蟋蟀 (小学館文庫)

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著者 : 栗田有起
  • 小学館 (2017年7月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064278

蟋蟀 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • それぞれの話に動物がモチーフとして使われているが、
    そのアプローチのしかたは様々。
    一つひとつ個性のあるお話で面白かった。

    だいたいの話に共通するのは、
    結末、結果というものがしっかり書かれておらず、
    その後のことを考えさせる余韻のあるところ。

    栗田有起さん作品の特徴である、日常的なものがあっという間に非日常化する感覚は健在。

  • 穏やかならざる日常の一場面を
    さらっと描いた短編集です。
    穏やかならざるとはいえ、
    不穏というほどの深刻さはなく、
    不条理が日常の中に
    うまく溶け込んでしまったようなお話です。
    ある部分だけをとらえれば、
    それはそれで
    とても不安な状況なのでしょうが、
    それもこれも
    人生のヒトコマに過ぎないのだと
    思えてしまいます。
    ひとは誰しも
    生まれながらにして
    孤独な生きものなのですから、
    たいていのことは
    受け入れてしまわないとネッ。


    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • なにかしら生き物の名前の入った短編集。最後の「極楽」だけはタイトルには動物名がないけど河童の話。以前アンソロジーで読んでお気に入りだったのだけど、これは文庫化で追加されたのかな。文庫の表紙イラストは西加奈子という贅沢。でも解説は西さんではなく東直子。

    栗田有起らしい、ちょっと不思議な世界観やちょっと変なキャラクターが可愛らしく、どの作品も基本設定と雰囲気は好きだったのだけど、短編としてはオチが弱いものが多く、完成度は中途半端だった印象。やはり短編の醍醐味は、起承転結の転結の落とし方にあると思うので、起承・・・くらいで終わってるものが多いのは残念。

    お気に入りだったのは前述河童の「極楽」と、同性愛者の男性と、まるで保護者のような女性の偽装結婚と離婚の「鮫島夫人」、つきあっていた男に実は婚約者がいたことが発覚、自殺を考えた女性が天狗の子供のようなものに遭遇する「さるのこしかけ」、なぜか人間の中に動物の姿が見えてしまう特殊能力をもった女性の「ユニコーン」あたり。

    ※収録作品
    サラブレッド/あほろーとる/鮫島夫人/猫語教室/蛇口/アリクイ/さるのこしかけ/いのしし年/蟋蟀/ユニコーン/極楽

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蟋蟀 (小学館文庫)の作品紹介

読めばクセになる、吃驚の11ストーリーズ

先生、これから連続側転するから見ててください――。
そういって、大学研究室で働く女性秘書は、高層ホテルの最上階のバーで、結構なスピードで部屋の隅から隅までくるくるとまわり始めた。そんな奇怪ながらも有能な彼女に惹かれた准教授はある日、求婚を申し出るのだが、彼女は研究室に珍奇な両生類の水槽を設置したまま、行方知らずとなってしまう(「あほろーとる」)。
ほかにも、馬、河童、蟋蟀、猫など様々な生き物をモチーフに、日常と非日常の境界線をのびやかな筆致で揺るがす、読めば読むほどクセになる11の物語たち。(解説・東直子さん)


【編集担当からのおすすめ情報】
カバーイラストは、西加奈子さんの描きおろしです。

蟋蟀 (小学館文庫)はこんな本です

蟋蟀 (小学館文庫)のKindle版

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