蟋蟀 (小学館文庫 く 13-1)

著者 : 栗田有起

• 小学館 (2017年7月6日発売)

感想・レビュー・書評

[べそかきアルルカンさんの感想 · 2017年10月28日]

穏やかならざる日常の一場面を
さらっと描いた短編集です。
穏やかならざるとはいえ、
不穏というほどの深刻さはなく、
不条理が日常の中に
うまく溶け込んでしまったようなお話です。
ある部分だけをとらえれば、
それはそれで
とても不安な状況なのでしょうが、
それもこれも
人生のヒトコマに過ぎないのだと
思えてしまいます。
ひとは誰しも
生まれながらにして
孤独な生きものなのですから、
たいていのことは
受け入れてしまわないとネッ。


べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

著者プロフィール

直木賞を受賞した恋愛文学の旗手から、早熟の天才少女作家まで。いま、もっとも切実な恋を描く６人の女性。

「2008年 『コイノカオリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」