世界でいちばん美しい (小学館文庫 ふ 10-10)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094063448

感想・レビュー・書評

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  • 帯の「最後の瞬間、彼はピアノを弾いていた。」に引き付けられ手にした本。後ろを見ると、「余力をまったく残さず書きました。これ以上のものは、書けなかったと思います。」という藤谷氏のサイン入りの言葉。
    今年、「船に乗れ!」を読んで感動した記憶がよみがえり、もう、買うしかないでしょ!と即購入。
    早速読んでみたら、なにこれ~!せった君の友人、作家の島崎哲って、「船に乗れ!」の津島サトルじゃん。おまけにピアノの北島先生まで出てくるし~。もう、「船に乗れ!」の前日譚、後日譚といったところ。
    相変わらずサトルは肥大した自意識に悩まされているが、せった君という友達がいたから、音楽の道を外れても、まっとうに生きて来たんだなあ~。

    「世界で一番美しい」というタイトルが何を指しているかは、作品を読むと、切なさや哀しみとともに胸にストンと落ちてくる。
    ーー美しい人間とは、人を美しくする人間のことだ・・・
    この作品を読んで、私も少しは美しい心になれたかな~

    最後の数頁でうるうるきていたが、ラスト1行で我慢できなかった。

著者プロフィール

1963年、東京都生まれ。2003年、『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』(小学館)でデビュー。2014年、『世界でいちばん美しい』(小学館)で織田作之助賞を受賞。主な作品に『おがたQ、という女』(小学館)、『下北沢』(リトルモア/ポプラ文庫)、『いつか棺桶はやってくる』(小学館)、『船に乗れ!』(ジャイブ/ポプラ文庫)、『我が異邦』(新潮社)、『燃えよ、あんず』(小学館)など多数。エッセイ集に『小説は君のためにある』(ちくまプリマ―新書)など。

「2021年 『睦家四姉妹図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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