食の堕落と日本人 (小学館文庫 こ 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094056617

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  • 読書録「食の堕落と日本人」5

    著者 小泉武夫
    出版 小学館

    p25より引用
    “ だが、一つだけ頭の中にとどめておいて
    もらいたいことがある。それは、人間は食べ
    物によって、肉体的にはもとより、精神的に
    も大きな影響を受けるということだ。”

    目次から抜粋引用
    “日本食を食べない日本人は堕落する
     日本の食の堕落と崩壊
     美しき哉、日本食の本質
     日本食の将来
     この国の食の堕落をいかに食い止めるか”

     発酵学者である著者による、現代日本人の
    食生活の問題点と改善策を提案する一冊。
    過去他社刊行文庫版。
     旬の食べ物の美味しさから日本人の食生
    活・食文化の今後についてまで、力強く語ら
    れています。

     上記の引用は、遺伝子と食文化について書
    かれた項での一文。
    飲み食いした物からしか、人の身体は出来て
    いないのですから、何よりも気を付けたいも
    のです。精神活動を司る脳や、その中でやり
    とりされる化学物質も、飲食した物を材料に
    つくられ、それを元に動くのですから、大き
    く影響されて当然でしょうね。
     毎日しっかり毎食、日本食を食べようと思
    うと、急には生活を変えられないでしょう。
    食事はまず楽しくないと美味しくもないで
    しょうから、準備で疲れ切ってしまわないよ
    うに、とりあえず一日一回、お味噌汁を飲む
    くらいから始めてみたら、そのうち日本食を
    食べる回数も増えていくのではないかと思い
    ます。
     食文化の未来に対する、著者の本気の思い
    が詰まった一冊。あまり食べ物にこだわりが
    ない人にこそ、読んでみて貰いたい作品です。

    ーーーーー

  • 戦後の失敗が農政と教育だったという指摘は流石。おむすびが産霊という言及もきちんとある。ただ、、、ちょっと書きぶりが煩いのは、この著者の気質なのだろうけれど、、。

  • 小泉武夫『食の堕落と日本人』読了。

    日本食の良さを改めて実感。出汁をとったお味噌汁と漬物、煮物か焼き魚、納豆と日本酒・・・などの日本料理の良さがツラツラと書かれている。
    そんなのは分かってるけど出来ないんだよ!というツッコミがきそうな本(笑)

  • 「日本人の食生活が乱れたから、社会が悪くなったんだ!」

    終始、この論調で書かれるのだから読んでいてウンザリ…。

  • いつもにこにこ温和な小泉先生が怒ってる~!
    そうだよ。
    「乾杯はいつもビール」とか「箸がまともに使えない」とか、自分が外国人だったらそんな日本人はバカにするだろうな。
    毎日毎日代わり映えしない食事を卑下することなかれ。古来日本人はこういう食事で体を作ってきたんだから。
    ということで、今晩の献立は、ご飯(7分搗き)・野菜たっぷり味噌汁・ホウレンソウお浸し・アジの開き・納豆だよ。
    マンネリじゃない。正統派。これでいいのだ。

  • 味覚人飛行物体小泉教授の食エッセイ。堕落した日本の食に怒る怒る。

  • 日本食万歳。日本食を食べればキレにくくなり、精子が増える。ポストが赤いのも日本食を食べないからと言いかねない勢い。

  • 和食はやっぱりすばらしいのだ

  • 美味しそうな本を沢山書いているので前から気になっていた。こんな辛口だとは思っていなかったが。心から日本を愛しているからにちがいない。醸造学と発酵学の専門家なので鰹節は日本料理の世界遺産だ。といわれるとそう思う。今から300年前。貝原益軒は養生訓の中でこういったらしい。飲む水や食べ物はよく選べ。それによって人の天性まで変わるのだから。それと著者の教えの中で好きだったのが「下ごしらえ」の重要性。我以外、皆我の師ナリ。そうそう。大人になっても世の中には学ぶべきことが沢山存在するので。いつも謙虚な気持ちで学んでいきたいものです。おいしい。にはちゃんと人々の汗と涙があること。水と土があるということ。

  • 日本の伝統食のすばらしさを前面に押し出した作品。和食の歴史と、変遷が描かれている。

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著者プロフィール

小泉武夫(こいずみ・たけお):1943年、福島県の造り酒屋に生まれる。東京農業大学名誉教授。専門は醸造学・発酵学・食文化論。専門的な話を、分かりやすく伝える達人。また食の未来を中心に、日本が抱える多くの大問題に挑んでいることから、「箸(★正字)を持った憂国の士」と評される。140冊を超える著作があり、小説も『猟師の肉は腐らない』、『魚は粗がいちばん旨い』など、専門的な知識に裏付けられた独自の作品が多数ある。


「2023年 『熊の肉には飴があう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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