神様のカルテ0 (小学館文庫 な 13-4)

著者 :
  • 小学館
4.26
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本棚登録 : 2231
感想 : 127
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064704

作品紹介・あらすじ

300万部ベストセラー『神カル』の原点!

上橋菜穂子さん推薦!
「命というものの深みに届きながら、
信州の風のような爽快さと、静かな明るさがある。
これこそ夏川さんの筆の、魔法です」

シリーズ300万部突破のベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。ますます深度を増す「神カル」ワールドをお楽しみください。




【編集担当からのおすすめ情報】
二度の映画化、二度の本屋大賞ノミネートを経て、
一止とハルさんの物語は原点へ。
日本中を温かい心に包み込んだ
大ベストセラー、最新作!

感想・レビュー・書評

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  • 「神様のカルテ」の前日譚になるんかな?
    一止の学生時代から、本庄病院の研修医ぐらいまで。
    研修医と言っても、激務は変わらず…いくら志しは、あるとはいえ死ぬで〜
    こんな激しい働きぶりとは、相反して、優雅で清々しい信州!ほんまに、ええ感じな土地柄やな…
    実際に住んだ事ないけど、憧れてまう!

    神様のカルテって何かなって思ってたけど…

    「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんがある。俺たち医者はそのカルテをなぞってるだけの存在なんだ。」

    こういう謙虚というか、自分が人の命を救ったってるなんて、おこがましい!
    そういう気持ちが大事なんかもしれんな。

    寿命が決まってるって考えるのは、あんまり受け身過ぎて好きではないし、神様が決めるってのも嫌やけど、人の命を救う側の医者からしたら、自身を戒める為にも良い言葉なんかもしれんな。

    相変わらず、心洗われる感じのええ作品(^_^)v

    • ultraman719さん
      hibuさん

      おはようございます!
      コメントありがとうございます!

      行ったんですか!病院!
      何か羨ましいです!
      一度、こういう雰囲気を味...
      hibuさん

      おはようございます!
      コメントありがとうございます!

      行ったんですか!病院!
      何か羨ましいです!
      一度、こういう雰囲気を味わいたいです。
      こういう、自身を顧みない医療関係者には頭が下がる思いです。
      行きたいなぁ〜
      2023/06/08
    • hibuさん
      はい!
      今でも交流がありますが、熱くて素晴らしいスタッフがたくさんいる病院ですよ^_^
      病気にならないといけませんけどね…
      はい!
      今でも交流がありますが、熱くて素晴らしいスタッフがたくさんいる病院ですよ^_^
      病気にならないといけませんけどね…
      2023/06/08
    • ultraman719さん
      う〜ん…
      風邪も引かない…(^◇^;)
      う〜ん…
      風邪も引かない…(^◇^;)
      2023/06/08
  • 『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚。
    この作品は4作の短編集。

    神様のカルテのスピンオフという感じ。
    神様のカルテに登場する主要登場人物、それぞれの物語が紡がれていた。

    最初の2作は勢いが無いかなぁ・・・
    と感じたが、再び神様のカルテの登場人物の物語を読めることにウキウキとした気持ちになった(*^-^*)

    神様のカルテは、やはり栗原一止の物語がGood。
    3作目でやっときました~!
    一止の語り口は、病院に入った時から変わらない。
    あの口調がたまらない(*´▽`*)

    4作目は我らが榛名さん。
    相変わらず、強く優しい女性が健在。

    短編は相変わらず苦手だが、神様のカルテの登場人物は頭に叩き込まれている為、楽しく読むことができた(*^-^*)

  • 自分の記憶力のなさに、今さらながら呆れてしまった。

    序盤から中盤に差し掛かったところで、ふと気がついた。
    これは一度読んでいる…
    でも続きは思い出せない(-。-;

    そして読了し、2度目(のはず)の大きな感動を覚えたのだった。

    本作は、主人公、栗原一止(いちと)の医師国家試験直前から本庄病院で研修医として働く姿と、後に一止の妻となる山岳写真家、榛名(はるな)の冬山での姿を描いている。
    神様のカルテの前日譚という位置付けだ。

    「24時間365日対応」という過酷な医療現場で働く一止。
    研修医といえども患者からすればひとりの医師に変わりはない。
    命の現場で医師として苦悩しながらも少しずつ前へ進んで行く様子は見ていて清々しい。

    末期の癌患者に下した判断に、より良い選択肢があったのではないかと悩む一止。
    そんな時、指導医の大狸先生は彼を馴染みの焼き鳥屋に誘って「神様のカルテ」の意味を語る。
    一止はその言葉を生涯忘れないだろう。

    私もこの感動作を、もう忘れない。(はず!)

    • bmakiさん
      こんばんは!

      凄くわかります!!
      私も経験が(笑)

      読み始めで少しだけ違和感を覚えて、中盤にさしかかった頃、これ、読んでるな、...
      こんばんは!

      凄くわかります!!
      私も経験が(笑)

      読み始めで少しだけ違和感を覚えて、中盤にさしかかった頃、これ、読んでるな、、、
      と思うこと、ありましたとも!


