- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094060867
感想・レビュー・書評
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悪魔のキャラがいまいち…なんかチープな感じがしてしまいました。。
設定は面白いと思いましたが、主人公目線での、命や人生をテーマにしたストーリーの割にはいまいち盛り上がりに欠けるさらっと最後までいってしまったという印象でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レヴューまっぷたつ
読者の喪失経験(? )の有無が大きいようにも。
小説というのは、筆者の描写に依存する人と、自分の経験から補完する人に分かれるのかもしれない。
これは後者向け。
文章は読みやすい。
家族とはあるものではなく、するもの。このセリフも、家族を失いかけた者に特に響くと思う。
明日死ぬと悪魔に宣告された主人公が、世界から何かを失う代わりに自分の命を1日得る。世界から思い出が消えるたび、主人公は過去を想起していき、最後は自分より大事なものに気がつく。
自分の命と引き換えにネコをとったというより、父親に家族としてネコを託したいがため、ネコをとったのだろう。 -
読むタイミングによって、感じ方が変わるというのは凄く分かる小説だと思う。
比喩やセリフが上手いなと感じた。 -
これは感動する人とぜんぜんしない人と、極端に分かれそう。
わたしは後者だった。
これで感動できるほど、わたしは純粋なこころをもってない。
それだけ「生きてて汚れた」ってことなんだろうけど。
人生の体験によって、この小説の受け止め方はかわるとおもう。
じぶんの汚れのリトマス紙みたいな小説。
映画化されるってことでこの作者がラジオにたーくさん出て、なんどもおなじ「これを書いたエピソード」を話してた。
ケータイをなくしたとき、乗ってた電車の窓から大きな虹を見たけど、ほかの人たちはケータイを見ててだれも気づいてなかった、っていうの。
なにかを失ったことでなにかを得た、というその体験をもとに、この小説を書いた、っていう話。
そこに惹かれたから、わたしはこれを読んでみたんだけど。
あまりにも「そのまま」に書かれてた文章表現は、小説というより啓蒙書みたいで。
コンビニでよく売られている名言集みたいなのを小説仕立てにした、っていうかんじ。
あのコンビニ本の名言集を好んで買うか、手を出す気にもならないか。
そんな選択がそのまま、この小説に感動するか否か、にも当てはまる気がした。
文体はわりと好みだし、ところどころ感嘆する文章もあったけど、全体的に作者の言いたいことが凡庸すぎて、「ただしい人がただしいことを書いた」っていう印象しかない本。
ラジオでの作者のトークはそんなつまらない印象はぜんぜんなかったのに。
感動できなかった疚しさはうっすらと残る。
「小説」とはどういうものか、「小説」の描き方、みたいなことをかんがえさせられた。 -
郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計…僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。二〇一三年本屋大賞ノミネートの感動作が、待望の文庫化!
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余命宣告をされた主人公の前に自分と同じ姿の悪魔がやってきて、何かを1つ世界から失くしたら1日寿命が延びるというお話。
この中で彼女との思いでの映画や電話、時計を消していくけど、何を言いたいのか理解力がないので、理解できませんでした。
時計が消えたなら~P138「目の前のことに追われれば追われるほど、本当に大切なことをする時間は失われていく。そして恐ろしいことに、その大切な時間が失われていることにまったく気づかないのだ」
とあった。
ゆったりと心にゆとりがあれば、できるのだろうけど、なかなかできないよ…と思いました。
猫が消えたなら~P175「家族だから。そこにいるのがあ当たり前で~お互いの話を聞かず、自分の正義だけを主張し続けた。でもそれは違った」
そんな態度をとっていたので、反省しました。
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人は失って初めて大切なものに気付く。
いつもそばにあるのが当たり前になってしまって、その大切さに気付かない。気付いたときにはもう遅かったりする。
この本に、大切なことを教えてもらったと思う。