- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094060577
作品紹介・あらすじ
時代小説界最後にして最強の新人!
主人公・秋月六平太は、かつて信州・十河藩の供番(籠を守るボディーガード)を務めていたが、家中の権力闘争に巻き込まれゆえあって浪人となった。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋(これもボディガード)で身を立てている。
血のつながらない妹の佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫で家計を支えているが、本人にその気はない。相惚れの髪結い・おりき、音羽界隈を取り仕切る毘沙門一家の菊次とともに、浮き草な日々を過ごしながら、付添稼業を続ける日々だ。
その六平太のまわりには、幸せになりきれないが、一生懸命生きている人たちの悩み事が今日も迷い込むのだった。妹・佐和の祝言までを描くシリーズ第一弾。「雨祝い」、「初浴衣」、表題作「留め女」、「祝言」の四話を収録。人情話ここにあり!
【編集担当からのおすすめ情報】
書き下ろし時代小説界
最後にして最強の大型新人、
満を持してデビュー!
オビコメントは、北大路欣也さん!
カラーイラストは『JIN-仁』『龍-RON』の村上もとか氏!
感想・レビュー・書評
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タイトルにもなっているのに付添い屋の仕事を殆どしないことに目を瞑れば、江戸の町を舞台にした人情ものとしてはそれなりに面白い。
まさに今住んでいる家の辺りに秋月家があるのもプラス要素です。
でも、徒歩が基本の時代とはいえ、よくここから護国寺まで頻繁に歩いて行くものだな。
バスでもたぶん40分ぐらいかかったはずで、かなり距離がありますよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
浪人の秋月六平太は外出する人の付き添いをする付き添い屋。仕立て仕事をする妹と二人暮らしをしている。懐の寂しい浪々の身だが、女髪結のおりきとは夫婦同然の仲だ。
困っている人を見ると自らの身を顧みずに助ける義のある男で、剣を振るい悪を懲らしめる。そんな六平太の活躍を描いた作品。 -
この作品は、脚本家・金子成人(かねこなりと)さんの、小説デビュー作。
2014年に刊行されているので、1949年生まれの著者が65歳位の時に書かれたものと思われる。
100頁まで読んで、図書館に返却。
●2023年4月20日、追記。
本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
時は江戸・文政年間。秋月六平太は、信州十河藩の供番(篭を守るボディガード)を勤めていたが、十年前、藩の権力抗争に巻き込まれ、お役御免となり浪人となった。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋をして糊口をしのぐ日々だ。血のつながらない妹・佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫仕事で家計を支えている。相惚れで髪結いのおりきが住む音羽と元鳥越を行き来する六平太だが、付添い先で出会う武家の横暴や女を食い物にする悪党は許さない。立身流兵法が一閃、江戸の悪を斬る。時代劇の超大物脚本家、小説デビュー!
---引用終了
文政は、1818~1830年になるようだ。 -
龍の巻 留め女 ― 付添い屋・六平太シリーズの1作目
2014.06発行。字の大きさは…小。
雨祝い、初浴衣、留め女、祝言の短編4話。
立見流剣術の遣いて秋月六平太は、裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋を生業としています。
六平太は、義妹・佐和と2人で借家に住んでいますが、六平太を想っている義妹の佐和を無理やり嫁に行かせるのが納得できないです。
【読後】
脚本家・金子成人さんの小説デビュー作です。
「脱藩さむらい」が良かったので、金子成人さんの本を探してデビュー作から続いて発行されている「付添い屋・六平太」を、読んでみることとしました。
読んでいる時は、良いなと思っていたのですが。最後に、佐和さんを無理やり嫁に行かせたので、読み終って、何かモヤモヤしたものが残っています。
そして、感想を書こうとすると、何を書いていいのか分からず…困っています。
2020.09.13読了-
六平太と佐和には微妙な感情が流れていますね。金子成人さんは安定した筆力があるので、すいすい読めます。もうずいぶんと巻が出ていると思います。六平太と佐和には微妙な感情が流れていますね。金子成人さんは安定した筆力があるので、すいすい読めます。もうずいぶんと巻が出ていると思います。2020/09/14
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goya626さん♪こんにちは(^-^)
いま3巻目を読んでいます。
血のつながらない義理の兄妹は、微妙な想いが有るのかもしれないです...goya626さん♪こんにちは(^-^)
いま3巻目を読んでいます。
血のつながらない義理の兄妹は、微妙な想いが有るのかもしれないですね。
goya626さん♪は、最新刊は読まれたのですか。
2020.02に13巻目「妖狐の巻 願掛け女」が出ています。
やま2020/09/14 -
2020/09/16
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時代小説のシリーズ物というのは、なんといっても登場人物像がいかに魅力的か?と、いうことが一番だ。
初めて手にしたこの「付き添い屋 六平太」シリーズ第1巻。
信州十河藩で、藩主の籠の警護を役目とする供番だった秋月六平太。内紛の煽りで父は切腹し、脱藩することになった。後妻のハハと、その連れ子、佐和と江戸の長屋で暮らすが、六平太は、家を顧みないで身を持ち崩していたときに、苦労を重ね、母はなくなる。
義理の妹が成長するに従い、なんとなく家にいづらくなり、恋人の髪結、おりきの元に。
愛情豊かなおりきと暮らすうちに六平太も、持ち前のおおらかで正義感強い本来の男に戻る。
そんな魅力いっぱいの主人公があれこれと事件に巻き込まれるのは、時代小説の王道!
出てくる脇役にまで愛情たっぷりに描かれ、実に楽しみなシリーズ。
そうであろう、この作家「向田邦子賞」も受賞する、「剣客商売」「御家人斬九郎」「鬼平犯科帳」などの脚本を手がける売れっ子脚本家が、初めて小説を描いた作品!1949年生まれ。 -
2,3巻を先に読んでいたので、佐和の結婚の経緯が良くわかった。複雑な想いを抱えての結婚が、後の不幸となる、ということか?
でも、良い経験かも・・・ -
付き添い屋という商売があるんですね。
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一ヶ月、小説を読まないようにしていて、復活の際の一冊。
やっぱり時代小説からと思いまして。
ずっと気になっていて、やっと手にしました。
淡々と、でもおもしろく読めました。
筋の通った登場人物に惹かれます。 -
血の繋がりのない兄妹って複雑。