夢探偵フロイト: 邪神が売る殺意 (小学館文庫 C な 2-3 キャラブン!)
- 小学館 (2019年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094067217
作品紹介・あらすじ
ネットで夢を売る「夢売り」の正体を追う!
私立未来世紀大学。就職活動に出遅れた4年生の城崎あかねは、面接に落ちまくり、意気消沈ぎみの毎日を送っている。そんな折、夢科学研究所のホームページに、「夢が売られている」という情報が入る。調べてみると、ネットフリマアプリ「アボカド」で、『夢売り』なる人物が夢を販売しているようだ。
売り手が買い手にどうやって夢を見せるのか、興味を惹かれたフロイト教授は、実際に夢を買ってみようと提案。身分を隠して、あかねが吉夢、フロイトが凶夢を購入する。そして待望の夢が届くが、それは全く予想もしていなかった恐ろしいものだった。
ネット上から忽然と姿を消す『夢売り』、夢に呑み込まれていくあかね――。一方、『人殺しの夢』を購入した人物は、生々しい殺人の快楽に溺れていた。
『夢売り』とは何者なのか? その意図は何なのか?
フロイト教授の分析が冴えわたる、人気シリーズ第三弾!
【編集担当からのおすすめ情報】
面接に落ち続けて、自分を見失いつつあるあかね。
やりたいことも才能もあるけれど、収入に結びつかないことが悩みのヲタ森。
祖父の遺志を継いで、「人を殺す悪夢」の謎にストイックに挑み続けるフロイト。
それぞれの思いを抱えつつも、一丸となって事件に立ち向かう夢科学研究所の三人を応援していただけたら幸いです。
感想・レビュー・書評
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ネットのフリーサイトで夢を売っているというので、夢科学研究所のフロイト、ヲタ森、あかねはそれを買ってみることにした。そこへ所沢警察署から刑事たちがやってくる。どうも夢で人を操って、殺人をさせているかもしれないというのだ。そうするうちに、あかねに魔の手が迫ってくる。
話自体は複雑ではなく、結末もあっけない。もう少しひねりがあればなと思う。あかねに就職の内定が来たが、あかねが卒業してしまうと研究所はどうなっていくのかな。ちょっと気になるところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回は「今読んでいる」に登録する際、滅多に読まないブクログの作品紹介を読んだので、大筋を理解して読み始めた。邪神というと疫病や災害をもたらす神さまのイメージで、それを夢科学研究所がどうやって解決していくのか?楽しみを抱きながらページを開く。
それにしても、作品紹介は詳しく書きすぎていると感じる。読む楽しみが半減する。
夢を扱うミステリー作品は面白い。
前半にフロイトの祖母の話の中で、フロイトの祖父が見た夢のシーンがあるが、私にはその場面がフロイトのいる夢科学研究所ではないかと感じた。ヲタ森やあかねもそこにいる感じだった。予知夢のような不思議な印象だった。内藤了さんは意識して書いているのだろう。布石のひとつだろうか?
あかねはいつも災いの渦中にいるが、持って生まれた性なのだろうか?明るく天然でおじさまウケする性格だ。就職できずにこのまま研究所に残っていそうな気がする。災いの渦中にいるのにこれまでも生きてきている力強さも感じる。
夢が人を殺すことを追求するフロイト。その行動原理も次第にわかってきた。邪神が売る夢を買った結果も衝撃が走る。幽霊森の幽霊の正体も朧げに見えてくる。三作目で布石の回収サービスが多いと思う。4作目から新展開が待っているのだろうか?
フロイトの夢分析は、心理学的に妥当性があるものの、少しこじつけ感もある。でも、事件を解決しているのは爽快だった。
あかねのピンチにはヲタ森が守ろうとする。言葉尻は突き離した感じだが、その内面は反対なのではないだろうか?と感じる場面に遭遇する。これもこのシリーズの面白さを演出しているようだ。 -
やっぱり「よろず建物因縁帳」にはかなわないなー。
面白いし、どうなる!?と思うところで失速する気がする -
通販で夢を買うとは?今回は夢の再現がないぶん、フロイトシリーズらしさが薄いが面白かった。著者は意識せず、シリーズの続きだから読んだ本だったが、夢の開封時の描写がやけに恐ろしく、読後に著者を見て納得。
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今回もページをめくる手が止まることはなく、時間が経つのを忘れてしまった。
シリーズで初めて意図的に見せる夢の話になり、話がどう展開されていくんだろうとわくわくした。
このシリーズを通して、夢についてや心理的なことについて知り、もっと深いところまで学んでみたいと思うようになった。 -
ちょっとしたきっかけで夢は見るものですが、夢と現実の境界があいまいになるっていうのはちょと怖いかも。
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夢探偵フロイトシリーズ第三弾!
夢科学研究所のサイトの常連さんから
通販サイトで夢が売られてるという情報が・・・
フロイト達は、身分を隠して購入することに。
しかし、送られた夢は吉夢と悪夢が入れ替わっていた。
夢を見させるためのトリック?は、自己暗示的なもので、
アリだけど、夢が現実に出て来るところは、精神的に
脆い状態の人を狙う勧誘のテクニックみたいです。
今回もペコが狙われるんだけど、色々と緩くて鈍いから、
母の気分でハラハラ読んでました。
ろず建物因縁帳シリーズの小林教授が名前だけの登場でしたが
講義内容が重要なヒントを与えたようです♪
犯人に対するフロイトのキツイ一言と優しいフォローがステキ♪