日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

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著者 : 小松左京
  • 小学館 (2005年12月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094080650

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日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)の感想・レビュー・書評

  • 本を読んでる間に熊本が揺れてびっくり。
    沈没しませんように。

  •  リメイクの映画は興味を引かれなかったけれど、「第2部」が出たとき、「第1部」からまた読まねば、ということで、30年ぶりで読んだ。
     30年前、最初に読んだ当時、『果てしなき流れの果てに』だとか『復活の日』だとかと比べて面白くないと思った覚えがある。設定が宇宙や未来でなくて、もの足りない気がしたのである。そもそも小松左京は、世界に離散しながら強い影響力を持っているユダヤ人に想を得て、国土をなくしてさまよう日本人の未来史のようなものを構想したのだが、国土がなくなる部分を緻密に描いたらそれだけで終わってしまったのだ。月植民地にいち早く入植する日本人とか、火星に日本国を再興しようとする日本人、あるいはアルタイルに植民する宇宙船《憂国》だとかの話を読みたいじゃないか。日本沈没だけじゃどうにも物足りなかったのだ。

     しかし、30年ぶりの再読の印象は、傑作! そして力業! すっかり自分が定住生活者になってしまったせいか、国土が失われるということの悲哀に対する共感度が上がってしまったということか。また、30余年をへても、ほとんど古びていないのに驚く。堀彰の解説にもあるように、海洋冒険小説、地学ハードSF、パニック小説と盛りだくさんに進行するのだが、政治などの大局と、翻弄される個人の描写とがバランスよく描かれることで、物語に入り込みやすい。
     もっとも、本当に興味をそそられるのは「書かれなかった続編」のほうだという感想は30年前とかわらないと言える。残念ながら谷甲州によって書かれた「第2部」も日本人は地球から飛び出しはしないのだ。

  • 地震は大嫌いですが、地学分野は好きなので読んでみました。この本に書かれていることが実際には起きてほしくないですね。特に東京大地震の被害が本当に桁違いですね……。
    また、300ページくらいからの田所博士の講義が、完全に地学の教科書と化していました。(多少フィクションは含んでいますが。)また、政府が入ってくるところから内容が少し難しいと感じました。まぁなんとかなるレベルですが。それにしてもこれが40年前に書かれていたとは……。小松左京さんの本を読んでみたのはこれが初めてですが、これを読んで「凄い作家だ」と思いました。

    面白いですが、多少人を選ぶ小説かもしれません。ただ、地学、地理の好きな人は読んで間違いはないと思います。読む前に、伊豆諸島や小笠原諸島の島々(特にマニアックなもの)について軽く調べておくと、より楽しめるのではないかと思います。下巻も順調に読み進めていきたいです。

  • 小松左京は短篇集が大好きなのですが、この有名な長編はリメイク版の映画を見たことがあるだけ。読む機会があったので手にとってみました。やっぱり面白いです。
    日本が一気呵成に沈没しちゃうよ、という荒唐無稽な設定を、小松左京が詳細な設定や説明で説得力をもって読ませてくれます。途中で挿入された写真がまた妙な説得力があってちょっと怖くなります。
    天災とともに生きてきた日本人が、日本が無くなるということにどう立ち向かうのか、政治家や官僚、学者など一般人ではない目線で語っているのも面白いです。
    災害のシミュレーション小説でもあり、日本人論でもあり、とんでもSFでもあり、こういう無駄にスケールの大きい小説は最近無いよな、と思いながら下巻に行きます。

  • 1965年に発表された小松のSF長編『果てしなき流れの果てに』において、未来人が日本が海底に没した事を語るスチュエーションで日本列島を「沈める」メカニズムを考察した際、その大まかな構想が本書の基本プロットとなり、1964年から随筆が開始され、当時最先端の地球物理学、地質学のデーターを消化しつつ完成までに10年以上をかけたSF大作。
    日本列島が急激なマントル活動による地殻変動で1年以内に日本海溝に沈むという超!有り得ない話。小松亡き後、今となっては筆者未完の大作『日本漂流記』において日本民族を《漂流》させるために日本本土を壊滅消滅させるプロローグとして企画した作品であった。(短編『日本漂流』はこの構想をパロディ化した、お気楽SF)しかし、災害シュミレーションとしての完成度も高く、読んでいる内に“有るかも知れない”という感覚に変化して、実際になったらどうなるんだろうという興味でドンドン読み進んでしまう牽引力はまさに小松左京の文体マジック。
    何といってもこの作品がブームを起こした数年後に筆者は「木星をも消滅」させてしまう訳だから日本ぐらい沈めても誰も文句は言えない。

  • 前半は中々話が進まずヤキモキするけど、複数回の地震が東京に与えるダメージは想像以上に大きく、東方大震災クラスが東京近郊で起きたことのように生々しく、血の香りがする書きたかで描かれており、食い入るように読んでしまった。
    こんな地震がおきたら人間は抗い様がないよ。ムスメだけが心配です。

