手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ) (小学館文庫 ほ 4-4)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 462
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  • Amazon.co.jp ・本 (117ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060225

作品紹介・あらすじ

鬼才歌人と異才画家、渾身のコラボ歌集

2001年の刊行時、短歌界の内外にセンセーションを巻き起こした問題の歌集が文庫化。キャバクラ嬢「まみ」と、やっぱりキャバクラ嬢であるその妹の「ゆゆ」、そしてウサギの不思議なトリオの、詩的でほわほわしていて乱れていてストイックな生活と、まみとゆゆを巡る恋人や友達や隣人たち、そして切なくふるえるまみの心、愛、祈り。
手紙魔「まみ」は「ほむほむ」こと歌人穂村弘に大量の手紙を送り、穂村弘はその手紙の中のフレーズを変形させて使ったり、そこからインスパイアされてまったく違う短歌をつくりだしたりしつつ、「手紙魔まみ」という、実在するくせに虚構でもあるあやうい存在を歌集の中に生成する。
装丁・挿画には、センシブルな若い女性に熱烈なファンを持つイラストレーター、タカノ綾(カイカイキキ所属)を起用、ポップでキッチュな部分とはかなさや切なさのあやういバランスを、ビジュアル的にも訴求する。


【編集担当からのおすすめ情報】
穂村弘のエッセイ『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』、短歌入門書『短歌という爆弾 -今すぐ歌人になりたいあなたのためにー』も、小学館文庫から大好評発売中です!

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。すこしエロくて。実話かと思いました。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/781955

  • 今日で3月も終わりで、10冊読了を達成するために何か薄い本と思ったら、もうこれを読むしかないじゃないですか。近頃こんな読み方ばかりしていてごめんなさい、穂村さん。

    彼に憑依した少女の短歌って、いったい何なんですか。そういう妄想の設定なのかしらと思いましたが、読了後の今もこれがホンモノとは思いづらくて、やはり妄想なのか、というよりも妄想であってほしいと思わなくもない(笑)。

    あとがきにある或るお方の言葉、「正直、あれには引きました」。申し訳ありません、私も同感でございます。才能のかけらもない私には詠めないけど。

  • くらくらする、狂気狂気毒ラブリー!

  • びっくりした衝撃めまい
    こういうものが文庫本という形になって自分の手元に来てくれたことがたまらなくうれしい

  • ひとつひとつが、ばちっ、ばちっと音がするような

    >こんなにもふたりで空を見上げてる 生きてることがおいのりになる

    こういうのずるい。そこはかとなく感じる人生への未練の無さ(虚構とかおいておいて)から、ぐっと現実の祈りに引き戻されて胸が詰まる

    ずっと大切にする本

  • 短歌集を初めて読んだ。
    とても不思議な感覚だ。
    言葉で理解するのではなく、感覚で分かるような、分からないような…。
    頭で理解するのではなく、心で分かるような、分からないような…。
    そんな不確かな感じなのに、ものすごく伝わってくるものがある。
    まみが実在の人物である驚き。でもこれは穂村弘さんの詩で…。
    理屈で理解しようなどとするのは無駄なことだけは分かる。
    身体中に残るこの余韻…もうどうしてくれよう。

  • 「のぞきこむだけで誰もが引き返すまみの心のみずうみのこと」

    引用した短歌などはとても好きなのだけど、全体としては、うーん…。
    他の穂村作品は好きでも今作だけは苦手という人、その逆の人といるらしいとあとがきに書かれていたが、残念ながら私は前者だったなぁ…。
    下地があったにしても、最終的な作品を見ると、「おじさんが考えた若い女の子」感を、私は強く感じてしまったので。

  • こんなにもふたりで空を見上げてる 生きてることがおいのりになる

  • 「殺虫剤ばんばん浴びて死んだから魂の引取り手がないの」
    早く速く生きているうちに愛という言葉を使ってみたい、焦るわ

    これらはここに収録されてた短歌だったんだな~~~

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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