聞いたら、有名な本で、学校に講演に著者がきたらしい。1960年代の台中を想像しながら読めた。どんな時も腐らず前向きに生きていれば壁を突破できることもある。もちろんできないこともあるが、腐ってしまったらその可能性はゼロなのだ。

  • 私もいつこんな状態に堕ちてもいい、すれすれを歩いて来ましたから

  • とにかく壮絶。
    ホームレス中学生どころの話じゃない貧困の極地。

    前書きの数ページから、ガツンと打ちのめされる。

    <引用>
    私は乞食の子として生まれてきたのである。父は若い時に病気にかかって目が見えなくなり、胡弓や月琴などを弾きながら物乞いをしていた。母は重度の知的障害者で、父に連れられ一緒に放浪の生活を送った。



    母は私を産んだあと、次から次へと妊娠し、続けて10人もの子供を産んだ。子供達は六男六女、全部で十二人である。父が物乞いをしてもらってくる食べ物や、わずかなお金では、父一人でさえ食べるのに困るくらいなのに、こんなにひどい窮乏生活で十二人もの子供達を養うなど、とうていできなかった。



    私の記憶では、母はいつも父にひもや鎖で木に縛られていた。もし迷子になると、目の見えない父は探す事ができない。私の次に生まれてきた三歳年下の弟は母親と同じ知的障害者だった。だから、母親だけでなく弟も木につながなければならなかった。



    姉が弟や妹の面倒を見てくれる間、私は一人いさんで任務を担い、物乞いに出かけた。たった五歳でも私は乞食業界ですでに三年半のキャリアがあった。物乞いの辛さはなんともなかつたが、避妊という考えのない両親が次々子どもを作るたび、食い扶持が増えることに悩まされた。その後、私一人で一家十四人を扶養する重責を負うことになったが、それは私にとって無限の悲劇であり、永遠に終わらない悪路を歩むような苦しみだった。



    乞食には家がない。十歳になるまで、私たちは住まいを定めず、寒風に吹かれ、露に濡れ、太陽に照りつけられ、大雨に打たれて幼年時代を過ごした。樹木が屋根、大地が寝床、墓場が私たちの家だった。



    舞台は台湾。
    1959年生まれの著者・頼東進の半生を回顧した実話だそうだ。

    実は私は今回が二回目。
    子供が生まれた事を契機に、もう一回読み返そうと思いました。

    前半はとにかく苦難に満ちたエピソードが満載。
    電車で読んでいても嗚咽を漏らしてしまうので要注意。
    東進少年が中学生ぐらいになってきてから、ほんの少しづつではあるが状況が改善されてくる。二ノ宮尊徳の10倍ぐらい頑張ってるんですけどね。

    そして最後はハッピーエンド。
    アマゾンの書評にもあったけど、まさに「意志あるところに道は開ける」を地で行っている感じです。

    自分の人生の些細な不満などは、全て吹き飛ばされ
    「ああ、俺は幸せなんだな〜」と思わされます。必読です。

  •  06年、この本を偶然に本屋で手にしてしばらく立ち読みをしていた記憶がある。当時は新刊本で『乞食の子』とはいったいなんだろうと興味をもったわけだ。今回改めて文庫本を手に入れて読んでみた。

     内容はすさまじいの一言なのだ。ただ、現代に失われつつある家族の絆を強く感じるのが救いである。反面、物質的に満たされると人はどうして心が貧しくなるのだろう。そうでは無いとしたならば、心の高潔さは個人に由来するものなのだろうか。貧しさが故ではなく、例え有り余る物質を手に入れたとしても、清い心は持ち続けていたいものである。

  • この過酷な運命にあなたはたちむかっていけますか?
    何度読みかえしても実話だということが信じられません。

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