付添い屋 六平太 鷹の巻 安囲いの女 (小学館文庫 か 35-3)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060973

作品紹介・あらすじ

早くも10万部突破!シリーズ最新作!

●第一話 敵討ち
神田の口入れ屋「もみじ庵」から1日2両という破格の付添い仕事が舞い込む。依頼人は、塚原七兵衛という老年の侍。塚原は二年前、息子の敵を討つために信州から江戸へやってきた。六平太は敵討ちの付添いを頼まれる。
●第二話 用心箱
口入れ屋「もみじ庵」の斡旋した女が、奉公先の武家屋敷から金を盗んだという。逃げた女を見つければ、人宿組合から三両の礼金が入ると言われ、六平太は探索を引き受ける。犯人とされる女は、片方の眉がないという。
●第三話 安囲いの女
谷中に住む、おようという香聞きの師匠が付き添いを求めているという。おようは、月に三度か四度、麻布谷町へ行き、二日ばかり滞在して谷中に戻る。実は、谷中で煙草屋の隠居の妾をやりながら、麻布では三人の男からそれぞれ月に一両二分の手当てで囲われていた。
●第四話 縁切り榎
六平太は、材木商の飛騨屋の娘・お登世と、その友人であるおしのの灌仏会見物に付き添った。おしのは諸国産物を商う大店、日本橋「久野屋」の娘で、大名家の江戸屋敷に奥女中として奉公している。最近、お殿様の目にとまってしまい、このままでは寝所に行かされてしまうというのだ。


【編集担当からのおすすめ情報】
ドラマ『鬼平犯科帳』『剣客商売』『水戸黄門』『御家人斬九郎』の
大物脚本家・金子成人による、波瀾万丈の人情時代劇!
第3弾となる本作のオビコメントは、里見浩太朗さん!
カバーイラストは、今作も『JIN-仁』『龍-RON』『六三四の剣』の
村上もとかさんです。
書き下ろし時代小説界最後にして最強の大型新人!

感想・レビュー・書評

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  • 鷹の巻 安囲いの女 ― 付添い屋・六平太シリーズの3作目
    2014.11発行。字の大きさは…小。
    敵討ち、用心箱、安囲いの女、縁切り榎の短編4話。

    立見流兵法の遣いて秋月六平太が、裕福な商家の子女の芝居見物などの付添い屋を生業とする人情物語です。

    此度の付添いは、なにかと男ともめ事を起こす「およう」だが。そのおようは、複数の男が金を出して囲う女―安囲いの女であり。それとは別に、煙草の天狗堂の隠居の妾と二股をかけて稼いでいる。その稼いだ金を役者に貢いでいるが、その役者が…。

    【読後】
    読んでいるとテレビの1時間ものの連続時代ドラマを見ているような気がしてきます。飽きることがなく、テンポが速く、勘所を見事に捕まえて離しません。
    2020.09.14読了

  • 安定して楽しめる内容でしたが、特筆すべき特徴もないような印象です

  •  金子成人「鷹の巻 安囲いの女」、付添い屋六平太シリーズ№3、2014.11発行。敵討ち、用心箱、安囲いの女、縁切り榎の4話。国元の亀裂の話、武士の対面の話が時折流れますが、その辺は流し読みですw。第1巻では嫁いだ佐和が、第3巻では1年もしないうちにあれこれあって離縁され、ちょっと逞しくなって元鳥越の長屋に帰っています。六平太は相変わらず元鳥越とおりきがいる音羽を行ったり来たり。今回も、佐和とおりきがいい役どころを(^-^)

  • 実に良い!!
    文章が良い、
    行間が良い。

    久々に丁寧に読んでみたくなり、いつもよりも時間をかけて読了。

    いくつかの短編が組み合わさる形でのストーリー展開だが、どれも良い!

  • シリーズ第3段。相変わらず江戸の市井の人々の悲喜こもごもを描いている。ストーリーは王道な感じがするけれども、結末はどれもハッピーエンドではなく、世の無情を感じる。


    三巻にして遂に、一巻から名前だけ出ていた杉原重蔵(佐和の叔父)が姿を現す。六平太が浪人になって随分たつようだけれども、十河藩のお家騒動はまだ、静まる気配もない。

    閑職に追いやられた六平太の親友・園田勘七と言い、不穏な空気を残して三巻は終わる。僅かに言葉を交わした息子・穏蔵とはまた会えるのか。
    まだまだ先が気になるシリーズです。

  • 穏蔵と会えて良かった。

  • L 付き添い屋六平太3

    前からそうなのか記憶にないが、やたらセリフ語尾に「っ」や「ぇ」が付いてるのが気になる。わざとセリフを崩したりするのは親しみこめた感じなんだろうけどやりすぎ。勢いあるセリフの書き方ももっと変えてくれ。とまぁ文体が異様に気になってしまった…。本文、物語はあっちこっちに飛びすぎて、ネタがたくさんあるってことでしょうが読みづらい。脚本家さんらしいのでセリフは巧み。でも情景は伝わりにくくてセリフばっかり浮いて見えるのかな。
    まぁそんな感じでこれといって…。
    用心箱の謂れはよかった。

  • 今回はちょっと切なさを感じさせる4作でしたねぇ。人生の機微、ややこしさ。だから人の世は面白い、と。

    第四話でまた物語を動かしましたね(^_-)

    第4弾が楽しみです!

    そう思える時代小説に出会えて良かったです。

  • 53

  • (15-16) 六平太がそう名乗っているだけの付添い屋稼業は、ほんとにそういうのがあったかは不明。だけど読んでると、もしかしたらあったかも知れないと思えてくる。年配の女性が若いお嬢さまに付き添うという仕事は現実にあったらしいから。義理の妹・佐和は、以前はぴりぴりした雰囲気だったけど、離婚してから腹が据わった感じで好感が持てるようになった。十河藩の揉め事、おりきとの仲、今後の進展が楽しみだ。

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著者プロフィール

一九四九年長崎県生まれ。会社勤めのかたわら倉本聰に師事し、七二年「おはよう」で脚本家デビュー。九七年、第十六回向田邦子賞を受賞。「鬼平犯科帳 」「剣客商売」「御家人斬九郎」「水戸黄門」など脚本作品多数。著書に「追われもの」「付添い屋・六平太」「ごんげん長屋つれづれ帖」「かぎ縄おりん」などの各シリーズがある。

「2023年 『小梅のとっちめ灸(三)針売りの女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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