極卵 (小学館文庫)

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著者 : 仙川環
  • 小学館 (2016年1月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094062502

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極卵 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 江戸時代に飼われていた地鶏「相州地鶏」を研究機関が復活させ、その卵が高値で販売を開始した。
    ところが、「極卵」と名付けられたその卵を食べた人たちが次々と中毒症状を起こす。
    死者の数も増えていき、メディアは面白おかしく騒ぎたてる。
    厳正な検査の結果、飼育をしていた養鶏場には、環境・設備等の問題は何らないことが判明。
    いったいなぜ、卵はどこで汚染してしまったのか?
    マッチポンプ野郎と呼ばれる記者を筆頭に、養鶏場を中毒事件の元凶だと決めつけ、次には研究機関に原因があると糾弾していくメディア。
    声高に国による隠ぺいだ、陰謀だと叫ぶ自然食品ネットワークの主催者たち。
    本当の原因は何か?国民の安全のためには真相解明を!
    だが、騒ぎたてる人たちはまったく別のことを考えている。
    記事に注目を集めるにはどうすればいいか。
    自分たちの要求を通すためにはどうすればいいか。
    彼らに利用されていく女性たちにもイラッとした。
    自分が同じ立場になったら・・・仕方がないと思う反面、こんなときだからこそ冷静にと思ってしまう。

    真実が明らかになったとき、あってはならないことだが、実際にあっても少しもおかしくはない出来事だと思い怖くなった。
    本来の目的を見失い利に走ったとき、人はここまで醜くなれるのかと薄ら寒い思いがしてしまった。

  • 近年、とみに注目度が高まっている"食の安全"をテーマとし、そこにジャーナリズムやいわゆるフード左翼の動きなどを絡めて仕上げられている。
    篠田節子氏の「ブラックボックス」や相場英雄氏の「震える牛」などを髣髴ともさせる。
    サスペンスタッチのエンターテインメントとして、充分に読み易い作品ではあるが、肝心の感染経路やメカニズムに関する科学的背景の書き込みが弱いような印象も受けた。
    もう少しコアめな設定をブチ上げて深く掘り下げていった方が、より骨太なものに感じられたかもしれない。

  • 読みやすく、一気に読める感じの本です。健康志向の私ですが、なかなか陥りやすい人間関係のことなどもうまく描かれています。ありがちな内容ではない話なので、斬新で良かったです。この著者の他の小説も読んでみたいと思いました。

  • 食に関わるものとして「食品の安全とは何かを鋭くえぐる社会派ミステリー」という惹句には惹かれるものがあって、手に取ってみた。
     巷に蔓延っている「食べてはいけない」系のあまり科学的とは言えない、煽るだけ煽って逆に食の安全を脅かしている言説と、モンサントに代表される遺伝子組み換え産業の、生命や自然に対する畏れのなさ、科学的謙虚さのなさ、そしてジャーナリズムの全くジャーナリスティックではない無節操さ。そういう諸々を批判的に、そして単純化してものすごくわかりやすく提示している、ということでは成功している。フィクションだけど、「食の安全をめぐる社会の構図」をおおまかに知るにはいい感じ。生産者だけが、なんの比喩もなく完全に美しいものとして描かれているということに関してはちょっと違和感があるのだけど。

  • 自然食の卵が汚染されていた。まずまず面白い。

  • どんでん返しに無理がありすぎます。

  • 異常な事態の謎がどのようなものか?女性ライターが丁寧に解き明かそうとする物語だが、色々と「最近の様子」に関して考えさせられる内容も多い…お薦めだ!!

  • いつものこの人のシリーズ。面白かった。
    いつも身近な内容だから 余計にこわく感じる

  • 過剰な食物安全意識。にわとりが遺伝子組み換えで、生産されていた。

  • 著者自ら「私の最高傑作」とおっしゃっていますが、どうなんでしょう。
    この著者は実は初めて。読ませるプロット作りと筆力は高いと感じたが、本書に関していえば、複線の貼り方が上手くない。読者によってはこれだけでネタバレになってしまうが、私の場合はラストがわかってしまって台無しになってしまった。

  • 自然食品店で扱った極上卵による食中毒事件の顛末を描いたミステリー。

    初読みの作家。着想は面白いのだが、小説としては余りにも未熟に感じた。

  • 遺伝子組み換え食品に対する情報を知らなすぎる。考えさせられる内容

  • 吉祥寺にある有名自然食品店で4個1000円で売られていた「極卵」から食中毒事件が発生した。元新聞記者のジャーナリスト瀬島桐子がその真相を探る。高いものは安心で安全であると信じ込む消費者に食品業界で今何が起こっているか、実態を突き詰めていくうちに大企業の思惑が見え隠れする。
    実際遺伝子組み換えの技術は私たちの知らないところでどんどん研究が進められていて、認可されればすぐにでも遺伝子組み換え動物を作ることができるところまで達している。
    この小説はもちろんノンフィクションであるが、同じようなことが近い将来現実に起こらないとは断言できない。そんな予感さえしてくるため、十分ミステリー感が味わえる作品だった。

  • ハラハラするストーリーでとても面白かったが、真犯人が意外すぎたのと、真犯人への深堀がり(動機、具体的な行動、発言など)がもっとあると良かったかなと思った。

  • 今や食の安全に関する国民の関心はかなりの物。
    添加物や遺伝子組み換えに関して監視の目はとても重要なのだが、ではそのために私達が必要とする正しい情報はどのように得られるのか。
    インターネット全盛の今、声高に危険をあおる情報はともすると広く影響されがちだがそれが信頼するに値する物かどうか判断するにはこちら側もかなり勉強しなければ振り回されてしまう。
    食の安全に関する国民の危機感を必要以上に煽り、利益を得ようとしたなら食の安全に関するもう一つの問題となるのか。

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極卵 (小学館文庫)の作品紹介

食の安全を問い糾す、衝撃ミステリー作品!

天使の卵か悪魔の卵か……。
吉祥寺にある有名自然食品店で売られている卵は、極上の味、『極卵(ごくらん)』と呼ばれて大人気の商品だった。しかし、この極卵を原因とする、食中毒事件が発生。時間がたつうちに幼児の感染者が次々に死亡していく。餌、衛生管理は完璧だったはずなのになぜ汚染されたのか。
疑惑を追い始めた元新聞記者の瀬島桐子。桐子の同級生だった野々市純子の長男も中毒患者のひとりに。純子はカリスママダムといわれブログ上では著名な存在だった。被害が拡大していくなか、過激なまでに業者を糾弾していくモンスター消費者の広告塔に祭り上げられる純子。話題性抜群と、事件を煽る新聞、テレビメディア各社。そして事件の裏には遺伝子組み換え食品を手がける大企業の影が……。
偽装食品、遺伝子組み換え食品など時代を揺るがす事件が多発する現在、食品の安全とは何かを鋭くえぐる社会派ミステリーの登場。「これは、私の最高傑作」著者仙川環が言い切る傑作ミステリー作品。

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