  • ただのパニックものではなく、多角度にシュミレーションされた天災パニックものです。私が生まれる以前の作品ですが、本当に時代を感じさせない、今なお通用する洗練された内容です。むしろ今読むべき作品かもしれません。
    この作品を読んで一層、昨今の災害ニュースに日本国土に住む民としての危機感を感じるようになりました。創作という域を超えて普遍的な警鐘を発してるかのようで…。予言というよりかは、日本という国のひとつの個性がどんな選択をするのか、国民性や在り方を示唆しているかのような、説得力のある文章にハラハラさせられます。個人的には国土を病んだ龍に喩えた表現がとても印象的でした。何年か後にもう一度読み直したいです。

  • いやぁ〜読み応えありました。とても40年も前の作品とは思えない…もしかして予言の書か何かかも…
    「政官民一致で勇敢に果敢に救助作業を行う様はまさにカミカゼ国民」
    この件は胸が熱くなったよ。
    日本人の矜持を熱く描いた素晴らしい本ですでした。

  • 名作です。
     最初に読んだのは中学生くらいかな、概略しか覚えていませんでしたが、今読んでも迫力があり、熱い。
     風俗に時代を感じる部分もあるが、主題は今も変わらない、自然と人間の生き方。
     熱く語る田所博士と、小松さんが重なって見えます。

     地震や津波に対する対応はそのまま予測できている所と時代により変わってきているところがありますが、そこはしょうがないですね。慧眼です。

  •  東日本大震災の年であり、小松左京逝去の年という事で、今年中に再読しておきたいという事で、三度目の読了。三度目にして、初めてどうやって日本が沈没するのか理解できた。情けない(笑)。
     とにかく、小松左京の先見性については今更強調する意味はないが(「復活の日」には世界を破滅させるインフルエンザが豚や鶏から発生する可能性がある、との記述があった)、やはり驚かされる。
     京都大地震⇒第二次関東大震災、という順番は偶然だろうが、ここで描写される災害の細部、展開される日本人論は地に足のついた思索の賜物だろう。災害に対して意外な冷静さを示す日本人という描写とか、災害とは関係のない場所で発生する買占め、海外からの暖かい人道支援、その裏側での調査行為、データ集めなど、本当にびっくりする描写に満ち溢れている。
     現実とは違っていたのは、政治の対応と、原子力発電所の問題だろう。

  • 下巻を読んでまとめてレビューを書きます。

  • 自分が小学生だった頃に出された本で、あまりにも有名な本でありながら一度も読んだ事が無かった。

    てっきりSF内容のてんこ盛りかと思っていたところ、なんのなんの、どこ迄が事実で、どこ迄がSFなのかの判断が出来かねる位のストーリー展開。

    残念な事に、自分には、の物理学的(?)地学的(?)知識が無い為、マントルが気象現象と同様な動きをする記述を理解し、海底での地殻変動を正しく視覚化する事が十分に理解出来ていない。そこの部分はこの小説のカナメと思われる。映画では、そこら辺分かりやすく表現されているのであれば、是非観てみたい。

    次は下巻。

  • 今こそ読むべき。

  • 著者の小松左京は、星新一・筒井康隆と共に「御三家」と呼ばれる、日本SF界を代表するSF作家。(ウィキペディアより)

    この作品は、1973年に出版されたもので、けっこう古い。
    が、当時、私は中学生であり、同級生でこの作品を読んでいる者もいた。
    私には難解すぎて、とても読める内容ではなかった。

    当時から、うん十年、歳を重ねて、何となく読んでみようという気になって、手にした次第である。

    難解な部分、描写が細かすぎる部分、などがあり、ところどころをとばしながらの通読になった。

  • そのタイトルの通り、日本の国土が地殻変動により沈没してしまうという斬新なストーリーのSF小説。
    1973年にノベルズとして初版が発行されたミリオンセラーの文庫。

    1970年代と2000年代に映画化されていますが、登場人物の細かい感情表現や著者の想いは、やはり書籍の方が丁寧に描かれており、映画を見た方も是非読んでいただきたいです。

  • 近年の地震の事もありますが、内容の圧倒的なリアリティに戦慄してしまいます。
    そこまでのことにはならないだろうと思いながらも、それらを否定できない恐ろしさを味わいました。
    この小説の骨組みは時代が進み科学が進歩を続けても、それをそのまま作品に落とし込める余地を持っていると思います。
    いつの日か新しい「日本沈没」が読める日が来るかもしれませんが、どうかいつまでもSFであってほしい…。そう祈らずにはいられません。

  • 日本SFの古典的名作で、ち密な設定に立脚した災害パニック小説。発表から40年以上たっても、まったく色あせない骨太の内容に驚き。SF愛好者にもかかわらず、喰わず嫌いをして今まで読まなかったことに後悔。上巻は第二次関東大震災まで。下巻にも期待。

