あなたの声に応えたい (小学館文庫 あ 31-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 50
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060539

作品紹介・あらすじ

電話の向こう側には、感動があった。

あなたがかけた通販の電話。沖縄につながってるって知ってましたか?
東京の商社をリストラされた理美は、故郷の沖縄に帰った。しかし、働き口はコールセンターしかない。いやいや面接に行ってみたものの、その近代的な設備に圧倒され、働くことを決意する。研修がはじまった。役を演じろ、ウイスキーの顔を作れ! など、はじめて聞かされることに戸惑う日々。そして、実務につく日がやって来た。クレーマーにおせっかいおばちゃん、かまってちゃんなど、トラブルにてんやわんや。そんな理美が、会社の代表として「電話応対コンクール」に出場することになる! 手に汗握るコンクールの結末は? 果たして理美は、日本一になれるのか?
あまり知られていなかった業界のディティールと、そこで働く女性の成長を描く、本邦初のコールセンター小説の誕生です!


【編集担当からのおすすめ情報】
解説は、ベストセラー『社長を出せ!』著者クレーム処理研究会主催の川田茂雄さん。

感想・レビュー・書評

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  • これを読んで仕事頑張ろう…と言いたいところだけど、現実はきびしい

  •  コールセンターを舞台にしたお仕事小説。コールセンターの内部事情や業務内容、そしてコザやおもろまちという少し「マイナー」な沖縄の町の描写も詳しい。
     沖縄から東京へ出て、また沖縄へ戻って来た主人公の事情や心情も含め、全体的に読みやすい話。ベテラン作家さんの、言い意味での職業作家の技を感じられます。
     コールセンターのお話というのが珍しいなと思い、手に取ってみましたが、主人公が仕事でぶつかる壁や、仕事での悲喜こもごもなど、社会人なら「あるある」と頷くエピソードが満載で、ぐいぐい読み進めました。
     主人公と同じ、二十代半ばで仕事に迷う女性に、特にオススメです。

  • コールセンターってこんなお仕事なんだ。。。
    想像と(現実と?)違う気がしなくもないが。
    こんな世界があるとは。
    ---
    東京の会社をリストラされた理美は、故郷の沖縄に戻った。ハローワークに隣接する食堂のオバアに「やめておけ」と言われたコールセンターの仕事だったが、近代的なオフィスビルに惹かれ、就職する。研修では、役を演じろ、ウイスキーの顔を作れ! など、はじめて聞かされることに戸惑い、実務では、クレーマーやトラブルに冷や汗の連続だ。そんなある日、理美は会社の代表として「電話応対コンクール」に出場することに。優勝を期待する会社からのプレッシャー、同僚の嫉妬、連日のもう特訓に逃げたくなるが、大会は待ってくれない。手に汗握るコンクールの結末は?

  • 電話の向こうはどうなってるか、の話。

    というより、仕事でやらかして夢破れて引き込んだ女性が、なんだか流れにのって無意識にやり続けたらなんか出来そうに感じて、ちょっとチャンスもらって頑張れるかもって話。

    女性社会なんて数揃えばいじめあるもんだと思うし、むしろ私語がないだけかわいいもんかも?

    マニュアル通りなのに対応しなくちゃいけなくて大変だよね。
    私の電話の相手はどこまでが一般のパートなんだろうか??
    ちょっと怖いね

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著者プロフィール

1954年東京都生まれ。東京大学在学中に野田秀樹らと劇団「夢の遊眠社」を設立。企業のエンジニアを経て、シリコンバレーのベンチャー設立に参加。99年「天使の漂流」で第16回サントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞。2005年『覇権の標的』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞優秀賞を受賞し、デビュー。主な著書に『D列車でいこう』『インバウンド』『横浜黄金町パフィー通り』など。『終電の神様』で第9回エキナカ書店大賞受賞。

「2022年 『終電の神様 殺し屋の夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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