世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

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著者 : 川村元気
  • 小学館 (2014年9月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060867

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 世界から猫が消えたなら…電話や映画が消えていったら…

    話題本ということでしたが、なるほど読みやすく、面白いので一気に読めました。「本当に大切なものを後回しにして、目の前にあるさほど重要でないことを優先して日々生きていやしないか」説得力のある一文に思わずどきっ。ストーリー仕立てになっているのですが、何かこう、哲学的というか、自分だったらどうだろうか?と、常に考えさせられることが多かったです。 猫のキャベツの描写も可愛らしく、時代劇口調がツボでした(笑)最後は切なさも残りましたが、主人公の取った選択に「うん、うん」と頷きました。遅すぎるということはない、大切なことに気付けただけでもハッピー。その人の生がたちまち輝き出す瞬間、手にできたらいいかと。諦めは肝心ではないのです。(3.5)

  • 読むタイミングによって、感じ方が変わるというのは凄く分かる小説だと思う。
    比喩やセリフが上手いなと感じた。

  • 話題作のため購入。風景や人物の描写がほぼ出てこず、会話文と主人公の独白でページが進む。話題作でなければ読むのを止めていたくらい苦痛だった。はじめ100ページ読んだところで読むのを止めようか迷った。

    主人公の寿命を一日延ばす代わりに世界から一つ何かを消す、というのだが、設定が甘く主人公が想像力がない。たとえば電話。主人公に電話の記憶が残るのは良い。電話が認識されなくなる、というのもまぁ良い。主人公以外の者も電話のことを覚えていて、それでいて不自然に思わないことが非常にご都合主義。主人公と元カノの電話での恋を語りたいがために作った都合の良い設定としか思えない。

    主人公の葛藤も少ない。あなたが一つものを消すごとに世界中からそのものがなくなるんだよ?「僕の世界から消える」というように自身を主語に置いていることから自分のことしか考えていない奴という認識を受けた。あなたが消したもののうち一つを命の支えにしていた人がいるかもしれないんだよ?消すことによって支えを失ってしまう人がいるとは考えないの?想像力が足りない。気持ち悪いくらい物語が自己完結している。電話でしか話せないなよなよした関係なんてやめちまえ。

    母親は自己を犠牲に献身的な愛を家族に注ぎ、父親は不器用な愛情を持つというテンプレート的な家族像も気持ち悪い。理解し合おうとしなかったと自己完結して終わりにしようとしている姿も気持ち悪い。とってつけたように郵便屋になりたかった理由を思い出されても。主人公が死ぬと言われてすぐ信じる元カノや友人に違和感を感じた。
    ビデオ屋の友人は「優しいいい奴だがなりたくないオタク」として描かれており、全くいい気分にならなかった。

    悪魔よ、最初主人公に「明日死ぬ」って言わなかった?それが7日目には「いつ死ぬか分からない」って矛盾してるでしょ?主人公も荷造りするの早すぎる。数ヶ月生きたらどうするつもりなの?父親がいるのに勝手に葬式頼んでいいと思ってるの?

    全般に常識がなく、物語が自己完結的。「フーワフーワ」という擬音はありません。映画原作ものにはいいものがないことを思い出した。筆者が映画プロデューサーと聞いて納得。これは小説じゃないです。

  • 本屋で目立つ所に置いてあって、前々から気になっていたので購入しました。

    余命宣告をされた主人公が、ある日自分にそっくりな悪魔と出会う。
    その悪魔から「世界から指定したモノをなくす代わりに、寿命を一日延ばしてあげる。」という奇妙な提案を持ち掛けられる…という話。

    この悪魔が悪魔らしからぬなんとも陽気な悪魔で、もうすぐ主人公が死んでしまうという話の重さも、その悪魔のキャラのおかげで少し重さが軽くなるくらい。笑

    色々なモノを消していく中で、主人公は大切なことを思い出したり、今までの自分の家族のこと等を考え直したりするのだけど、主人公の気持ちには少し同感な部分もあって、読んでいてとても感情移入ができた。

    私も20歳までは家族とはとても仲が悪くて、心が通じてない部分も多かったのだけれど、それは今まで私が逃げてきたから…。
    ラストの主人公の行動する場面で、ふとそんな風に感じ、自然と涙が出てきました。

    この小説を読んで、後悔しない生き方というのは、自分を大切にしてくれた人たちと、いかに真正面から向き合うか。
    本当に大切な人との繋がりを、どうやって終わりにするのかが「後悔しない生き方」なんじゃないかな…と思いました。

    この小説を読み終わったら、きっと大切な人が恋しくなる。
    そんな気持ちにさせてくれる温かい作品だと思います。

  • 郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計…僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。二〇一三年本屋大賞ノミネートの感動作が、待望の文庫化!

