もののはずみ (小学館文庫)

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著者 : 堀江敏幸
  • 小学館 (2015年6月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094061772

もののはずみ (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 同タイトルが沢山出て来るなあ、と思ったら、角川文庫からの復刊らしい。

    堀江敏幸さんのエッセイが好きで、中公文庫の「回送電車」シリーズが店頭に並ぶたびにドキドキしてしまう。
    ハードカバー版のレビューに、吉田篤弘の小説に似ているというコメントがあり、思わずボタンを押してしまった。

    正直、一気読みには向かない、じわじわ本だ。
    それも、カフェや書斎で読むのとも違って、旅のお供にするといいと思う。
    様々な「もの」への愛着を語りながら、切ないような懐かしさが漂うから。

    「この際、古い新しいはもう関係ない。ひとつの「もの」にあれやこれやと情をかけ、過度にならない程度に慈しむことで、なにか身体ぜんたいをはずませ、ひいては心をもはずませること。私はそれを、もののはずみ、と呼んでいる。」

    がらくた、というと価値のないもの、を想起させるけれど、その音の響きには愛らしい何かが潜んでいる。

    解説の片岡義男さんとの「もの」を巡るやり取りも、なんだか趣味に走っていく男同士の、これは分かりますかな⁉︎という駆け引きが見えて、楽しい。

    物語は、すぐそこに佇んでいるのだと、感じた。

  • ものを契機に語られる言葉たちが楽しい。
    ただあるだけのものに解釈が加えられ、背景が語られ、自由闊達な文章となっていく。

  • 読み始め…16.2.7
    読み終わり…16.2.24

    堀江敏幸さんの著書は今からちょうど4年前
    2012年の2月に短編集を読んだのがはじめてで 今回はそれ以来の2作目です。

    ある日の書店でふと目に飛び込んできた
    堀江敏幸さんの名にそういえば...と無性に懐かしい気持ちにさせられて 迷うことなく手にしてしまったという行動は「もののはずみ」とでもいうのでしょうか。(笑)

    堀江さんの「もののはずみ」はエッセイ集。
    主に堀江さんがフランス・パリにお住まいだった頃 ふらりと出かけた蚤の市でみつけた堀江さんの心のツボにはまったモノたちへの想いが 穏やかな語り口で綴られています。

  • 偶然に出会った「もの」たちをめぐるエッセイ集です。対象に対する逸話と愛情が、心地よく混じり合っています。

    小川洋子さんとかなら、これら「もの」たちをモチーフにして物語を紡いでいるかもしれません。しかし、堀江敏幸さんの場合、あくまでエッセイにとどめている感じが個人的には好印象です。

  • フランスで出会ったものについて綴る、短いエッセイ。ヴィンテージのようなものから、とりたてて価値はないけれど自分の琴線に触れたものまで。
    いいエッセイだなぁと思う書き手は、視野が広いというより(狭いわけではない)、細かいところまでよく見ているんだなぁ、と思う。毎日のこと、なにげないことでも流さずに見つめている。

  • 『もの』をテーマにしたエッセイ集。この場合の『もの』とは、新品でも骨董でもなく、微妙な古さの『古道具』。
    各エッセイには写真が1枚ずつ添えられているが、古ぼけてくすんだ『もの』が、不思議な味わいを見せている。また、エッセイも、小説めいたエピソードが違和感なく混じり合っていて、写真とともに本書の味わいに深みを加えていた。
    実際に自分が使うかどうかは別として、『もの』に対する著者の愛が伝わるエッセイ集だった。

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もののはずみ (小学館文庫)の作品紹介

フランスで出会った「もの」たちの物語

《捨てられはしたけれど破壊はまぬかれた、近い過去の生活用品には、独特の表情がある。元の所有者たちの生活の匂いが、設計者や製造者の顔が透けて見える。それらが引きずっている人々の過去に、感情に、もっと言うなら、「もの」じたいが持っている心、すなわち「物心」に私は想いをはせる。》(本文より)
旧式のスライド映写機、1950年代の万年歴、他メーカーのものも混ざった古いコンテ社の色鉛筆……。主にフランスの古道具屋や蚤の市で出会ったがらくたとも言える「もの」たち。その「物心」に想いをはせ、「物」の語りを綴った珠玉のエッセイ集が、書き下ろし作品も加えて待望の復刊。

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