イラクからの報告―戦時下の生活と恐怖 (小学館文庫)

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著者 : 江川紹子
制作 : 森住 卓 
  • 小学館 (2003年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094055313

イラクからの報告―戦時下の生活と恐怖 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 湾岸戦争前後、今から12年前に出版されたイラクレポート。我々は主に西側からのフィルタを通して伝えられる情報を見聞きしている。
    しかしながら、イラクでは反米感情が芽生えている。その背景について理解することの重要性。どの程度の被害を空爆で受け、それが、フィルタを通して、どのように伝えられているのか。
    立場を変えてイラクの側から見た現実もあわせて理解しながら客観的な考えを持たなくてはならないと思う。

  • イラクはまだまだ恐怖世界なんだ。

  • (2004.09.06読了)(2004.09.04購入)
    副題「戦時下の生活と恐怖」
    2003年3月の出版なので、2003年3月20日からのアメリカ軍によるイラク攻撃の前の取材ということになります。
    第1章と第2章は、森住さんの写真と文章。第3章からは、森住さんの写真・江川さんの文章、という構成になっています。

    第1章 現在のイラク。第2章 子供たちと
    2002年12月の国連による大量破壊兵器査察の様子を取材している。工場を査察するが何も出てこない。ご存知の空振りの日日。
    バグダッドのサダム産科病院を訪れてみたら、無脳症の赤ちゃんを見せられた。湾岸戦争の際、アメリカの使った劣化ウラン弾の影響といわれる。
    湾岸戦争の際、アメリカ軍はバスラなどイラク南部で、950万発の劣化ウラン弾を使用した。劣化ウランは自然界で最も重く、非常に硬い性質があるので、砲弾として使用すると頑丈な戦車の鋼板も貫通する。そのときに、高熱を発して爆発的に燃焼するなどして、戦車内の兵士も一瞬にして殺してしまう強力な兵器だ。
    湾岸戦争後、白血病の子供たちが増えている。親は、子供のために家財を売るなどして、何とか薬代を捻出して治療を受けさせているが、医薬品が不足しているため、必要な医薬品がきれると治療も中断せざるを得ない状態という。
    劣化ウラン弾は、原子爆弾と同様の後遺症を残すことをアメリカ軍は承知しているのだろうか?
    第3章 湾岸戦争から
    湾岸戦争で、子供たちを亡くした夫婦に、9.11同時多発テロ事件について聞いてみたら、「とてもかわいそうに思った。無実の人たちが犠牲者になって・・・私たちは国民に対する嫌悪感はありません。政府に対する嫌悪感があるんです」という意外な答えだった。
    (独裁国家の、国民は十分コントロールされているので、これが本音とは決して思えない。)
    1990年イラクの5歳以下幼児死亡率は、50だったのが、湾岸戦争後の1995年は117、2000年は130とかなり高くなっている。湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾の影響が大きいのではないかという。その可能性を示唆するのは、生まれてくる奇形児の増加である。流産や早産を繰り返す女性も多いという。
    第4章 イラクに生きる人々
    イラクは、イスラム教徒の国と思っていたら、「イラク全土で100万人のクリスチャンがいる」という。「カソリック、プロテスタント、正教、何でもある」
    (ヨルダンやシリアを旅行した時も、キリスト教の教会がそちこちにあったので、イラクも同様ということ。イスラム教徒以外もいるのに、イスラム教を基本にした国家の樹立は無理があるのではないでしょうか。)

    著者 森住 卓
    1951年 神奈川県生まれ
     フォトジャーナリスト
     「セミパラチンスク」で日本ジャーナリスト会議特別賞受賞

    著者 江川 紹子
    1958年 東京生まれ 
     早稲田大学政経学部卒業
     フリージャーナリスト
    1995年 オウム真理教報道で菊池寛賞受賞

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