夏の情婦 (小学館文庫)

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著者 : 佐藤正午
  • 小学館 (2017年8月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064223

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夏の情婦 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 同時期に複数の女性を渡り歩く男の前に、なにやら本気で向かってくる女が入り込んできた。そんだけの話なのになんでこんなに面白いんだろう。これは5編のなかの1編。なめらかな正午文体は30年前も健在。男女のファンタジーが活字になって踊る。飽きない。

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夏の情婦 (小学館文庫)の作品紹介

みずみずしい感性が光る永遠の恋愛小説集

「ひとつ例にとると、『傘を探す』という作品。僕はこの、失われた雨傘を探して夜の街を、人から人へとめぐり歩くストーリーをいまでも面白いと思います。

もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたいくらいです。

短編集『夏の情婦』を読み返して、この五編がいずれも、書くべきときに書かれた小説である、と三十年後のいま思える、それが僕の率直な感想です」
(本書「三十年後のあとがき」より)

「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に小説読みたちを唸らせる傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した恋愛小説五編を収録。

「傘を探す」の他には、小説賞を受賞した三十一歳のぼくがネクタイを介して大学生の自分と年上女性との恋愛を追憶する「二十歳」、男と女のフラジャイルな関係を気だるい夏の残暑のなかに再現してみせた「夏の情婦」など。

いずれも恋愛をテーマにしているものの、その語り口は変幻自在で、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせる作品ばかりだ。

解説は著者の長年の熱烈な読者である中江有里さん(女優・作家)が執筆している。

【編集担当からのおすすめ情報】
佐藤正午氏ほど同業者や編集者に隠れファンが多い作家を知りません。
それは彼がずっと小説に対して技巧的な挑戦を続けてきたからに他なりません。
そんな佐藤正午氏と小説に関して話すときいつも話題に上っていたのがこの小説集です。
寡作な作家であるため、近年あまり短編小説を発表する機会は少なくなりましたが、実は小説に対するテクニカルな試みは、この初期短編の頃から続けられています。
そして、この小説集の再刊行は、佐藤正午氏のたっての希望でもありました。
後世に残る永遠のスタンダードともいうべきこの一冊、ぜひご一読ください。

夏の情婦 (小学館文庫)はこんな本です

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