起終点駅(ターミナル) (小学館文庫 さ 13-2)

著者 :
  • 小学館
3.57
  • (34)
  • (95)
  • (101)
  • (14)
  • (4)
本棚登録 : 925
感想 : 86
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094061369

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 3.4
    本題にもなっている終着駅が面白かったですね。
    ほかも良かったですが、もの寂しい話が多くちょっと読んでて辛い感じがしました。
    切なくなりたい人にはおすすめですかね、、

  • 著者の作品を読んでいつも思います。
    「誰も訳ありの人生を歩んでるんだ」と。

  • 【無縁】をテーマにした短編集らしく、何かを失い孤独にならざるを得なかった人々が描かれている。だがこれは孤独の物語ではなく、覚悟の物語。孤独を受け入れ、退路を断ち、それに伴う一切の責任を引き受ける覚悟。過去に縋らず『自分はこれでいい』と今を真っ直ぐ見据える登場人物たちの姿に身が引き締まる思いだ。映画化された表題作「起終点駅」も良いが、女性同士の確かな絆を描いた「潮風の家」が素晴らしい。そして、作品世界を見事に読み解いた解説が秀逸。『たとえ孤独であっても心に誰かがいる』から人は生きていける―。

  • 道内各地が登場して身近なお話のように感じて読めました

  • 「かたちないもの」笹野真理子が昔の恩師で男の納骨式に
    「海鳥の行方」走りたての記者 山岸里和が埠頭で知り合った男の死
    「起承転結」国選弁護しかしない
    鷲田完治と椎名敦子
    「スクラップロード」負けた男 飯島久彦と父文彦
    「たたかいにやぶれて咲けよ」山岸里和と歌人中田ミツ
    「潮風の家」久保田千鶴子と星野たみ子

    盛り上がりはないよ。淡々と、死に関わる人の物語。
    たたかいにやぶれて〜、が好き。

  • 人に生き死に、人との繋がりを描いた余韻の残る幅を感じさせる小説でした。短編集ですが、一つ一つの話にそれなりの重みを感じました。読む時期が異なれば更に染み入ったかもしれません。

  • 初めての桜木先生。
    ろくすっぽ見ないまま購入したため、短編集ということを読み始めて気づく始末。

    いやいや、結構爽やかなイメージを予想してたら、、、、暗いじゃないか!!
    どの作品もすごい暗いじゃないか!!!

    人間誰もが抱えている孤独だったり、後悔だったり、過去の失敗だったり、、負のパーツを結構表面に押し出した上で、そこからの再生を描いたであろう作品。

    ただ、繰り返しになりますが、その再生がちっとも明るくないわけです(じゃあ再生じゃないのかな?)。
    それが巷にある無理やりハッピーエンディングに持っていくものとは真逆で、現実的にはこういう感じなのかなと考えさせられるリアルが描かれています。

    楽しく読ませてもらったので星4つにしたいんですが、良い意味ではありますが予想を裏切る暗さということで、3つです。

    全編に渡る情景描写がひじょーに好きです。
    一気に北海道までワープした感じになります。

  • 2019/4/10
    あと1章を残してずいぶん放置されていた。
    表面上の起伏が少なく、微細な動きを読み取らないといけないような気がして、なんというか読むのにパワーがいった。
    アンテナしっかり立てとかなきゃ!というような。
    だから疲れてるときはのらなくて放置したのかも。
    長い休みとかに快適な環境で読んだらもうちょっとイケた気がする。私がそこまで余力なかった。
    通勤の時に読んでるからね。不向きやったなと思った。

  • 私にとって初めての桜木紫乃作品。
    住んだことのある釧路が出てくるので、読んでみたいとは思っていたものの、映画化されると告知がしつこかったので敬遠していた一冊。
    それに、ホテルローヤルで一発屋なのかな?と勝手に思い込んでいたので…

    釧路、函館や広尾(たぶん)、天塩、江別と、道内の各地域が舞台になっているだけあって、道産子の私にはすごく情景が思い浮かびやすく、サラサラと読めた。

    表題の、ターミナル が一番おもしろかったかも。
    今度はウラルやホテルローヤルも挑戦してみたい。

  • 孤独な人達のお話
    何故だか、すっと物語の中に入っていけた。
    映画化された表題作
    終わり方が…
    映画はどう表現されているのだろう?
    ちょっと気になったので
    映画も見てみようと思いました。

著者プロフィール

一九六五年釧路市生まれ。
裁判所職員を経て、二〇〇二年『雪虫』で第82回オール読物新人賞受賞。
著書に『風葬』(文藝春秋)、『氷平原』(文藝春秋)、『凍原』(小学館)、『恋肌』(角川書店)がある。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜木紫乃の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
朝井 リョウ
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×