  • 薄っぺらさを感じる。
    量産型お説教系小説という感じで、もっと筆力があれば説得力もあったろうと思う

  • これは感動する人とぜんぜんしない人と、極端に分かれそう。
    わたしは後者だった。

    これで感動できるほど、わたしは純粋なこころをもってない。
    それだけ「生きてて汚れた」ってことなんだろうけど。

    人生の体験によって、この小説の受け止め方はかわるとおもう。
    じぶんの汚れのリトマス紙みたいな小説。

    映画化されるってことでこの作者がラジオにたーくさん出て、なんどもおなじ「これを書いたエピソード」を話してた。
    ケータイをなくしたとき、乗ってた電車の窓から大きな虹を見たけど、ほかの人たちはケータイを見ててだれも気づいてなかった、っていうの。
    なにかを失ったことでなにかを得た、というその体験をもとに、この小説を書いた、っていう話。

    そこに惹かれたから、わたしはこれを読んでみたんだけど。

    あまりにも「そのまま」に書かれてた文章表現は、小説というより啓蒙書みたいで。
    コンビニでよく売られている名言集みたいなのを小説仕立てにした、っていうかんじ。

    あのコンビニ本の名言集を好んで買うか、手を出す気にもならないか。
    そんな選択がそのまま、この小説に感動するか否か、にも当てはまる気がした。

    文体はわりと好みだし、ところどころ感嘆する文章もあったけど、全体的に作者の言いたいことが凡庸すぎて、「ただしい人がただしいことを書いた」っていう印象しかない本。
    ラジオでの作者のトークはそんなつまらない印象はぜんぜんなかったのに。

    感動できなかった疚しさはうっすらと残る。
    「小説」とはどういうものか、「小説」の描き方、みたいなことをかんがえさせられた。

  • 頭痛に受診をしてみたら脳腫瘍(ステージ4)が発覚。
    30歳の主人公は、もう長く生きれないらしい。
    そこで登場したのが、なんとも軽妙なアロハシャツの悪魔。
    「この世界からひとつだけ何かを消す。その代わりにあなたは1日の命を得ることができる」と取引を持ちかけてきたが・・・

    奇天烈な設定もおもしろいし、どこまでもノリが軽い悪魔をはじめとした文体の軽妙さが楽しいです。
    一方で、話は深刻。なにせ、寿命はもうあとわずかです。
    世界にはいらないものが溢れているし、どんどん消しちゃえば長生きできるじゃん!と思いきや、やはり消すものは自分で選べないらしい。「そのへんのゴミを消してよ」みたいなのじゃ、だめなんですよね。当たり前か。

    電話、映画、時計・・・と次々寿命と引き換えに消されていき、思わず自分もその世界を想像してみます。
    あってもなくてもいいか、と思うようなものが、実は今の自分を作り上げているのだという気付き。自由は不安を伴うという発見。それに、もしかしたら人生の終わりは、恋の終わりに似ているのかもしれない、なんて思ってもみたり。

    死へ向かう物語なのに、根底には静かな愛情が漂っていて、それがきっと母親の愛情なんだと気付くのは最後のこと。それに、猫の描写がまた愛に溢れてて。フーカフーカ、伝わってくる寝息、猫と一緒に住んだことのある人ならわかるはず。

    少しずつ何かが消えていく世界で、最後に残るのが愛情だといいな、と静かに思いました。

  • 一気に読了。
    自分だったらどうなのか考えさせられた。


    ●気になっあフレーズ
    プレゼントは、物“そのもの”に意味があるのではなく、選んでいるとき、相手が喜ぶ顔を想像する“その時間”に意味があるのと同じように。

  • 2017.7.8読了。

    映画化されていたのは知っていて、恋愛モノだと思っていたのだけれども、完全に誤りだった。
    恋愛要素はほぼない。これには驚いた。最終的に何とかなるのかなとも思って読んだのだが、まー無い。

    テーマは重く、生と死について。非常に重いのだが、悪魔の存在が、ものすごくファンタジーで、かつ不思議と話全体を軽やかにしている。

    映画はどんな感じなのだろうかと。

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世界から猫が消えたなら (小学館文庫)の作品紹介

感動のベストセラー、早くも文庫化!

世界から猫が消えたならは、脳腫瘍が見つかり、 余命わずかであることを宣告された、ちょっと映画オタクで猫とふたり暮らしの郵便局員の男性が主人公の物語です。
自分と全く同じ姿をした男がいきなり現れ、男は悪魔だと言い、奇妙な取引を持ちかけます。
「世界から1つ何かを消す。その代わりに1日だけ命を得ることができる」
生きる為に、消すことを決意した主人公と猫と悪魔の7日間が始まります。

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