      でもこの作品は何度読んでもきっと損は無いはず!!o(^▽^)o
      2024/04/10
    • LULUさん
      bmakiさん
      こんばんは

      bmakiさんもありましたか!
      共感していただけてうれしいです(笑)

      最近、スピノザの診察室を読んで、ふと、...
      bmakiさん
      こんばんは

      bmakiさんもありましたか!
      共感していただけてうれしいです(笑)

      最近、スピノザの診察室を読んで、ふと、神様のカルテ0と新章を読んでなかった!と思い、慌てて図書館で借りたんです。
      (新章は読んでない…はず)

      こんなに感動する作品なのに記憶に残ってなかったのはショックですが(/ _ ; )
      これにめげずに何回でも読みまーす!
      2024/04/10
  • これまでシリーズの「1」から「3」まで読み進め、作品中の登場人物たちの個性、背景、それぞれのストーリーについての輪郭が明確になってきていました。そして、作品の舞台が大きく変わる(主人公が働く病院が松本市中の基幹病院から大学病院へと変わる)節目で「3」が終了してしまい、次はどうなるんだ?とワクワクしながらシリーズ第4弾「0」を読んだのでした。

    「3」の続きを期待していたものの題名が「0」になっているため、何となく予感はありました。やはり「神様のカルテ」という大きなストーリーの原点だった。主人公達の青春小説のような。

    主人公や彼を取り巻く人たちの若き日々が第三者目線で描かれていました。これまでの主人公が語る口調ではないので少し雰囲気は異なっていましたが、「0」を読む前に頭の中に描いていた個性豊かな登場人物たちの背景・ヒストリーがしっかりと明らかになる。

    そしてシリーズ四作目にして、どうして「神様のカルテ」なのか?ということが(あまりに単純すぎましたが、、、実は明確に認識できていませんでした)分かりました。

    最後の章である「冬山記」はこれまでとは全く異なる描きぶり。「美しい自然」ではなく「厳しい冬山」を緻密に描いている。その中でこれまで天使のように、シリーズ全体のムードメーカーのように、全体を柔らかくしてくれていた細君(ハルさん)の底辺に流れる「厳しい強さ」を認識することができ、より味わい深いシリーズになりました。

    ここまできたら第五作(新章 神様のカルテ)も読まざるを得ません。

  • 第1巻の前日譚。

    御嶽荘のちょっと前のメンバーの話や、大狸先生と本庄病院エピソードやら。

    発行日的には
    1→2→3→0(本作品)→新章なのだが1巻の後に読んでちょうど良い気がします。

    なにより細君の活躍が読めてとてもよかった。

  • シリーズ第4作目はスピンオフ的短編集。
    『有明』は、一止の同級生で医学部の良心と言われる進藤辰也が主役で、彼らが医学部の学生時代の話。進藤と結婚する千夏も登場。
    『彼岸過ぎまで』は、漱石の作品とは関係なく、主役は大狸先生と病院事務長。24時間365日診療の看板を掲げる事務方に対し、新規医療機器の導入を図る大狸先生との丁々発止。
    『神様のカルテ』は、一止が信濃大学を卒業し、シリーズ舞台の本庄病院に勤め始めたときの話。
    彼がこの病院を選んだ理由は24時間365日患者を受け入れるという理念に惹かれたかららしい。彼が患者に真摯に対応する様子が描かれている。
    そんな一止に教員だった患者が話す。
    「本はよいですな・・・ひとは、一生のうちで一個の人生しか生きられない。しかし本は、また別の人生があることを我々に教えてくれる。たくさんの小説を読めばたくさんの人生を体験できる。そうするとたくさんのひとの気持ちがわかるようになる」と。
    納得する読者子も多いことだろう。
    この短編のなかで大狸先生が、「神様のカルテ」について語っている。
    「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんがある。俺たち医者はその神様のカルテをなぞっているだけの存在なんだ」
    『冬山記』は、一止の妻となる榛名が主人公の、山岳小説。遭難現場での彼女の働きは、目を見張るばかりの活躍をする。一止にしてこのハル。ますますこの二人を見守ってゆきたい。

  • 『人間にはな、神様のカルテってもんがあるんだ』

    人は生きる時生きるし、死ぬ時は死ぬ。
    人生なんてそんなもんなんだろうな。
    医師にとっては、そんなに無力なのかと思うのかもしれないが。

    医師は、その人にとって、1番いい方法、その人が望む方法をとってあげることなんだろう。

    一止は、國枝さんにとって何が1番いいかを真剣に考えていた。

    國枝さんはこのまま亡くなったとしても、幸せだったはずだ。



  • 本庄病院を選んだイチの理由が「24時間、365日対応」の看板だったとは。シリーズを通して日夜救急患者を受け入れて過労状態となっている医療現場ではあるが、元々は高邁な理想を持ったイチには望む職場だったのですね。
    ハルとの出会いのシーンも期待していたのですが、ハルの超人的なヤマでの活動と人助けを何げ無くやってしまう姿に感動する。

  • 神様のカルテシリーズの本編の前段階とも言える作品。主人公の病院を決めるきっかけや妻のハルさんの山との向き合い方など、本編を読んでから読むと「ああ、なるほど」と思える部分がたくさんあります。ぜひ本編を読んでから手に取っていただきたい作品。オススメです!

  • 人は誰しも不安や孤独を感じたことがあるだろう。その感情との一つの付き合い方が記されていた。人はみんなひとりだ。ひとりということは、嬉しいことも悲しいことも全部自分が引き受けるということ。だったら毎日を大切に積み上げて、後悔のないように。これは苦しいことではない。自分だけが一人ぼっちだと思うから苦しいのだ。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は10年に本屋大賞第2位となり、11年には映画化もされた。著書に『神様のカルテ2』『神様のカルテ3』『神様のカルテ0』『新章 神様のカルテ』『本を守ろうとする猫の話』『始まりの木』『臨床の砦』『レッドゾーン』など。

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