  • 2011年3月11日の東日本大震災からまだ復興していないなか、2016年4月14日の熊本地震が発生した。地球物理学的な時間の観点ではほぼ同時に発生した地震ともいえよう。そろそろ東京や南海トラフがやばいことになるんじゃないかと多くの人が思っている。そんな状況を予言したかのような物語。有名な作品なのであれこれ書くこともないのだが、このような時代だからこそ本作品を読んで、さらに恐怖を感じた。天災はいつやってくるか分からない。だから怖い。読んでいるうちにいきなり地震が襲ったらどうしよう、など作品の内容以外のところでパニックになりそうだ。恐怖を引き連れつつ下巻を読む予定。

  • 全体のレビューは下巻でまとめて。上巻は空前絶後の「地学SF」で、ハードSFの面目躍如です。でも、この作品の真骨頂はそれだけじゃないんですよねぇ。

  • 専門用語や細かい実際の数字が出て来て、確かに読みづらいし、正しくイメージできているかは疑問だけど、そんなのは必要ないのかとも感じる。とにかく具体的でリアルに、フィクションだけど、現実に肉薄するような、預言書のようで、ハラハラさせられる。それが狙いなだろう。国民への警鐘。
    東日本の震災後に、にわかに注目されたわけだ。
    それにしても、まるで見てきたかのような凄惨で具体的な描写は、ただ凄いなぁ、と。

    次の展開が気になる!作者の思い描く将来の日本はどんなものだろうか。

  • 使われる専門用語や現象説明がリアルですごい。今となっては実現出来ている技術もあり洞察の凄さに圧倒された。後半もそうだが、人物像をもっと掘り下げて欲しかった。

  • 早く下巻が読みたいです

  • 映画化やドラマ化を経て、日本が幾度かの巨大地震に襲われた後に読むと、圧倒的なリアリティーがある。
    現実の大地震を超えてから読むと恐怖がよみがえり、さらにこれからもまたこのようなことが起こるのかもしれない、絶望感も伴う。
    だが、現実になりそうな恐怖をさしひいても、多様な魅力に富む作品である。地質学フィクション、SFとしての知的好奇心を満たす魅力であり、深海探査シ ステムの操縦者であり自然の男である主人公の生き方の魅力でもある。また、一国の首相に必要な決断力を、リーダーの資質なき人物がトッ プにいる現実と比較しまう。そのほか、国の一大事にかかわる多くの人々の役割について、政策的な面から市井の人々についてまで、それぞれの役割というものに ついてを読む。

    さらに、国がなくなる、ということについて思いを巡らせずにはいられなかった。今まで侵略を経験していない日本においては、初めてで最後であること・・戻ることができる国土がないということはこれが最後である、という、その重さについて。
    帰ることができる国土を失った日本人は、かつてのユダヤ人のようにさまようのだろう。そして移住した国によっては迫害をうけ、虐殺されるようなことも起きるだろう。高い技術力や勤勉性により雇用を得ることができても、それゆえに移住した国の人々の仕事を奪い、嫌われるかもしれない。たとえうまく移住に成功しても、自国の言葉や文化とは別れなければならないだろう。
    あとがきによれば、現実には国土がこのように一度に沈むことはない、ということである。だが、巨大地震周期に入ったといわれ、さらにいくつもの原発を所有する日本である。もしまた原発がどこかで爆発すれば。それが、今回のものより大規模であれば。多くの人は国を出る覚悟を決めるだろう。あるいは、大規模なれば、強制的にそうならざるをえないかもしれない。もしかすると、「原発を爆発させた国の人民」として、迫害されるかもしれない。自業自得であるとして。そのようなことが起こらなくても何かの事情で国を離れる、ということは、このような危険を伴うことでもある。
    安穏と島国の中で暮らしていくことができるのは希有な幸運であることも考えさせられた。

  • <閲覧スタッフより>
    大手前大学 交流文化研究所主催 文芸講演会
    村上春樹と『阪神間文化』の周辺-私がめぐりあった作家たち-
    講師:ノンフィクション作家 小玉武 先生

    文芸講演会記念 特集展示本
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    所在記号:文庫||913.6||コマ
    資料番号:10224490
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日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)の作品紹介

伊豆・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。現場調査に急行した深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士とともに日本海溝の底で起きている深刻な異変に気づく。折から日本各地で大地震や火山の噴火が続発。日本列島に驚くべき事態が起こりつつあるという田所博士の重大な警告を受け、政府も極秘プロジェクトをスタートさせる。小野寺も姿を隠して、計画に参加するが、関東地方を未曾有の大地震が襲い、東京は壊滅状態となってしまう。全国民必読。二十一世紀にも読み継がれる400万部を記録したベストセラー小説。

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