それでも彼女は歩きつづける (小学館文庫)

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著者 : 大島真寿美
  • 小学館 (2014年8月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060690

それでも彼女は歩きつづける (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • マイナーな映画を撮る映画監督・柚木真喜子が海外の映画祭である賞を受賞した。

    彼女と関わった人、関わらなかった人、関わった人にかかわった人…
    それが、柚木真喜子という人物または彼女の作品で意外な繋がりを描き出す。

    一番普通で地味なのは、妹の七恵かもしれない。
    彼女の姉が映画監督だと知って、スーパーで声をかけて来て話題に喰らいつき、興奮して喋りまくるママ友が強烈。
    いるな~、こういう人。
    テレビにちょっと出たとか、有名人とつながりがあると聞くと、大騒ぎしちゃう人。
    そのセリフが、芋づる式にずるずる止まらないおしゃべりが、すごくリアル。

    そのセリフ以外でも、鍵括弧にくくられずに、地の文章の中に台詞が平たんに書かれている事が多いのが、この作家の特徴でもある。
    鍵括弧のセリフと違って、立体的に立ち上がってこないセリフたち…
    だから、夢の中のように感じるのかなあ…
    目の前で会話のやり取りを見ているのが、鍵括弧セリフの部分。
    地の文に埋め込まれたセリフは、「で、彼女はこう言うんだよね」みたいに、人に語り聞かせてもらっているような印象だ。

  • 映画監督を続けている女性が海外の映画祭で小さな賞を受賞した。彼女を知る人々の視点から様々な思いを描いた連作短編集。最終章のシナリオの部分は、こう来るかと驚かされつつも、彼女に関わった人たちの胸の内が一つにつながり、読んでいてなるほどと思いました。女性ならではの人間関係のようなものも描かれているけれど、大島さんの書かれる優しい世界観が出ていて、読んでいて心地よかった。

  • 嫌な登場人物が出てこない(ちょっと危険な香りのする人はいるけど)。全体的に、優しいまなざしを感じる。

    映画監督である柚木さんに関わる女性6人の物語。
    彼女たちの感情や想いが丁寧に言葉にされていて、そして読みやすい文章。
    『ピエタ』を読んで、好きになった作家さんだが、
    この物語も読んでみて、やっぱり大島さんの紡ぐ言葉が好きだなあと、改めて思った。

  • 柚木という映画監督を中心に話が展開。
    一人一人の視点から、話が進んでいく。
    本人を直接見ることも、その人の人間性を感じることができるが、その周辺の人の話から読み取ると、それとまた違ったかカンジを味わえると思う

  • 柚木真喜子という映画監督に関わった6人の女性たちの物語。
    柚木が海外の小さな映画祭で賞に輝いたというニュースに触れた6人のそれぞれの記憶と思いが綴られる。
    大島真寿美って文章巧いよねぇ。登場人物の言葉と思いを、読点で続けて、パシパシとテンポ良く読ませていき、下世話な話もこの手になると淡~い切ない感じの物語になる。
    とは言え、男の私には共感性の薄い話でちょっと喰い足りない感じも、この作者のこれまでの作品と同じく。嫁さんはどう見てるか聞いてみたい気もするな。
    最後の章は蛇足な感じだけど、昔、キネマ旬報でこんな具合に映画の脚本めいたものを読んでいたのを思い出した。
    映画を題材にした本が続いて、定年になったら、競馬がない平日は昔のように映画三昧も良いなと思ってきた。

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それでも彼女は歩きつづける (小学館文庫)の作品紹介

嫉妬と羨望が混じり合う女たちの物語

映画監督・柚木真喜子が海外の映画祭で受賞した。OLを辞めてまで一緒に映画の脚本を書いてきた志保。柚木の友人の後輩で、当時柚木の彼氏だった男を奪い結婚したさつき。地元のラジオ番組の電話取材を受けることになる、柚木とは年の離れた妹の七恵。柚木が出入りしていた画家の家で、柚木と特別な時間を過ごした亜紀美。息子がどうやら柚木に気があるらしいと気を揉む、柚木が所属する芸能事務所の女社長・登志子。柚木に気に入られ、素人ながらも柚木の映画「アコースティック」で主演を演じた十和。
柚木に翻弄される女性六人の心の揺れから、柚木という一人の女性の生き方が見えてくる連作短編集です。最終話にシナリオを配した構成の実験的小説がついに文庫化。

【編集担当からのおすすめ情報】
「大人女子の恋愛&友情小説」シリーズ『虹色天気雨』『ビターシュガー』が大評判となり、ドラマ化もされた大島真寿美さん。女性の心の機微を丁寧に描く大島さんが、物語の構成にこだわりぬいた極上の小説です。

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