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- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094061475
感想・レビュー・書評
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“青森三部作”の最終話。
これまで脇役だった桃子さんが主役を張る。
だけど、残念、あまり面白くない。
現代の八戸と縄文時代の話が交互に語られて進む物語だが、八戸の名所と旨いものが並ぶばかりの煮えきらない恋愛話が続き、これが太古の因縁と結びついているのは想像できるのだけど、思わせ振りなばかりで最後はなんだか尻切れトンボ。
それについては察してねという感じのまま、ミサンガの話がパプアニューギニアに飛んでいっちゃうというのはちょっとどうかな。
また、『人間として一番大切なことは子孫を残すことだ』という言葉に桃子が鈍い痛みを持ち、それを吐露する桃子に対し、母が『子は宿せなくても、もう充分に親孝行は果たした』と鎮めてくれたにもかかわらず、最後には子どもが出来てめでたしめでたしはないんじゃない。
七海は子を産んで幸せ、桃子は子は授からなくても幸せ、という話にならなかったのだろうか。
女は子を産んでこそ女、子を授かってこそ幸せという価値観を押しつけられているようで、とても印象が良くなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示